【平成31/1/7~2/28】北!鉄!ニュースライナー 第5回
記事公開:平成31年3月5日
ゲニっとな(/A皿A)/
早くも本コーナーの看板企画になりつつある「北!鉄!ニュースライナー」、今回はその5回目です。いつも通り、北海道の鉄道に関するニュースを取り上げ、いろいろコメントしま~す。
平成31年1月7日から、2月末までのニュースを見ていきます。前回の影響で、今回も期間が中途半端ですが悪しからず。また、不確定ニュースは基本的に触れません。
今年度最後のニュースライナー、さあレッツビギン!
もくじ
【札幌エリア 1/7】JRの駅で「話せる券売機」を試行導入
例によって札幌エリアから。年明けの1月7日に、JR千歳駅・南千歳駅で「話せる券売機」が試行導入されました。
JR東海・西日本がすでに同様の券売機を導入していますが、JR北海道でも導入の運びとなりました。
「話せる券売機」は、指定席券売機と同じように特急含むきっぷを買えるだけではなく、遠隔対応でさらに多くのきっぷを買える券売機です。
スピーカー・マイク・受話器と書類確認用カメラが付いており、オペレーターと会話したり、証明書類などを提示したりできます。
今回は試行導入ということで、発行に通学証明書が必要な、通学定期券(新規)の購入に対応しています。今後、証明書類が必要なその他公共割引きっぷ(学割など)や、会員確認が必要な「大人の休日倶楽部」の割引なども順次対応していくようです。また、払い戻しにも対応する予定とのことです。
また、証明書の対応だけでなく、きっぷを買い慣れていない方に、遠隔で画面操作をナビゲートするなどして、きっぷの買い方を案内することもできるようです。
話せる券売機は、2月には北広島・島松にも拡大。3月には札幌駅東口にも設置されるようです。
この「話せる券売機」の導入によって、みどりの窓口の負担が大きく減るほか、オペレーター方式は事務所1か所で多数の駅の券売機を扱うので、効率化が図れます。
「労働力不足」が深刻な社会問題になっている今、業務の効率化は大きな課題です。また、資金難という点でも、JR北海道にとっては効率化が大事です。この券売機が一つのソリューションになることが期待されます。
こうした遠隔化・駅員業務合理化を「弱者無視」「サービス改悪」と一行に切り捨てることは容易です。ですが、今までのサービスを全てそのまま維持しろなんて、理想郷の空論です。今後は誰がそれを担うのか、というのは考えなければなりません。人手不足・資金難という苦しい状況の中、JR北海道が葛藤の末示した答えが、この話せる券売機だったのでしょう。
指定席券売機とは違って、遠隔とはいえ人によるサービスができるので、効率化をしつつもサービスの質をある程度維持することができると思います。
もう一点重要なのが、外国人旅行客への対応です。もちろん、券売機で対応するということではありません。
初めて日本を訪れる人は、日本の鉄道システムに慣れていない上、言葉の壁もあるので、その対応にはどうしても時間がかかります。話せる券売機によって窓口の負担が減れば、それだけ外国人旅行客への対応に集中することができます。話せる券売機が、間接的に「観光王国」づくりに貢献する、ということです。
定期券発売が少ないであろう南千歳駅に、話せる券売機がいち早く導入されたのは、この外国人対応を意識したからに他なりません。駅で見ていると、改札のカウンターに乗り換えを聞きに来る旅行客がいっぱいいます。そのため、2人の駅員の片方が構内放送、もう片方が乗り換え客対応で、みどりの窓口としての機能が一時ストップする場面が少なくありません。話せる券売機があれば、きっぷの発券と外国人対応と構内放送を、駅員を増やさずに両立できます。
なお、この「南千歳駅に話せる券売機が導入された」という事象を一つのヒントにして、昨年報道されたとある「幻想」をぶち壊すことができるのですが、それについてはまた後日。
【札幌エリア 2/4】札幌市営地下鉄、列車接近メロディ導入
次は地下鉄の話題。2月4日(東豊線は6日)から、札幌市交通局では初めてとなる、列車接近メロディが導入されました。
曲目は、昭和47年札幌冬季オリンピックのテーマ曲「虹と雪のバラード」。まあ要するに、今札幌市が取り組んでいる二度目の冬季オリンピック誘致に向けて、機運を高めるための取り組み、悪く言えばプロパガンダ、というわけです。
あの殿様商売の札幌地下鉄がメロディ採用だなんて、どういう風の吹き回しだろう、と思いましたが、そういう政治的な意図があるなら納得です。
