旅行記3日目 陸羽西線・最上川と共に / 東京を目指す旅~この坂を越えて~ - ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか
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東京を目指す旅 ~この坂を越えて~(平成29年3月4~10日)

3日目(平成29.3.7) 1/6ページ「陸羽西線・最上川と共に」

本日の行程

移動手段乗車(移動開始)出発時刻下車(到着地点)到着時刻車両
陸羽西線普通150D酒田6:00新庄7:06キハ112-220(2両編成・1両目)
山形新幹線つばさ128号新庄7:16村山7:40E325-2001(7両編成・16号車)
奥羽本線普通1426M村山7:52羽前千歳8:27クモハ719-5008(4両編成・4両目)
仙山線普通826M羽前千歳9:01山寺9:13モハE721-1012(4両編成・2両目)
仙山線快速3836M山寺12:16作並12:37モハE721-26(4両編成・2両目)
仙山線普通830M作並13:38仙台14:16サハE721-1010(4両編成・3両目)
東北新幹線やまびこ48号仙台14:24郡山15:05E526-213(10両編成・4号車)
東北新幹線なすの278号郡山15:39新白河15:51E225-108(10両編成・7号車)
福島交通高山16:22白河の関17:01-
福島交通白河の関17:11本町四辻17:37-
東北本線普通2150M白河18:59黒磯19:25モハE721-1008(4両編成・2両目)
東北本線普通682M黒磯19:51宝積寺20:31モハ204-605(4両編成・2両目)
烏山線普通345M宝積寺20:53仁井田21:02EV-E301-4(2両編成・1両目)
烏山線普通346M仁井田21:26宇都宮21:53EV-E300-1(2両編成・1両目)

陸羽西線の列車に乗車

3月7日、午前5時50分。まだ夜も明けきらぬJR酒田駅。

この日最初に乗る列車が朝6時発という相変わらずの早朝スタートのために、5時ころに起きたボク。前日の山歩きによる脚の疲れがほとんど抜けていない中、前2日に続いて朝の長時間移動です。

疲れは抜けていませんでしたが、前々日に感じていた膝の痛みはいつしか消えていました。というか前日の時点で膝なんて意識していませんでした。大事に至らなかったことは幸運でした。


さて、この日最初の目的地は立石寺です。ここから陸羽西線・奥羽本線(山形線)・仙山線を乗り継ぎます。

このルートは仙台と庄内を結ぶ鉄道ルートとしては最短で、かつては急行「月山」が通っていました。現在は羽前千歳~新庄間が標準軌化されているので、この経路で直通列車を出すことは不可能です。

しばしば、ミニ新幹線は在来線を標準軌化したために、こうした広域輸送のルートを潰してしまったとの批判があります。特に東日本大震災の際は、被災地に石油を運ぶ貨物列車が大迂回を余儀なくされた理由の一つとしてミニ新幹線が批判の対象となりました。

そうは言っても、低コストで東京行きの高速列車を実現させたという利点は明確で、一概に良い悪いを決めることはできません。

まあ、良い悪いは措いておいて、仙台~山形~酒田間の特急があったら面白いなぁ、とか夢想するのは楽しいんですけどね。


というわけで、まずは陸羽西線に乗ります。

酒田に宿をとったのは、陸羽西線の始発列車に始発駅から乗車するのが目的です。鶴岡に宿をとってしまうと、余目で陸羽西線の始発に接続できません。また、余目に宿泊した場合、列車の座席が埋まっている可能性があると考えました。

「ローカル線の始発で席が埋まっているものか」とお思いかもしれません。ただ、この時のボクは、陸羽西線の需要を「一番混む列車で、2両編成で窓側座席が大体埋まる程度」と予想していました。なので、新庄で新幹線との接続がよく、東京に午前中に着けるという、比較的条件のいい列車の場合、窓側の座席が埋まる可能性があると考えていたのです。まあ前日の「最上川」の様子からして、この予想がハズレなのは間違いありませんが……。

さて、行動開始といきましょう。件の片道きっぷは余目までの区間をすでに行使しているので、余目までのきっぷを券売機で補充して、改札を通ります。

とここで、券売機では新庄で山形新幹線つばさに乗り換える乗客のために、新庄からの特急券を売っていました。この後新庄からつばさに乗るので、自由席特急券をついでに購入しました。

