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「令和一番列車」で行く北東北・函館観桜紀行(令和元年5月1~2日)

1日目(令和元.5.1) 5/5ページ「きりたんぽの里」

夕闇の大館を歩く

また大館か。

そんな声があちこちから聞こえてきそうですが、はいまた大館です。

今回大館を再々々訪した目的は、きりたんぽリベンジです。4年前、大雪によるJRの運行障害を受けてリスク回避のためあきらめたきりたんぽ鍋を、今日こそ大館のお店で食べるのです。決して某小五ロリが目的じゃありません。そっちはちゃんとAHS公式から正規の手続きでもってですね(ry

さて早速町へ……とその前に、この後のきっぷを調達しておきましょう。花輪線の東大館駅の方が町の中心部に近いので、食事の後は大館駅に戻らず、東大館駅に行きます。なので、東大館からのきっぷを求めます。(本当は行きも東大館まで列車で行きたかったんですが、花輪線の接続がないのでやむなく大館から歩きます。)

ところがすんなりと出してくれません。本来、別の駅を起点にするきっぷは座席指定と一緒にしないと出せないルールなので、それでかなと思いましたが、別にきっぷを出すこと自体は問題ないと言います。何かと思ったら、駅員さんは「大館から東大館へは?」と仰います。東大館までは歩くのできっぷは要らないわけですが、駅員さんは優しい方で、ボクが一駅歩くなんて思いもせず、東大館までのきっぷを買い忘れているんじゃないかと思ったようです。「歩く」と答えたら、ずいぶん驚いた様子でした。ともあれ意図を理解してもらえ、きっぷを手に入れました。

さあ今度こそ出発……と思いましたが、もう一つ気になることが。改札近くに、旅人がいます。見た感じ外国から来られた方。なんか、所在無げにしています。

実はその方、先ほど改札で駅員さんに何か相談していました。どうやら、先ほどボクが乗っていた秋田行きに乗れなかったか、間違って降りてしまったかしてしまったようで、次の秋田行きを待つようです。となると、駅で3時間も待機ということに。

何か力になれることは無いかと、意を決して話しかけてみましたが(ナンパかな?)、特に問題はないとのことだったので、それならと会話を終了。

といった感じでちょっといろいろありましたが、そろそろ町に繰り出します。


ほとんど静まり返った夕暮れの地方都市。時の流れに取り残されたような、年代物の建物・看板が目立つ町並みは、さらに夕闇が押し寄せ、哀愁が漂います。

目的の店に行く前に、またいろいろ買い物を。まずは割と駅近くにある和菓子屋「山田桂月堂」さんにお邪魔。お土産に銘菓「明がら寿」(¥378)と、あと道中で食べる用にチーズ饅頭「ハチの足あと」を単品買い(¥140)。

「明がら寿」を後日家族と食べたら、これがけっこうな好評。寒氷の一種ですが、クルミが入っていて味と食感に絶妙なアクセントが付いています。寒氷自体も味がよく、正直なところ期待を大きく上回っていました。「ハチの足あと」はこの旅の2日目で食べましたが、こちらも良品。いやあどうしてこう素朴な饅頭って良いんだろうなあと。

またしばらく歩き、秋田県道21号に出ます。片側2車線の広い通り。かつてはアーケード街だったようで、減ってはいますが何軒かお店がありました。

県道を南に進むと、2車線はあっさり終わり。ついでに県道21号も終わり。この先も県道(2号)ですが、1車線の細い道に。

もう少し歩いて、「いとく大館ショッピングセンター」に入店。

まず財布の中身を補充。店内にあるゆうちょ銀行のATMをポチポチ。住信SBI銀行の口座にアクセスできるので、ゆうちょのATMは非常に助かります。

続いて3階に上がります。地元ミュージシャンのCDがさまざま売り出されていました。買いに来たのはもちろんダックスムーン。アルバム"With Your Smile"をゲット。

