「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

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道東横断~グルメ時代を旅する~(平成27年8月23~27日)

2日目(平成27.8.24) 2/7ページ「釧網本線で湿原見物」

釧路駅に帰還

釧路行きの列車は、キハ40形700番台の単行。先ほどの列車は2両でしたが、こちらは朝通帯ですが単行。大票田である学生の通学時間を外れると、朝でも単行で空席ができてしまうのが実情というところでしょうか。札幌では9時台後半でも3両で立ちが出ますが、やはり札幌以外は……。

ところで、ボクは実はあまり700番台に乗ったことがありません。いや、覚えていないだけなのかもしれませんが、少なくともここ3年では大多数が1700番台だったので、700番台は案外乗りなれていません。

この時も、エンジンの音が何かおかしいと感じてしまいました。後日ネットで同じ700番台の走行音を聴いても同じ音だったので、700番台の走行音を聴きなれていないボクが盛大に勘違いをしただけというオチでした。

で、前述の通り車内は割と閑散としています。数少ない学生も白糠で降りてしまい、ますます少なくなりました。朝の釧路行きなのに。

割とすぐに釧路に到着。秘境駅から無事に帰還しました。さて、次の列車までは30分以上あるので、ここでこの先の準備をします。

トイレ、荷物整理、飲み物の買い足しなどをゆったりと行い、さらに朝食を購入。この後列車の中で食べます。

改札が始まるのとほぼ同時に、改札を抜けてホームへと向かいました。

これから乗るのは、釧網本線。午前中は摩周湖・川湯温泉を観光するので、まずは釧網本線で摩周駅に行きます。

地下通路を通って、3番線へ。既に列車は入線済み。キハ54形の単行です。キハ54形は中学生のころ以来ずっと乗っていませんでしたが、同じ月に行った留萌本線乗車に続いて今回の旅行と、今年は結構乗車しています。札幌近郊では走らないので乗らないときは乗らない車両ですが、道東旅行となるとタップリ乗ることになる車両でもあります。

さあ、車内へ。

……

ごらんの有澤だよ!!

辛うじて狙っていた進行方向左側の窓側の座席を確保できましたが、なんで狙い通りの席が取れたのかわからないような混雑。学生と観光客が入り交じり、立ち客も多数。

学生は地元の学校に通っているようには思われませんでした。何らかの行事で来ていたものかと思われます。通学時間帯からも外れてますしね。

混み合う列車の中で、朗らかな話し声が飛び交います。いかにも観光路線、という趣の中で列車は定時に釧路を発車しました。

いざ、北海道の真髄へ

北海道の景観の良さは全国的、いや全世界的に知れているところですが、その中でもやはり道東の景色は群を抜いています。これからボクは、いわば北海道の真髄と言えるエリアへと足を運び、そうした道東の凄みを改めて感じることになります。

列車は気分のいい加速を披露し、快調に走っていきます。昔乗ったときも、そして留萌本線でも感じていましたが、やはり加速が気分いい。なんたって500PS/両。エンジン出火前のNN183系より少し弱いだけと来れば、そらぁ鬼加速にも合点がいきます。

釧路川を渡ったところで、先ほど買った朝食を食べます。駅弁の「いわしのほっかぶり」です。

釧路駅には駅弁を作っている会社がふたつありまして、そのうちの引田屋さんが作っている弁当です。釧路駅の1番ホームにある売店はもうひとつの釧祥館さんの方で、そちらでは売られていません。駅コンコースのキオスクの左隣にあるお店が、引田屋さんの駅弁を売っている店です。

いわしのほっかぶりは、いわしの寿司に、大根を薄く切ったものを、ほっかぶりのように被せるという、ユニークな寿司です。

というわけで、今が旬の、そして今年大漁の、釧路名産・いわしを堪能しました。いわしは脂っこくない淡白な味ですが、味には深みを感じました。また、大根のシャキシャキとした食感と苦味が、いわしの味を最大限に引き出しています。

正直な感想を述べると、今まで食べた駅弁の中でトップクラスに入るくらいおいしいと感じました。しかし、それでもなお、今回の旅で最もおいしかったとは言えません。この駅弁と同クラスのグルメが、この先も次々に登場したからです。今回はまさしく「グルメ旅」なんです。

朝から寿司ということで、キツイんじゃないかと思われるかもしれません。全くそんなことはありませんでした。いわしなので、脂っこくないので無問題でした。……だったのですが、この時座っていたのは進行方向と逆向きの座席。ボクは逆向きでも問題なく過ごせますが(といっても進行方向向きの席が空いてたらそちらに座りますが)、さすがに食事となると少々きつかったり。

食べ終わる頃には、列車は東釧路を過ぎていました。根室本線と別れ、いよいよ釧網本線に突入。最後に乗ってから6年半ほどの時間が経っているうえ、その時は夕方から夜にかけての乗車とあって、景色は覚えていない以前にほとんど見ていません。実質初めての釧網本線の車窓です。

釧路湿原を車窓より望む

釧網本線に入ると、早速湿原が近づいてきます。かなりわくわくしていました。

さらに進んでいくと、車窓には時折雄大な釧路湿原の風景が広がります。広々とした大地に、鮮やかな草原、沼、そして遠くには山々。さすがは観光路線、唸らせてくれます。

塘路から茅沼までの景色が、特に印象に残りました。くしろ湿原ノロッコ号の運行区間が塘路までなので、釧路から塘路までの区間に期待していましたが、実際に景色を見て、ボクはむしろ塘路から茅沼までの方が好きだと思いました。

で、乗車率が100%を超えていた(と思われる)車内ですが、東釧路でさらに客が増えたものの、まず観光客が釧路湿原・塘路で降り、次いで学生の集団が標茶でごっそり下車。これらの降車に時間がかかり、列車に数分の遅れが出ました。しかし、一時の混雑はどこへやら、車内はほぼ旅行者のみとなり、2席を独占できる程度の乗車率になっていました。

標茶を過ぎたあたりだったでしょうか、一時的に雨が降りましたが、いつの間にか止んでいました。このあと摩周湖に行くのに、天気が悪いのは勘弁願いたいところですが、はてさて……。

さて、車内でまったりと景色を見ているうちに、摩周駅が近づいてきました。

摩周駅には3分ほどの遅れで到着。ボクの他に数名の降車がありました。確か観光客ばかりだったと思います。

ここから、バスを駆使して観光をしていきます。摩周湖などに向かうバスは、独特のシステムを持っています。詳細は次のページで。

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