そういえば、駅に置いてあった庄内エリアの時刻表(JR東日本新潟支社発行)には、上越新幹線と特急いなほの乗り換え時刻表のほか、山形新幹線と陸羽西線の乗り換え時刻表も掲載されていました。東京に行くなら上越新幹線の方がラクですが、山形にJRで行くなら陸羽西線を使うことになります。ただ高速バスの方が使いやすいワケで、競争力があるとはいえません。でも、新潟支社さんは一応、競争する気があるのでしょうか。

で、この時刻表には、ボクがこれから辿る仙台~酒田のルートの乗り換え時刻表も載っており、かなり驚きました。乗り継ぎが悪いうえに途中2~3回の乗り換えが要るため、山形~酒田間以上に高速バスが圧倒有利という状況下、(酔狂なボクはともかく)このルートを通る人がそんなにいるとは到底思えませんが……。

最上川を遡る

それではレッツビギン。ホームに出て右に折れ、切り欠きの0番線に停まっている新庄行きの普通列車に乗車します。

車両は前日の快速最上川と同じ車両。つまりキハ110系200番台の2両編成です。

実は、陸羽線には少数ながら特殊な回転式一人がけ座席がある車両があり、窓側に45°回転して景色を楽しめるといいます。しかし、今回は他のキハ100系列と同じ、普通のボックスシートでした。非常に残念ですが、座席が回らなくても景色が楽しめないわけではないので、気にせず行きましょう。

6時ちょうどに酒田を発車した列車は、陸羽西線を東へ。

この列車の乗車率は、前日の「最上川」とどっこいどっこい。空席ばかりが目立ち、車内はエンジンと車輪の音以外は立ち歩くボクの足音くらいしか響かないような、きわめて静かな空間でした。前日の「最上川」が極端に空いていたのではなかったようです。余目宿泊でもよかったかもしれない……。


さて、さっそくですが車内で朝食とします。前日に鶴岡のエスモールで買っておいたものをちょこちょこ食べます。

まずは、庄内米を使ったお米パン「白米飯(ぱん) 丸」(111円)です。こういう食事でもできるだけ地物を食べたいと思ってパンコーナーを探したら見つけました。

パンはふっくらとしていて、米粉パン独特の風味もよく、おいしいパンでした。クルミが入っているので、食感にアクセントがあるのもポイントです。

おかずには、まぐろの角煮(139円)。閉店間際だったのでタイムセールで半額になっていて、消費期限も次の日(=この日)だったので、買ってみました。

まぐろの産地は書いていませんでしたが、庄内の海はまぐろが獲れるので、地物の可能性はあります。

まぐろは角煮で食べたことが今までありませんでした。一晩置いたのが悪かったのか、少々食感が硬かったのですが、味はしっかり染み込んでいて、こちらもおいしくいただきました。

ただ、汁の処理に少々困りました。トイレのある車両だったので助かりましたが……。

そのほか、野菜ジュースと、デザートに前日の湯田川温泉の温泉まんじゅうをいただきました。


酒田を出た列車は、はじめは庄内平野の穀倉地帯を走りますが、陸羽西線に入って少しすると、車窓風景が一気に山めいてきます。

狩川駅を過ぎると、進行方向左側には最上川が見えます。芭蕉の句で有名なこの川に寄り添う形で、陸羽西線は伸びています。

この景色こそ、陸羽西線最大の見どころにして、ボクがこの旅で一番楽しみにしていた車窓です。

まだ日の出の前後で、しかも天気が曇りなので、ちょっと薄暗いのが辛いところ。それでも、渓谷を縫うように流れる最上川は純粋に素敵でした。

2年前は、山田線に乗って閉伊川の流れを眺めたのでした。あちらもかなりの名車窓ですが、あの時は窓にびっしり氷が付いて、100%は楽しめませんでした。今回はそういうこともなく、景観をバッチリ押さえることができました。

それを抜きにして単純に景色のよさで比較するとしたら……、うーん、どっちが上だろう。川の流れは最上川の方がきれいだと思いましたが、美しい山村風景の山田線も負けちゃいない。本当にどっちもすごいんです。甲乙付け難し、です。

