「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

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道東横断~グルメ時代を旅する~(平成27年8月23~27日)

3日目(平成27.8.25) 5/5ページ「釧路→帯広」

夕焼けとともに西へ

車内で芽室行き普通の発車を待ちます。車両はもちろんキハ40形単行。車内は実に閑散、ボクを入れて5人いたかいなかったか、というくらい。

この間に上に羽織っている服を長袖から半袖にチェンジ。根釧の寒いエリアを脱し十勝平野に行くワケで、気候の違いに対応するために今回は頻繁に着替えます。つーかこの時点で長袖だと若干暑く感じてた。

発車数分前に例によって国鉄チャイムが流れ、発車が近いことがアナウンスされます。これほどタップリとチャイムを聞けるとは思っていませんでした。まあ当然全部中途半端なんですがね。

列車はいつものようにゆったりと発車。ここから2時間半ほどの移動です。

ぶっちゃけ、一度通った区間だし、かつての道東旅行でも通ったとあって、車窓を見る気はあまりなく、別のことをして過ごしていました。動画も一本も撮っていません。

しかし、時折ちらっと車窓を見ると、これが案外いい。思えば、今まで根室本線の新得以東に乗ったときは、いずれも曇天。晴れのときの景色は見たことがなかったのです。海沿いも、山間も、2日前とはかなり違って見えました。といっても、花咲線の絶景には遠く及ばない、とは思いましたがね。

車窓と言えば、直別や厚内あたりの集落について、都市からかなり離れていて、町の中心でもないのに、案外まとまった集落があるなあ、と。もう少し小さくて寂れているものと思っていました。これを良いと感じるか、悪いと感じるか、何も思わないかは、人ぞれぞれなのかな、と思いますが、ここでは特にコメントはしないでおきましょうかね。ボク自身まだ結論出てませんから。

列車は途中で列車交換のため長時間停車があるなどで、かなり退屈な思いをしました。それだけでなく、この年は本当に嫌というほどキハ40に乗りまくっているので、正直その意味でもツラい。次来る時は特急で来よう……。

釧路と十勝を隔てる峠を越えると、十勝平野に戻っていきます。日もだいぶ西に傾いてきており、夕日に染まる大地の景色は結構良かったです。大規模な農園の景色もいいのでしょうが、こういう日本の農村の夕暮れというのもいいものです。

途中でわずかながらも地元乗客を拾いつつ、列車はさらに夕日の傾く方角へ。

池田の名駅弁を食す

外がだいぶ暗くなったころ、池田に到着。池田にも、食事のために寄り道です。

池田はワインの町。駅前にはワイングラスを模した噴水が。

駅舎にも、ワイン関連の展示が。その他に観光マップなどがありました……が、売店はなし。くじ引きの旅の人の道東旅行の動画で見たらあったはずですが、この時にはすでに撤退済のようで、床の模様の不自然な違いだけがかつて店があったことを示していました。無常なるかな。

さて、池田で降りた目的は、駅弁の購入です。駅のすぐ近くの、レストランよねくらさんで購入。先ほど釧路でかけた電話は、このレストランに駅弁を注文するための電話でした。

買ったのは、「十勝牛のワイン漬ステーキ弁当」。予約が必要で、それで電話を入れたんです。かつては予約は要らなかったそうですが……。でもこのおかげで、出来立てホヤホヤを購入できます。

さらに、名物のバナナ饅頭も購入。これはお土産用。後日家族とともに食べましたが、2月の東北旅行で買った煉屋バナナとも違ったオリジナルな味がよかったです。

さて、目的の弁当を手に入れたところで、移動を再開。池田始発の滝川行き普通に乗って、さらに西進。

列車はガラガラ。一応学生の帰宅時間帯ということでそれなりの客入りを予想していましたが、学生はもっぱらさっきの列車に乗っていたようで、ほとんど学生の姿はありません。他の客も当然少なく、またしても空気輸送。

例によって、列車が発車してから食べ始めます。

弁当は箱に入っています。箱に描いてあったイラストは、国鉄時代を想起させるような、ちょっと古風な感じ。古くからの駅弁なんだなあ、と思わされます。

箱を開けると、肉厚の十勝牛のお出ましです。ソースをかけていただきます。

買ってから数十分が経過しているためか若干冷めており、固いと感じましたが、噛めば飛び出す肉汁に、さすがと言いたくなるような味付けのよさ。文句なんてありません。

そのほかのおかずも上質で、幸せな食事タイムを過ごすことができました。

十勝の都

列車は順調に西へと走り、割とすぐに帯広に到着。停車時間が長めなので、駅に着いてから降りる準備を開始。少し遅れて列車を降りました。

というわけで、この日の宿泊地・帯広に到着。2日ぶりの帯広駅は、通学時間帯が過ぎた後とあってあまり賑わいがありませんでしたが、その現代的な内外装や照明の明るさは「都会の駅に来た」という気持ちを誘います。

駅舎を出て、まずは宿に向かいます。駅前の広場は装飾が光り、これもまた都会的。宿に向かって歩いていても、やっぱり「都会だなあ」と思っていました。人口は釧路の方が多いですが、釧路は「都市」で帯広は「都会」なんです、少なくともボクから見れば。

で、宿にチェックイン。宿はビジネスホテルのプラムフィールドさん。じゃらんで予約しました。

ビジネスホテルに一人で泊まるのは何気に初。またビジネスホテルタイプの部屋に泊まるのも、2年前の東北旅行以来です。民宿・ゲストハウス・旅館の雰囲気や情感もいいですが、やっぱり都会人にはビジネスホテルが落ち着きます。

休憩後、銭湯へ。駅の反対側にある、「アサヒ湯」というお風呂に向かいます。

アサヒ湯は天然温泉を引いている銭湯で、十勝川温泉と同様の植物性モール泉です。このエリアでは十勝川のほかに幕別温泉などがモール泉です。十勝の温泉といったらモール泉、と言っても良さそう。

実際に湯船に浸かると、気泡が体の周りにたくさん付きます。これがモール泉の特徴なんだそうで、ちょっと面白いと思いました。ただ、考えたら前日入った川湯温泉と真逆の液性(川湯は強酸性、アサヒ湯は塩基性)です。水泳用のセームタオルをバスタオル代わりに持ち歩いて使っているのですが、なんかおかしくなったような……?

ともあれ、さっぱりして宿に戻ります。夜風が非常に気持ちよかったのを覚えています。根室みたいに寒くないですからね。

宿に戻って、後はゆっくりと過ごしていました。つーか、疲れていて何もできなかった、といった方が正しいです。そんなこんなで、絶景やグルメに感動しきりだった3日目が終了。

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