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東京を目指す旅 ~この坂を越えて~(平成29年3月4~10日)

1日目(平成29.3.5) 3/8ページ「ゴンドラで目指せ森吉山」

森吉山への乗り合いタクシー

森吉山の入り口・阿仁合駅からは、観光乗り合いタクシー「森吉山周遊タクシー Bコース」を使って、森吉山の中腹に向かう「阿仁ゴンドラ」の駅に向かいます。

通年運行ですが、乗車には予約が必要です。また、運賃は先述の通り「森吉山観光パス【冬季】」に含まれています。

駅前にはすでに阿仁タクシーさんの車両が待っていました。車種はトヨタ・プリウス。プリウスには初めて乗ります。

発車時刻は一応決まっていますが、たぶん列車・代行バスからの乗客を待って発車します。念のため予約の際に「遅れるかも」とは告げてありましたがね。

バックパックをトランクに放り込んで乗車。乗客は自分のほかにもう1名おり、樹氷観光だけが目的ではないようで、ボクと同じく大荷物でした。

タクシーは阿仁合の町を抜けて山の方へ登っていきます。そういえば現行モデルのプリウスには4WD(E-Four)の設定があるので、雪の上り勾配でも不安が小さくなります。同じトヨタのハイブリッド車でも、アクアにはできない芸当ですね。ただ今回乗ったプリウスは旧式で、間違いなく2WDなんですがね。

走行音はもちろん静かで、快適さが増しています。

さて、阿仁合の町は意外と積雪が深くはありませんでしたが、やはり山深くなってくると積雪が増えてきます。所要時間は20分程度ですが、その間に刻々と風景が変わります。

9時40分ころ、タクシーはゴンドラの駅に到着。駐車場にはたくさんの車が停まっており、樹氷シーズン、そしてスキーシーズンでもある森吉山は賑わっているようでした。


この時点での天気は曇り。気になるのが、山頂の様子です。霧でけぶっていたり、吹雪いていたりしたら最悪、そうでなくとも風雪だと結構キツイ。

また、少し気温が緩み始める3月なので、樹氷がちゃんと残っているかも不安です。

それでもなお、ボクは樹氷が見られることに期待を抱かざるを得ませんでした。それは、自然の神秘に圧倒されたい、という気持ちが強かったから。

期待と不安が入り交じる中で、いざゴンドラへ。

阿仁ゴンドラに乗車

多くの客で賑わう、阿仁ゴンドラの山麓側の駅舎で、ゴンドラのチケットを用意します。「森吉山観光パス」を提示すると、チケットをゲットできます。

駅舎には荷棚があったので、重いバックパックはそこに置いていきました。

またスノーシューなどの貸し出しも行っているようでしたが、冬服に防寒靴という札幌スタイルの装備だったので、特に装備は借りずに行くことに。

ほか、駅にはお土産屋と食堂があるので、一通りのことはできるようになっています。


それでは、いよいよ森吉山を目指してゴンドラに乗り込むことにしましょう。

ゴンドラ乗車口は、受付や売店などへの入り口とは別れています。一旦建物を出て、建物に向かって右側の入り口から入ります。

そこには、何台ものゴンドラが並んでいました。ゴンドラは4人乗り程度の小ぶりなもので、観覧車のゴンドラみたいな感じです。

乗る時もやはり観覧車の要領で、ゆっくり動いているゴンドラに乗り込みます。ドアが閉まり、山の中腹までの道のりが始まります。

標高1,200m目指し20分の空中移動

駅舎を出たゴンドラは、ケーブルに沿って早速急な上りにさしかかります。

標高がどんどん上がっていき、その先に待っている光景が近づいてきます。

さてボクは高所恐怖症が入っており、さっぽろテレビ塔の3階の窓から下を見下ろすのですらダメという性分(でもJRタワーの展望台は平気)です。こういうゴンドラでもビビることがあるんですが、阿仁ゴンドラでは不思議とそこまで怖くありませんでした。旅行中なのでいつもより気を強く持てたのかもしれません。某ロマンチックRPGの白いオッサンよろしく「拙者は高い所が苦手でござる~」なんて言って座席にうずくまるようなことがなくてホント良かったです。

というわけで下の方を見ると、山肌から木々が伸びていますが、あまり雪がついていません。町よりは雪が多いとはいえ、思っていたよりも少なく、大丈夫かなあと感じていました。

しかし、上っていくと木にそれなりの大きさの雪の塊が付いていました。気分が昂ぶってきましたが、よく考えると札幌でもそのくらいの雪が木に積もることがあるというレベル。

そうこうしているうちに上り坂が終わりそう。これ本当に樹氷なんてあるのか……

と思っていたら、上りきった後もまーだまーだ先がある。思い返せば、Webサイトには片道約20分と書いてありました。そのうち最初のなんパーセントかが終わったに過ぎなかったのです。

その後、ゴンドラは上ったり下りたりと忙しくなってきました。単に森吉山の山麓から上っていくというのではなく、だいぶ手前から複雑な地形を攻略しながら森吉山に近付いていくようです。どうりで乗車時間が長いわけです。

複雑に入り組んだ地形を見ているのはなかなか楽しかったのですが、ずーっとそればかりなのでだんだん……

……と飽きさせないのが阿仁ゴンドラ。気が付くと、木々に積もっている雪の量が増えてきました。気温が低いエリアに入ってきた証拠でしょう。

ここで、ゴンドラの行程の途中で木の植生が変わることに気づきました。途中までは比較的標高が低いところに生える木、途中からは高山に生える木。雪の抱き方も違ってきます。

そういえばボクって、木の植生が変わるほどの標高のところに来たことがないな、とこの時気づきました。最高地点が北海道喜茂別町の中山峠の835mで、標高4ケタは未経験だったんです。今回の森吉山は、中腹のゴンドラ駅で標高1,167m。おめでとう、記録更新だZE(笑)。明らかに外気温が下がってきており(ゴンドラは窓が開きっぱなしです)、標高の高さを実感しました。

などと外を眺めるうち、ゴンドラの旅もあと少し。徐々に標高を稼ぎ、中腹の駅が近づいてきます。

このへんになってくると、木々はガッチリ雪化粧しており、雪の量も多そう。さあ、森吉の樹氷は、ボクを待っていてくれるんでしょうか。

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