(前も言いましたが)ダックスムーンに興味を持ったのは、さっき聴いた大館駅の発車メロディ「ハチ公物語」を知ったのがきっかけ。4年前の大館アメッコ市でのコンサートでダックスムーンを聴いて、それで好きになってアルバム「星空」を取り寄せ。もっといろいろ聴いてみたくなり、今回訪れたついでに購入というわけ。

普段はあんまり積極的に音楽を買ったりはせず、お気に入り曲を繰り返し聞いたり、ニコニコでボカロ曲漁ったりネットでフリー音楽探して聴いたりしてるんですが、ダックスムーン(とEarl Klughとヒトリエ)は別です。買ってでも聴きたいのだ。

後日さっそく聴いてみました。1曲目にコンサートのラストで聴いて強く印象に残っていた"With Your Smile"が入ってまして、改めて聴いてやっぱりいい曲だなと。あと「木の葉の舟」がお気に入りに。

おっと脱線してらぁ。話を戻します。また1階に戻って、食料品コーナーへ。飲み物の補充のほか、お土産も探します。ちょうど催事コーナーに秋田じゅうのお土産が集結していて、目移りするほどでした。

今回は、「お菓子になったきりたんぽ」(¥321)を購入。秋田らしい名物は大量にあれど、大館らしいものは意外にあんまり無く、その中で手軽に食べられそうなものをチョイス。煎餅感覚で食べられ、たんぽの雰囲気もよく味わえる商品で、家で袋開けたらあっという間に無くなりました。

この他、飲み水としてミネラルウォーターの「白神山水」(¥108)を2本。安い紙パックでも探そうかと思ったら、地域ならではのものを見つけたのでそちらに変更。

目的を果たしたところで、三たび出発です。


さらに南下。外はすっかり暗くなり、道もさらに細くなってついに歩道が無くなりました。昔の漫画の世界に入り込んだよう。そんな中に自分がいるのが、なんか妙に不思議だと思いました。

それはいいんですが、けっこう交通量があるので気を遣います。轢かれでもしたらシャレになりません。

注意深く進み、長木川を渡ります。もう川面が見えるような明るさではなく、川原はまるで吸い込まれてしまいそうな黒々とした空間でした。

川を渡ると、大館の中心エリアに入っていきます。飲食店もいくつか。気になるお店もありましたが、今回のお目当てはきりたんぽ。(この界隈にもきりたんぽを出すお店がありますが「予約制」との事前情報があり除外。)

その先は「大館アメッコ市」の会場となる大町商店街……ですが、今日はそちらに用事がないので、手前で右折し国道7号へ。

大館市立病院を右手に見て、十字街を左折。ようやくお目当てのお店が見えてきました。

きりたんぽ追いかけて

「なんてこった……」

行列に並び始めて、30分。ほとんど、最初の地点から動いてない。

これは、まずい。

よぎる最悪のシナリオ。これ、目当てのモン、食えねぇんじゃないか……?


今行列に並んでいるのは、大館のきりたんぽ専門店で一番有名であろう、「元祖 むらさき」さん。先述の通り4年前は事情で行けず、今回こそはと意気込んでここまで来たのです。

ところが。お店の席が埋まっているばかりか、入口にもけっこうな数の人が待っていて、入店すらできない状況。

ここまで来たからには、と思い列に加わりますが……。

列が、ぜんっぜん、進まない。淡い希望は徐々に、泡になっていきました。

暇だったので前後の人と会話してました。ボクと同様に遠方から来て、それぞれにきりたんぽを楽しみにしているようです。

やがて、後ろの人がスマホで他のお店を探し始めました。決して大きくない町、しかも鍋物。このお店をあきらめるとなると、他に予約無しで飛び込めそうなお店はあるのでしょうか。

……なんて思っていたら、女将さんが出てきました。そして告げられる、受け入れたくない現実。

曰く、材料が尽きそうなので、列に並んでいる人全員を案内することはできない、と。

そして、女将さんは行列を区切ります。区切った地点より前の人あたりまでは、用意できそう、とのこと。

ボクはというと、区切られた地点の、その後ろ。

目の前、真っ暗。

しかし、こういうピンチに強いのがゲニウス(北)。すぐに脳みそは打開を目指し再起します。

選択肢は、三つ。一つ、全てをキッパリあきらめる。一つ、他のお店に賭ける。もう一つ、前の人が待ち時間を嫌気してあきらめるのに賭ける……いやこれは可能性低すぎる。実質二択。このお店は、もうあきらめなきゃならないものと心得るべし。