ただし、全駅で採用されたわけではなく、基本的に対向式ホームの駅だけの導入です。島式1面2線ホームの駅では、スピーカー1基で2線の放送を行うため、列車が2線同時に入ってくる場合などの対応が技術的にうまくいかず、採用が見送られました。
例外として、真駒内駅と南郷7丁目駅ではメロディが採用されました。
真駒内は島式1面2線ですが、昭和47年五輪の中心にあった地域の駅なので、頑張って導入したようです。というか、始終点駅だから両方のホームに同時に列車が入ることが少ないので、そんなに難しくもなかったんじゃないかと。
また、南郷7丁目は2面3線で、対向式ホームの駅と同じように放送を運用しているので、問題なく導入できたと思われます。
なお、誤解のないよう付記しておりますが、当サイトは札幌オリンピックの招致に反対でございますので、ご承知おきください。
追記(令和4.8.29):札幌五輪の招致について、記事制作時点では「反対」でしたが、諸般の事情を鑑み意見を取り下げ、態度を「保留」に変更します。
メロディが流れている様子は、実際に撮影してニコニコ動画にアップしました。ご覧ください。
【特急 1/14・2/28】スーパー北斗の車内販売が終了
今回は札幌の話題は2コで終了。続いては特急列車のニュースです。
スーパー北斗の一部で行われている簡易車内販売(待ち受け形式)簡易車内販売が1月14日に、ワゴンサービスの車内販売も2月28日に終了となりました。
これにより、北海道内の在来線定期特急列車の車内販売は全廃となりました。
スーパー北斗は観光客も多いので、その満足度を高めるため、車内販売をなんとか残してほしいと思っており、なるべく利用するようにしていましたが、ダメでした。
また、車販終了に伴い、函館駅の車販限定駅弁「山海いろごはん」が過去帳入りとなります。なお、長万部のかにめしは店頭販売が続けられます。
なお、季節列車(フラノラベンダーエクスプレス)については、3月5日現在不明です。期待はしない方がいいと思いますが……。
これも、最大のポイントは「労働力不足」です。
JR北海道の客室乗務員は次々と退職しており、車販を継続する場合3月以降の要員は6人不足するようです。現下の採用情勢では、それを補うこともできなかったようです。
労働力不足については本コーナーの記事で再三指摘してきましたが、これほどに不足しているとは……。
なら給料を上げれば、と簡単にいかない理由が、赤字です。
JR北海道の車内販売は、平成9年にスーパーおおぞらで乗務を開始して以来、一度も黒字を出していません。近年は収益がさらに悪化していて、車内販売縮小などの合理化を行ってもなお、1列車あたりの赤字は増加傾向でした。
小売業の販売員の給料はあまり高くないのが普通でありますが、赤字となればさらに下げざるを得ません。そうなれば、当然労働者には嫌われます。労働力不足は、基本的に低賃金の仕事を中心に起こっています。
近年はコンビニが普及し、車内販売に用が無い人が増えています。コンビニの商品力・店舗数というパワーにかなうはずもなく、定期特急列車の車内販売は全国的に追い詰められています。JR北海道に限らず、どこの地域でも、もはや車内販売のために人員を確保できる状況ではなくなりつつあるのです。
スーパー北斗は、道内の在来線特急の中で最も車販の需要の高い列車でした。乗客が比較的多いこと、観光需要が高いことなどが要因です。繁忙期などを中心に売り切れる商品が出るなど、健闘していました。
具体的には、平成30年3月21日のスーパー北斗15号でアイスクリームが売り切れ、同8月27日のスーパー北斗15号で弁当・軽食類がすべて売り切れて、それぞれ涙をのんだのを覚えています。
それでも、車販を残せなかった。全列車一斉という形ではなく、数年かけて段階的に販売が減らされたのは、何とか一部列車だけでもサービスを続けようともがいた証左。それでも、矢尽き刀折れ、とうとうサービス終了と相成りました。
今後は、オホーツク・大雪などで実施されている、沿線自治体による特産品販売に期待しましょう。
【特急 2/4】新登場! 臨時特急「北斗74号」
昨年に続き、今年も春節・さっぽろ雪まつりによる2月の多客期に、臨時特急「北斗」が設定されました。
昨年の同時期にも走った、北斗88号(2/1~11)と、洞爺発・札幌行きの北斗85号(同)の他に、新たに札幌発・洞爺行きの北斗74号(2/4~11)が設定されました。
北斗74号は、北斗85号を運行するために設定される札幌から洞爺への送り込み回送を旅客化する形で運行されました。
北斗74号は、おなじみの北斗84号とほぼ同時刻の運行。平成25年減速減便ダイヤ以前の北斗4号に近い時刻で、洞爺湖に向かうのに、札幌発・洞爺着ともにちょうどいい時刻です。
