「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

……ゲニウス(北)がお送りする、北海道を中心とした旅行・鉄道情報サイトです。

  1. トップページ >
  2. 乗り鉄な旅行記 >
  3. 東北リベンジ~旅は、何かを変える~ >
  4. 弘南鉄道大鰐線

東北リベンジ~旅は、何かを変える~(平成27年2月11~16日)

5日目(平成27.2.15) 5/5ページ「弘南鉄道大鰐線」

弘南鉄道大鰐線

ホテルから歩いて向かったのは、弘南鉄道の中央弘前駅。弘南鉄道大鰐線に往復乗車します。

実は元々乗る予定だったんです。大館観光の後、つがる9号で大鰐まで行って、そこから大鰐線で弘前入りする予定でした。しかしこの状況でありますから、大鰐線が動いている保障はありません(電話で問い合わせようにも日曜は電話応対休みだった)。そこで、とりあえず弘前に入って、その後で列車が動いていれば大鰐線に乗る、ということにしたんです。

先ほど弘前駅で弘南線の窓口に行って運行状況を確認したところ、平常運転との情報を入手。乗車という運びになりました。

暗い中をただ乗るのもあまり気乗りしないので、「鉄路で弘前入りしたいので、この往復乗車をもってそれを果たしたことにする」という大義名分も作りました。

窓口で往復乗車券と硬券の入場券をゲット。待合室でストーブにあたって改札を待ちます。

古ぼけた小さな駅舎に、1面1線の頭端式ホーム、発車を待つ短い電車。いかにも小さな私鉄のターミナルという感じで、「萌え」のような何かを感じます。

改札が始まったら、すぐに改札を通ってホームへ。前日に初めての第三セクター鉄道乗車を果たしましたが、私鉄に乗るのもこれが人生初となります。そして、2日以上ぶりの「電車」、しかも3日以上ぶりの直流電車です。乗客はボクの他に数名。

列車は定時に発車。乗客は10人もいなかったと覚えています。

車両は7000系。この車両は元東急7000系で、起動加速度は4.0km/h/sです。札幌市営地下鉄南北線の5000形や、阪神の新型ジェットカーに匹敵します。普通のレールを走る鉄道でこれほどの加速は体験したことはないので、その鋭い加速は強く印象に残っています。

ただ、乗り心地という点ではやはり旧型車という感じが。線路状況もあるでしょうが、結構揺れまして、それなりに体力が削れました。

ワンマンなので車内放送は自動。声は、JR北海道のワンマン放送と同じ人かも。なんとなく似てると思っただけなので、確証はありませんが、ね。

義塾高校前~石川間でJRをオーバークロス。阪急京都線の大山崎コークスクリューのようにJRの下をくぐるのも悪くありませんが、こういう風に上をまたぐのはなんかゾクッとくるものがあります。

終点の大鰐までの所要時間は28分。弘南といえば、弘南バスの高速ヨーデル号が某動画でJRをブッちぎるなど俊足で知られて(?)いますが、こちらはJRの普通列車の倍近くかけて大鰐に向かいます。

大鰐から折り返し弘前帰還

大鰐駅に到着。これにて大鰐線は全区間走破です。

特にすることもなく、駅舎をテケトーに見物しました。どちらにも人は全然おらず、うら寂しさだけが居ました。JRの駅では、無人の駅舎に寒々と列車運休を知らせる自動放送がかかっていました。跨線橋では、秋田方面のホームの方向を示す看板に「上野」「大阪」など遠くの駅名があり、かつて長大・長距離列車が行き交ったころを彷彿させます。

後は寒いし寂しいので、列車に引きこもって発車を待っていました。

列車は半自動ドアで、ドアボタンが設置されていました。半自動ドア機構は、今や北国の普通列車の証とすら言えるものですね。

さて、この日の終電である弘前行きの列車は、汽笛一声大鰐を発車。

暇なので車内を見回していると、つり革になにやら意匠が施されているとのこと。名峰・岩木山と名産のリンゴを織り込んだデザインのようです。

特に何事もなく中央弘前に到着。

大鰐線の惨状は耳にしており、乗客は下手したらボク一人ではないか、とさえ予想していましたが、意外にもボク一人にはなりませんでした。

その後、やはり何事もなく歩いて宿に戻りました。途中で吹きだまりに突っ込んだり、行けると思ったら行き止まりで引き返したりと、本当に何事もなく戻れました。

近づく旅の終わり

宿に戻ってからは、休憩室でくつろいだり、風呂(そんな風には見えないがれっきとした天然温泉らしい)に入ったりと、のんびりしていました。

休憩室は広々としていて、マッサージチェアなど、宿泊者が使える椅子が並んでおり、空席を探すまでもありません。

休憩室のテレビでは、ちょうど朝に通った安比高原に関する番組が流れていたり。

で、適当に座って、なんとなく「みなみけ」なんか読んだり(本棚のマンガは読み放題)。

DVDも貸し出していたので、「コマンドー」あたり見ようかと思ったら、吹き替えがない(レンタル版は例の「OK?」「OK!(ズドン)」とか「ただのカカシですな」とかの吹き替えは付いてない)のでやめたり。

気がつくと日付が変わっていました。2月16日、旅行最終日がついにやってきてしまいました。

さっきから、どうも寝ようという気持ちになれないでいたんですが、その理由がわかりました。旅の終わりを迎えたくなかったんです。

物悲しい気持ちに包まれていました。やっぱり、まだ帰りたくない。実は3日目あたりで疲労とかがたまりにたまって「帰りたい」と一瞬考えましたが、やっぱりまだ楽しみたい。

でも、だからって寝ないでいたら、明日には寝不足で倒れます。弘前の街の真ん中で野垂れ死にます。大人しく最終日の到来を受け入れ、眠らなければなりません。

それに、まだ1日ある。最終日も、悔いのないように全力で楽しもう。そう誓って、カプセルに入って就寝しました。

「乗り鉄な旅行記」のトップに戻る

当サイトトップページに戻る