とりあえず、情報を得よう。ボクは後ろに並んでいた人にならって、お店を探します。今からでも間に合って、かつ予約無しで飛び込んで入れてくれる可能性のあるお店。

可能性が、一つだけ見つかりました。

何もせずあきらめるのは、イヤだ。一縷の望みに、賭ける。

直後、夜の闇の中を、走り出しました。たった一つの光を、追いかけて。


誰もいない道を行く。空腹も忘れ、すでに疲れて重くなった足をぶっ叩いて、駆ける。

やって来たのは、「割烹 美さわ」さん。きりたんぽがメニューにあり、東大館駅の徒歩圏内で、完全予約制ではないお店で、営業時間内……という条件を、唯一満たしていたお店です。

しかしまあ、よそ者が一人で割烹か……。さすがに躊躇いも。でも、可能性に賭けると決めたのです。意を決して扉を引きます。

中に入ってはみましたが、やはり席が混んでいて、案の定「少し待ってもらう」と案内されました。ただ、とりあえず中に入れることは確定。

店内は地元の方が多い感じ。まあ割烹ですしね。ずかずかと邪魔しに来た感じで、ちょっと申し訳ないような気も。

刻一刻と迫るデッドライン。祈るような気持ちで待っていると、一グループが退店。入口で所在無げにしているボクを不憫に思ったのか、「どこからこちらへ?」と声をかけてくださいました。きりたんぽを求めて札幌から、と言うとこちらが逆にビックリするくらいに驚いていました。「なんでわざわざそんな食事がおいしいところから来て、そんなに食べたがっているの!?」って。

いやいや、何を仰いますか。札幌には、何もありません。人の歴史が積み重なってできた文化と、それに裏打ちされた味ってものが、札幌には無いんです。だからこそ、こうして何度も本州を旅して、特に秋田の食事に何度も心打たれて、そして大館のきりたんぽに強い憧れを持ったんです。

ともかく、もう少しで案内してもらえそう。時間の心配やら、申し訳なさやら、あきらめきれない気持ちやらで、もうどうにかなってしまいそうで、張り裂けてしまいそうな心があるんだって叫びたくて、でもじっと待ちます。

そして、その時が来ました。カウンター席へ。

さて、問題は今から鍋を作れるのかという話。ダメモトで訊いてみますが、やっぱり今からでは難しい、とのこと。時間がかかってもいいなら、ということでしたが、それでは列車に間に合いません。

ダメか……。

いや、まだ折れるのは早い。席に着いた時にお品書きに目を通してあるのです。その中に、「丼たんぽ」というメニューがあるのを見逃しませんでした。

これは、きりたんぽと鍋の具を丼ぶりに入れる、言ってみれば「簡易きりたんぽ鍋」。ちゃんとした鍋はダメでも、これなら……?

最後のワンチャンス。忙しそうなところ本当に申し訳ないなと思いつつも、丼たんぽを頼んでみます。作るのは構わないが、それでも時間はかかる、とのこと。「列車に間に合わなかったら、その時はその時」と返し、注文を確定。

後は、天命を待つのみ……!


焦燥。一秒が短くて長い。

まにあうか?

