旅行記2日目 釧路からさらに東へ / 道東横断~グルメ時代を旅する~ - ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか
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道東横断~グルメ時代を旅する~(平成27年8月23~27日)

2日目(平成27.8.24) 5/7ページ「釧路からさらに東へ」

ノロッコ号でのひととき

釧路行きのノロッコは、機関車が最後尾につく形での運転。しかし、列車はしっかり速度を出します。客車側にも運転席があるがゆえの芸当です。

ボクが座った6人掛けのボックス席は、ボクと母娘連れとの相席。

車内では、ちょうどボクが乗っていた3号車にあるカウンターでお弁当を購入。湿原ノロッコ号オリジナルの「のんびり弁当」。朝に釧路駅の駅弁のうち、引田屋さんが調製した方を食べましたが、この弁当はもう一社、釧祥館の調製。

というわけで、ここでようやく昼食。湿原の景色を見ながら、自席で食べました。これといった特徴のない、良くも悪くも普通の弁当ですが、さすがは釧祥館、食材ひとつひとつの味付けがよく、おいしい弁当でした。中身を考えると、ファミリー向けの弁当といったところ。

さてノロッコ号の旅。列車にはガイドが乗車しており、景色について解説してくれます。窓は広く見晴らしも十分。窓を開けると、気持ちいい湿原の風を顔に受けます。

……正直に感想を言わせてください。「ただのカカシですな」。

ガイドは原稿丸読みの、並一通りの解説しかしてくれない。景色は茅沼~塘路に及ばず、しかも既に一回見ちゃってる。オマケに座席が固い。旧客もびっくりの完全木製。モケット?詰め物?そんなトーシローはいらない、これはトロッコなんだ、と言わんばかり。しかも背もたれが低いから後ろの人と頭ぶつけちまった。まったくお笑いだ。

……三陸鉄道のこたつ列車(しかもこちらは新型車両)に乗っちゃってから、ボクの観光列車に対する評価が厳しくなっていることは自覚しています。おまけにこの部分は「コマンドー」見ながら書いたもので、ベネットの名言が混入して辛辣なテイストのコメントになってます。ですが、ボクがノロッコにのって正直がっかりしたということだけは伝えたかった(事実を言ってるだけです)。これなら自由席で普通の座席の1号車に乗ればよかったか、あるいは直で釧路に行ったら、とすら考えました。

当然、移動手段としては優秀。本数の少なさを補ってくれて、しかも指定席があるので着席も比較的容易というありがたい列車です。ただ観光列車として見ると、正直今のボクの基準では合格ラインには届きません。指定席料金は普通列車なので300円、だからポンと払えますが、これで特急だったら怒ってますよ。

景色はもちろん北海道の中でもいい方だとは思いましたが、それでも酷評しました。それは、ここまでに行った馬主来の湿原や塘路~茅沼の車窓、摩周湖に川湯温泉、さらにこの先の車窓風景が、ノロッコが霞むほどに素晴らしいものだったからです。そう、この先には、ボクをさらに唸らせるような車窓が待っていたのです。

本土最東端の地へ、移動開始

ノロッコ号の旅は、想定ほど楽しめるものではありませんでしたが、何はともあれ釧路駅に戻ってきました。

この日の最終目的地は、根室です。ここからさらに120km以上の道のりを行きます。

乗り換え時間は15分。すぐに5番線に向かいます。釧路駅の4・5番線は、ドアで隔てられています。やや虐げられた感のあるホームへ。

根室行きの列車は、既に5番線で待っていました。キハ54形の単行。根室までは2時間半の行程。

時間が長いので是非とも座席に座りたかったところですが、すでに眺望が期待できる進行方向右側の座席は埋まっており、それどころかクロスシート部は空席なし(2席を一人で独占してたところもありましたが)。既に立ち客もいるという状況。とりあえず車両前部にかぶりついて、前面展望を見ることに。

発車数分前に運転手による車内アナウンスが流れましたが、ここでも車内チャイム「アルプスの牧場」を流してくれました。釧路支社の運転士は、流してくれる人が多いようです。音鉄(といっても聴く専だけど)としてはありがたい限りです。

ほどなくして発車時刻に。5番線では発車1~2分前になるとベルが鳴りました。発車ベルは北海道では貴重な存在です。

そして列車は動き出しました。いよいよ本土最東端に向けての旅路が始まります。

怪盗の潜む路線・花咲線

根室本線の釧路~根室間は、「花咲線」という愛称がつけられています。根室に行く区間なのに本来の「根室本線」ではなく「花咲線」と呼称されるのはなんかミョーだと思いますが、釧路までの特急街道と釧路以東のローカル区間を分けるのには好都合な愛称です。

さて、列車はまず東根室に到着。釧路の時点で既に結構な数の学生が乗車していましたが、東釧路からさらに大量乗車。結構な混雑の様相を見せます。そのような混雑では前面展望を楽しむわけにもいかず、客室内へ。

学生はじめ地元客は、各駅ごとにちらほらと下車。厚岸では大量に下車。それでもなお、クロスシート部にほとんど空きはなく、わずかに見受けられた空席も進行方向左側。右側がほしいので眼中になし。

この路線は区間輸送ではバスに負けているかわりに、釧路~根室の都市間輸送ではバスに勝っているという、北海道のローカル線としては珍しい特性を持っています。したがって、残った乗客はおそらく根室に行きます。この時点で、根室まで立ちっぱなしが決定。

話が前後しますが、上尾幌で列車交換がありまして、その時対向列車としてやって来たのは、ルパンラッピングのキハ54 522でした。実は朝に釧路から帯広方面の列車に乗った時も、発車直後に送り込みのルパン車とすれ違っていますが、今回の旅ではそういうすれ違いばっかりで、ルパン車への乗車は叶いませんでした。アコモデーションもいいとのことで、乗りたかったのですが……。

厚岸のひとつ前の門静を過ぎると、厚岸湾が見えてきます。厚岸を過ぎると、今度は厚岸湖。厚岸湾と厚岸湖は繋がっているうえ、厚岸湾も厚岸湖も湾のように見えるので、違いはパッと見ではわかりませんが、片方は湾、もう片方は湖なんです。湖の方も汽水湖なので半分海のようなものでしょうが。ちなみに右の写真は厚岸湖です。

さらに目に飛び込んでくるのは、別寒辺牛(べかんべうし)湿原。厚岸湖と湿原が織り成す風景は美しく、個人的な感想としては釧路湿原にもひけをとらないと思いました。この日は馬主来といい釧路湿原といい、湿原の景色に感動しっぱなしです。

まさに、厚岸の景色に「心を奪われて」いました。その他にもシカが頻繁に出没したり、木々が立ち並ぶ景色がよかったりと、前面展望していてこんなに楽しいと思った路線は初めてでした。

ルパン三世の生みの親、モンキー・パンチさんのふるさと・浜中町を沿線に持つ花咲線には、人の心を奪う「怪盗」が確かにいたのです。

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