洞爺湖は中国人旅行客などに大人気。また、雪まつりがあるため札幌も観光客が集まります。その2か所の間の行き来は、この時期は当然増えます。そのため北斗85号はかなり重宝されているようで、旧北斗4号の血を継ぐ(?)北斗74号もそれに続くことが期待されましたが……。
ネットでの書き込みを見る限り、どうも利用は振るわなかったようです。(ボクは仕事多忙・心身疲労・旅行のため全く実見できず。)
原因ははっきりしています。一つ、完全な案内不足です。
ボクが見る限り、駅の掲示は札幌圏では見られず(多忙のため見落としていた可能性あり)、積極的に利用を促進している風ではありませんでした。そうなればそうなるわな。
もう一つ、洞爺駅での洞爺湖温泉方面のバスの接続がありませんでした。
北斗84・74号にうまく接続するバスはありません。ネットで調べた限り、臨時便などもないようでした。ここが北斗85号との差です(スーパー北斗5号のすぐ後なので、スーパー北斗5号に合わせた時刻に運行されるバスがそのまま北斗85号にも接続する)。どうせやるなら、バスも一緒に増便させるべきでした。
もっとも、今回は送り込み回送を活用した実験と見ることもできますので、失敗したらそれはそれで、ということなのかもしれません。
残念ながら、北斗74号に絡んでフェイクニュースがネット上に流布されてしまいました。
北斗85号は、昨年2月と同様に1・2号車が指定席、3・4号車が自由席で運行されました。同様に、74号も自由席2両で運行されました。雑誌で事前に「自由席2両」と情報が出ており、それを参考に当サイトでも情報を掲載していました。
にもかかわらず、ネット上では「指定席3両、自由席1両」という情報が流れていました。
競業他サイト様等の批判になるのであまり言いたくなかったのですが……。残念なことですが、不正確な情報を確認せず流したり、想像に過ぎないことや明らかな嘘を事実であるかのように流したり、というのが北海道の鉄道に関する話題についても起きているのが現状です。(ウチも未だに時々情報を間違えるので、棚に上げて文句言うのも憚られますが……。)
インターネットの非公式情報は、たとえ「北海道の鉄道」というどローカルな話題であっても、クロスチェック必須です。当サイトの情報を含めて、絶対に鵜呑みにしてはいけません。「ウチも含めて」です。ここ大事。(無論情報の正確性には気を配っていますが……。)
他の臨時特急についてもちょこちょこ。
北斗88号は、今回だけ大沼公園に停車しました。これまでは砂原回りで運行され、大沼公園にはかすりもしていませんでしたが、なぜか今回だけ。次回は春の超大型連休に運行されますが、大沼公園は経由しない形に戻ります。
その他、年末にも運行されたカムイ63号が、2月9日だけ設定されました。流氷観光で大雪1号の需要が増え、伴って札幌11:00発のライラック13号が混雑することが予想されたからでしょう。当日は大寒波の影響でダイヤがボロボロだったので、大変だったでしょうが……。(当日は旅行直前で多忙のため情報把握不可、しかも情報錯綜により運行情報を後から調べることもできず。運行されたかどうかもわかりません。)
【特急 2/14】28年ぶり新製観光特急! キハ261系5000番台(仮称)発表
その日、北海道に激震が走りました。(決して2月21日の震度6弱のことではありません)
2月14日にJR北海道から発表されたニュースリリースに、その車両の名が書かれていました。
「キハ261系5000番台(仮称)」。定期特急用ではなく、「多目的特急車両」として製造され、2020年秋のデビューを予定しているとのことです。
多目的とは、「観光列車やイベント列車、繁忙期の臨時列車および、定期列車の代替輸送用として運行可能」(ニュースリリースより引用)ということです。つまり、リゾート編成のような形です。
観光用の特急車両が新製されるのは、JR北海道向けの車両としては、ノースレインボーエクスプレス以来約28年ぶりとなります。
結構面白い話題なので(言い換えると「長くなるので」)、別に記事「歓迎! キハ261系5000番台(仮称)」を立てました。是非ご覧ください。
【ローカル 1/15】石狩沼田~深川間の通学専用バスの運行延長
続いてはですね、2月というとバレンタインなる謎めいた何かがありますが、バレンタインというよりは廃線したいんという区間の話題です。
留萌本線の石狩沼田駅・秩父別駅から深川に向かう通学バスが昨年6月から12月25日までの期間限定で運行されていましたが、学校の冬休みが終わる1月15日から再び運行が開始されました。
このバスは平日(学校の休暇期間を除く)の朝通帯に片道1本だけ運行され、JRの当該区間を含む定期券を持っている人のみ乗車可能。