たのむ、

はやく――

それからしばらく。ボクの前に、一杯の丼ぶりが置かれました。

来た――。

急いで作っていただいた、丼たんぽ。これほど感謝の言葉に迷ったこともありません。

目いっぱい味わわなければ、無作法というもの。さっそく口に運びます。

……おいしい。もう、味覚が嬉し泣き。

良質なあきたこまちを使っているであろうきりたんぽに、神がかり的な加減のダシが染み込んだそのおいしさは、例えようもありません。

お肉(比内地鶏?)やネギなども、目を瞠るほど。そしてその一つ一つを、ダシが彩ります。

そして、やっぱり、深い。文化の重みがあるからこその、素敵な味わい。

素材良し、技術良し、深み良し。こんなにおいしいものなのか、ともう感激しきり。あぁ、また秋田の食に泣かされてしまった。

そして、完食。時計を見ると、まだ列車に間に合う時間。全てがうまくいった……。

「ごちそうさまです」と言うと、厨房から「どうです、列車の時間大丈夫そうです?」と。

本当に、申し訳なくて、申し訳なくて。そして、ヨソモノの、不躾なボクに、これだけ気遣いをいただけたこと、もう感激で。

お代を払い、席を立ちます。丼たんぽの他、お通しと、あと喉がすごく乾いたのと「こんな良くしていただいて安物一つ頼んで終わりってのも……」という思いとで注文したウーロン茶とカルピスで、しめて1,620円。安すぎる、できるならチップ付けたい……くらいの思いで支払いました。

忙しいところ、良くしていただいて、しかもこんなすごいもの食べさせていただいて……。何度も頭を下げ、お店を出ました。

「この御恩は、必ず……!」そう思いながら、駅へ急ぎます。「そして、またいずれ大館へ、そして今度こそ鍋を――!」

おいしさという点でも、エピソードとしても、忘れられない食事になりました。

※このお店に関連したお話を「付録」として旅行記の最後に付けていますので、よろしければ覗いてみてください。

みちのくに、しばしの別れ

急ぎ足ながらも、北東北のビッグな魅力を、今回もまた数多く知ることができました。早いですが、いよいよ北の大地に戻る時です。

大館市、東大館駅。ここから列車を乗り継いで、フェリーに乗るべく青森まで戻ります。

列車の時間まで数分あるので、駅舎のベンチに座って一息。暗闇の中温かな光を放つ、こぢんまりとした、年季の入った駅舎。当時は有人駅でしたが、この時間は無人。他に客も無し。静まりかえった待合室で、駅の情感を味わいつつしばし待機。

駅舎内には、四季折々の花輪線の風景の写真が飾られていました。東北のローカル線の風景ってやっぱりいいよなあ。

そんなにゆっくりもしていられず、適当に時間を見てホームへ。1面1線の、そんなに長くないホーム。秋田犬の像が置いてあって、ハチかと思ったら「ひ で お」って名前書かれてました。ハチちゃうんかい。

花輪線普通1935D 大館行き(東大館20:48 → 大館20:52) 車両:キハ112-112(2両編成・1両目)

ほどなく、列車のライトが見えてきました。大館行きの花輪線普通列車、キハ110系2両編成。まずはこの列車で、隣の大館駅まで戻ります。

この1区間は、先述の「4年前の出来事」の絡みがあって、花輪線でただ1区間だけ乗り損ねている区間です。全区間走破へ1駅分だけ積み残すという気持ちの悪い状態でしたが、やっと解消できます。

車内は当たり前ですがほとんど乗客無し。大館までの一駅ですが、静寂の車内をほぼ独り占め。

車窓には大館の街明かりが流れていきます。……とここで、突然窓の外の建物のガラスに、乗っている列車と違う車両が映りました。

カラーリングからして、明らかに701系。どうやら、奥羽本線の列車と並走しているようです。よく周りを確認すると、確かに701系が近くにいました。この列車が、この後大館で乗り換える青森行きです。

高架線路を走ってその列車の反対側に回り込み、しばらくして大館駅に到着。3番線到着で、次に乗る列車は2番線。対面乗り換えです。


奥羽本線快速3627M 青森行き(大館20:55 → 青森22:13) 車両:クモハ701-10(3両編成・1両目)

さっき並走していた、秋田始発・青森行きの快速に乗車。大館発車時点では空席だらけ。適当なところに座ります。

この年3月のダイヤ改正までは、この時間には特急つがる5号が走っていました。改正で特急の時刻が一気に3時間以上繰り上げられ、その代わりに設定されたのがこの快速です。

