「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

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道東横断~グルメ時代を旅する~(平成27年8月23~27日)

3日目(平成27.8.25) 4/5ページ「かき王国・厚岸」

ふたたび花咲線

根室駅から、釧路行きの快速はなさきに乗車。先述の通り釧路~根室では辛うじてJRが都市間輸送の役割を担っていて、その主戦ともいえるのが1日2往復(旅行当時)運行される快速列車、快速ノサップと快速はなさきです。

乗客はそれなりにありますが、クロスシート2席を一人で使える程度。生きているとはいっても、あくまで「辛うじて」。赤字には変わりありません。それが花咲線という区間です。

列車は定時に発車。朝と同じように根室駅を出発しますが、今回は根室を後にするのです。楽しい思い出をくれた街に別れを告げ、いざ西へ。

発車してほどなく、先ほど買っておいた根室名物・オランダせんべいを食べました。オランダせんべいは大判のやわらかい煎餅で、見た目や食感は普通の煎餅よりワッフルに近い感じ。店の売り場に置いていた期間が長かったためかやや固くなっていましたが、かめばかむほどほのかなバターの風味をじっくり味わうことができました。なおお土産用にもう一袋買ってあって、後日自宅の電子レンジで温めてから食べましたが、それもまたベリーグッドでした。

食べ物の話が出たので、ついでにもう一つの根室土産の話も。バスターミナルでハスカップチーズケーキをお土産に買って帰って、後日家族とともに食べましたが、こちらも非常に味がよかったです。

さて列車はスイスイと駅を通過し、快調に走っていきます。天気もよく、朝と同様に落石岬などの景色を存分に楽しむことができました。

前日の時点で花咲線の景色に感動しまくっていましたが、ここからさらに魅せられることとなりました。タップリとそれを満喫できて、いい思いができました。旅行を愛する心を忘れなければ、きっといい思いができると改めて確信した一コマでした。

列車は途中の姉別で小休止。対向列車待ち合わせのため数分間停車です。

……実に解せない。長時間停まるくらいなら、もう少し根室の発車時刻を繰り下げるなり、利用客の見込める東根室や落石あたりに停車するなりできないものでしょうか。というか、かつての急行陸中あたりにも同じことが言えますが、この辺のダイヤを工夫して全区間通して1時間台で走ることができるならば、状況は全然違うと思うのですが……。

などと考えていたら、対向列車が……来ない。どうも札幌からの特急スーパーおおぞらの遅れをひきずって、対向列車(その特急と釧路で接続して根室に向かう)が10分ほど遅れているようです。

思わぬ形で待ちぼうけを食らいましたが、この後の予定にはあまり影響しないため割と落ち着いて待機していました。

結局12分ほど遅れて発車。列車は糸魚沢を過ぎ、別寒辺牛湿原を突っ切ります。往路では日がかなり傾いた時間帯に通った区間ですが、今度は日中、しかも晴れ。ここでもタップリと湿原の景色を堪能。

そして厚岸に到着。ここで寄り道のため下車。東根室から同行している方も、ボクにつられて旅程を曲げ、厚岸で下車。

牡蠣の名産地・厚岸

厚岸では、2か所ほど寄り道。いずれも食べ物目当てです。

まず、駅の裏手にある、道の駅厚岸グルメパーク、別名・厚岸味覚ターミナル コンキリエへ。駅を出て左にある跨線橋を渡り、道路を渡って階段を上ると到着。

お目当ての品は、1階の喫茶コーナーで売られている、「オイスター★モカソフト」というソフトクリーム。厚岸は全国に名だたる牡蠣の名産地で、その牡蠣のエキスを使ったソフトクリームに、牡蠣の形をしたモナカがついたひと品。これはなかなかいいソフトでした。ただ、喫茶コーナーにあったテレビで国会中継が流れており、気分がぶち壊し。これは勘弁願いたいところ。

窓の外には、車窓からも見た厚岸湖が見えます。景色のいい中で食べたら、そらぁおいしいに決まっているというものです。時間の都合でちょっとしか滞在できないのが残念な限り。