川は蛇行を繰り返します。川の曲線美と、川の持つ輝き、そしてその先に鎮座する頂たち。川の美しさだけではなく、その周囲の景色とのシナジーが、谷の景色を引き立てます。

その曲線に沿うように、線路もくねります。といっても、陸羽西線の線形は結構良く、列車は快調に東に向かいます。

……川に「沿う」というのは表現としてどうなんでしょう。今は内陸に向かっているので、むしろ川を遡っています。旅程の都合上、川を上る方向に行くことになったのですが、なんとなく下りの方が気分が乗る気がします。川に寄り添うからでしょうか。

川を下ると言えば、この辺りでは川下りの観光船があるので、時間帯によっては車窓から川下りの船が見えることがあるでしょう。今回の旅行でも乗ろうか迷ったのですが、日程などなどの都合上、入れることはできませんでした。ちなみに乗り場は古口駅の近くです。

その古口では数分間の対向列車待ちがありました。古口以降はポツポツと乗客が乗ってきて、車内も少しは活気が出てきました。

古口までで最上川とのランデブーは終了。車窓も徐々に開けてきて、平野部に入っていきます。もっと川の景色を見ていたかったなあ。

そして7時過ぎ、列車は若干の遅れで新庄に到着。ちなみに今回の旅行ではこれが最後の気動車です。ここから家に帰るまで、気動車には一切乗りません。

山形新幹線

新庄からは、先述の通り山形新幹線つばさに乗ります。

新庄のホームは、在来線と新幹線を同一平面で乗り換えられるという、完成度の高いエの字型の構造となっています。今降りた列車のほか、横手始発の普通列車からも、乗客が次々降りてきては、前に停まっている新幹線のホームに向かって行きます。

ボクは一旦改札を出て、駅舎内のNEWDAYSで少々買い出し。前夜のエスモールで買いそびれたものを買い、前夜に買ったのにもう底をつきつつある飲み物を買い足します。

買い物を終えたら、再び改札を通って、今度は山形新幹線・山形線のホームに向かいます。


改札を通ってすぐ右にある1番線には、すでに東京行きのつばさ128号が停まっています。

車両は、当然ながらE3系。現在のつばさ用E3系は、以前のシルバーではなく、ちょっと奇抜さすら感じるような塗装となっています。ボクは写真で見た限りではこの塗装を嫌いだと思いましたが、実際に見てみると思いのほか悪くない塗装だと感じました。

E3系は4年ぶりです。しかも以前乗ったのが「こまち」用の基本番台で、しかも割とすぐに降りましたから、今回は初乗車に近い形になります。

このE3系ですが、山形新幹線用の車両としては1000番台と2000番台があり、多数派の2000番台には窓側の全席にコンセントが付いています。この日のつばさ128号には2000番台が充てられていたので、幸運にもコンセントの恩恵に与れます。

というわけで、自由席に乗車して窓側を押さえ、スマホを充電します。前夜の宿ではカメラ2台の充電でコンセントが埋まってしまったので、電池に余裕があるとはいえスマホの充電もしておきたかったのです。

JR北海道のグリーン車および普通車「uシート」にもコンセントがありますが、あちらは「パソコン用」との指定があるので、スマホの充電にはたぶん使えません。一方E3系にはそのような用途指定の掲示は無かったので、スマホの充電に使わせていただくことに。(万一法的な問題がある場合はご教示ください。)


つばさ128号は軽やかに新庄を発車。白雪の山形平野を快走します。

といっても乗っているのはミニ新幹線。あくまで在来線のスピードです。ただ前日の「いなほ」よりスピードレンジが高い(酒田以北について言えば、ですが)ので、気分的には速いです。

ここまで来ると山形までずっと平野……だと思っていたのですが、時折窓の外が丘めきます。新庄のあたりはまだ平野の端っこのようです。

車窓はから見えるものは雪が積もった田畑と森くらいですが、そういう景色も好きなので、陸羽西線ほどではないにせよ車窓を楽しめました。

そうするうち、新庄から数えて2つ目の駅、村山に到着。早いですが、ここで降ります。

村山駅には、村山で夏に行われる「徳内まつり」の絵が飾ってありました。東北の夏祭りというのも心惹かれるものがあり、一度夏にも東北旅行をしたいですが、この徳内まつりはYOSAKOIソーランを彷彿とさせるらしく、あまり興味が湧きません(村山の皆さん、すんません)。

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