特急つがるが5往復から3往復に削減された際、補完のために設定された秋田~弘前の快速はセミクロスの2両編成なので、同じくつがるの代替であるこの列車もそうなのかな、と思いきや、ロングシート3両。おそらく、3両にしないと秋田近辺で混雑しちゃうのでしょう。

あぁ、また改正がらみでE751系に逃げられた。しかも、クロスシートでおやつタイムという目論見まで潰えた……。まあ嘆いても仕方のないことですが。

発車数十秒前、大館駅の発車メロディが流れます。2・3番線は「きりたんぽ物語」。さっき触れた1番線の「ハチ公物語」ともども、原曲がダックスムーンのアルバム「星空」に収録されてるからみんなも買おう!

実はきりたんぽ物語の発車メロディは生で聴けていなかったので、今回これが聴ける行程になったのは嬉しいポイント。

そんでもって、発車。外は真っ暗なのでぼーっと過ごすばかり。

弘前からは、遊んだ帰りの若者などが多数乗車。一気に乗客が増え、立ち客まで出ました。さくらまつりの弘前は、夜遅くまで賑わっていたようです。

ほんと、楽しげな顔した人がたくさん。ようござんす。そんな彼らとしばらく同じ空間を共有します。

自分の右隣にはカップル。遊び疲れたのか、野郎の方が居眠りを始めて、ガールフレンドの方……じゃなくてこっちに寄りかかってきたので、「あんちゃん逆や、逆」って教えてあげました。

新青森でけっこうな数が下車。少し落ち着きを取り戻した車内で、最後の数分を過ごし、そして終点・青森到着。


ここからは例によって徒歩でフェリー乗り場に向かうわけですが、その前にひとっ風呂浴びるとします。

駅からほど近い、「青森まちなか温泉」(入浴料450円)へ。なんかあちこちの旅行動画でよく見かける気がします。急ぐ旅なので、主要駅近くに温泉があるというのはありがたい限りです。

ロビーには、このテの入浴施設によくある日替わり薬湯の案内が。この日は、ズバリ「令和の湯」。

……いや、なんでも令和って付ければいいってもんじゃないべ。

そんなツッコミを入れつつ入浴。市街地なのになんと源泉かけ流し。ステキ。

露天風呂にも入ります。5月初旬の少し冷たい風を浴びつつ、真っ暗な空を見上げひと息。一人旅ってのは気楽なものですが、こうして風呂に入っていると特にそれを実感でき、心をたっぷりほぐせます。これがないと、やってられないんですよ。

我ながら結構な強行日程だったので、その疲れも取りまして、気分良く退場。

このまま港に向かいます。温泉から西に向かって跨線橋を渡り、すぐ右折、駅の西口のあたりを通ります。ちなみに、温泉または駅西口で他に誰かフェリー乗り場に行く人を見かけたらタクシーに相乗りするという腹案を持っていましたが、いなかったので予定通り歩きます。

道中、闇の中にぼんやり浮かぶ桜色。見上げると、夜桜。なるほど夜桜ってのもなかなか風流なものです。いずれ、弘前の夜桜なんてのも見てみたいものです。

いったん北上し、ベイブリッジの西詰に出たらひたすら西へ。前回(東京を目指す旅1日目)通ったルートをほぼ踏襲。

何回通っても、真っ暗な海辺を歩くってのはなんか怖くて好きになれません。それなら一本南の道を歩いてもいいのかもしれませんが。

やがて視界の先に、明るく光るものが見えてきました。これから乗る船でした。ただサイズがサイズなので、遠近法のせいで実際の距離より近く見えます。「よしあと少し歩けば到着だ」と思ったボクは、その後まだまだ続く道のりにガックリすることに。歩くのは好きとはいえ今日はもう十分……。

温泉を出てから40~50分、やっとこさ津軽海峡フェリーの乗り場に到着です。スマートチェックインでサクッと乗船手続きを済ませて、待合室で待機。

船の出航は2時40分。というわけで、ここで初日は終了でございます。

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