ボクはソフトを食べただけで、駅の方に戻ります。同行していた方もボクについてコンキリエに来ましたが、彼はここでゆっくり食事をとることを選択したので、ここでお別れ。

で、寄り道2か所目。駅のすぐ近くにある、駅弁屋です。厚岸の駅弁といえば、かきめし。実はもともと厚岸に寄る予定はなかったのですが、旅行1~2週間前にかきめし欲しさに旅程を曲げて訪問を決めたのです。それだけ食べたかった駅弁なんです。

駅弁は車内で食べるので、釧路行きの列車を待ちます。駅に戻った時点で改札は始まっていませんでしたが、なんと改札が開く前に列車が来ちゃいました。駅員さんが、さっきの快速と同様に10分遅れで列車が来ると読んでいたために起こったハプニング。時刻表を丹念に読み解けば今度の列車は遅れないのはわかるはずですが、それは言わないお約束。あわてて荷物を持ってホームへ。

列車は3分ほど遅れて厚岸を発車。程よく座席が空いていて、弁当を食べるのには困りません。

では早速かきめしを食べます。掛け紙を取ると、弁当の全容が見えます。牡蠣がみっつ、ドンと乗っかっています。食欲をそそられますが、ボクの技量では写真でそのおいしそうな感じを伝えきれないので、はなっから掲載なし。中身が見たければ他のサイトをあたるか、実際に食べに行ってください。

牡蠣はプリプリ。さすがは名産地・厚岸、さすがは超有名駅弁・かきめし、と唸らされました。しかし、それでもなお、今回の旅行で一番おいしかったとは言い切れない。何度言っても言い足りない、今回はうまいもの百花繚乱の旅だったんです。

美しい花と湿原の大地を後に

さて、列車は厚岸湾を過ぎ、釧路へと近づいていきます。

この区間では、往路では度々シカに横断されてブレーキがかかりましたが、復路では特にそういうこともなく(日中ですしね)走っています。3分の遅れは引きずりっぱなしですがね。

上尾幌で、前日に引き続きまたしてもルパンラッピングの車両と行き違い。先述の通り今回の旅行では乗ることがかなわなかったので、非常に残念。それも、2回も行き違ってしまったので、悔しい思いもひとしお。

さらに進んで武佐。武佐(別保だったかも)では小学生の団体(とその引率者)が大挙して乗車してきました。付近に自然公園があるので、そこでレクチャーが行われていたのでしょう。座席はほとんど埋まり、車内は一気ににぎやかになりました。しかしこの列車も翌年3月のダイヤ改正で無情にも廃止とのこと……。

東釧路を出ると、すでに前日に1.5往復した区間に入ります。この旅4回目の釧路川渡り。そして、釧路の街の中へ。釧路に近づくにつれて、高規格な道路と交差するなど、自然にあふれる車窓ながら「都市」に近づいているのが実感できましたが、武佐あたりから「町」になり、この釧路川あたりから「街」に入っていきます。

そして釧路着。結局3分の遅れは回復しませんでしたが、このあと1時間の待ち時間があるので問題なし。

釧路では待ち時間を使っていろいろと。まずは飲み物やお土産の購入など、釧路以西に戻る準備。

その後、駅からほど近い郵便局に行って風景印をゲット。今回の旅行は非常にタイトなスケジュールを組んでいるため、風景印を集める余裕はほとんどありません。3日目の午後にしてようやく初の風景印獲得です。まあそんなマジメに集めてるワケではなく、せいぜい記念目的なんでいいんですが。

さらに、「ある場所」に電話をかけます。詳細は読んでいけばわかります。

残った時間は改札内で潰します。この後乗る列車の改札が始まったらすぐに改札を通って、ホームや駅名標、停まっている列車なんかを撮影。気が済んだところで、この後の列車に乗車。

乗るのは、帯広方面・芽室行き。駅の放送だと「根室行き」と聞き違えてしまいます。だから今書いたように「帯広方面」とアナウンスしてほしいものです。

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