深川駅では、7:41発の岩見沢行き普通列車(函館本線2320M)に接続します。この列車は、平成30年3月のダイヤ改正で、それまで平日は江部乙始発、休日は滝川始発だったのが、深川始発、かつ全区間毎日運行になった列車です。改正前より50分程度遅く深川を出ても、いい時間に滝川・砂川に着けるようになりました。
留萌本線の列車は、この2320Mにうまく接続しません。しかし、このバスに乗ればスムーズに滝川・砂川へと通学できるのです。
で、なぜバスでなく列車を増発しないかというと、まあ設備とかその辺の事情です。
線路容量・車両数などの都合で、沼田6:27発・深川6:44着の列車と、7:29発・7:49着の列車の間に、列車を追加することができません。前者は深川6:55発の手稲行きに接続しており、後者は深川への通学に使いやすい時間なので、これらの列車の時刻をずらして2320Mに接続させるというのは無理筋です。
そこで、列車ではなくバスを出した、というわけです。
もっとも、「バスならこんな風にきめ細かくダイヤ組めるんですよ~」っていうJRのメッセージがウラに潜んでいる可能性は否定しません。というか、そういう風に解釈すべきではないかと。
……って得意気に説明してましたけど、既出ですねこの解説。まあいいや。
【その他 1/下旬】JR北海道が「携帯翻訳機"POCKETALK"」を試行導入
各線ごとの話題はここまで。あと3つほどニュースいきます。
1月下旬から、JRのいくつかの駅で、携帯翻訳機"POCKETALK"(ポケトーク)が試験的に導入されました。
ポケトークは、話しかけると自動で他の言語に翻訳して読み上げてくれるという小型の機械です。
前にTVで見たのですが、「どうせエキサイティングな翻訳を垂れ流すだけだろ」とか思って見ていたら、普通の日常会話程度ならかなりの精度で訳せるようで、「機械翻訳もここまで来たのか」と驚いたのを覚えています。もちろん、まだまだ発展途上ではありますが、昔の翻訳機からは革命的に進歩しています。
今回は利用客の多い手稲・新札幌での導入をあえて見送り、倶知安や富良野など、主要駅とは言えないものの外国人観光客にとっての観光拠点となっている駅に導入されました。今後、試行の結果を見て導入駅を増やすようです。
増え続ける外国人旅行客にスムーズに対応できるようになれば、駅の業務も効率化でき、乗客にとってもラクです。うまくいけば、先述の「話せる券売機」の間接効果と合わせて大きなプラスになるはずです。
不安な点は、地名・列車名など、鉄道の案内ならではの固有名詞はどうするのか、という点。ポケトークはクラウドの辞書を使うので、どうやらユーザー辞書のような機能はないようです。そこをどう工夫するかが見ものです。(案外普通に訳せるのかも?)
追記(令和3.6.24):調べ直してみましたが、定型文登録機能があり固有名詞にも対応できるとのこと(ちゃんと調べずに書いてしまいすみません……)。そんなPOCKETALKは駅での試行導入が上手くいったようで、駅以外にも導入が進んでいるようです(特急に乗っていたら、手動車内放送でそれっぽい英語・中国語が流れてきたことがあります)。
【その他 2/1】JR北海道がTwitter公式アカウントを開設
ソフト面の話題、破竹の二連続。
今までSNSの類いを全く使っていなかったJR北海道ですが、2月1日からTwitterで災害時などの列車運休・運転見合わせの情報配信を開始しました。
災害時のほか、事前に荒天などで運転見合わせが決まっている場合に、情報を出すようです。
ただ、あくまで基本的には公式Webサイトの運行情報で配信を行うようで、日常的にTwitterを活用するものではありません。
企業SNSってけっこう手間です。個人がテケトーに書き込むのとは違って、内容をしっかり考え、間違いがないか確かめるので、公式サイトの更新と合わせてやるとこれがしんどいんだよ~って知人が言ってました。
おそらく、JRのWeb担当者も大変なんだと思います。でも、公式サイトの情報配信はやらなきゃなので、Twitterの負担を最小限に留める必要があったのかな、と。
昨年9月の胆振地震の時は、停電の影響でJR北海道のWebサイトは一時表示不能になり、JR東日本が運行情報を代理で公開する羽目になりました。復旧後もしばらくは「電力がなくて列車が出せません」というような内容を書いただけの、A4用紙1枚に収まる悲惨なサイトになっちゃってました。
そういう場合でもすぐ対応するべく、今回Twitterの導入に踏み切ったようです。
何の因果か、同様の理由でTwitterを始めたボクと、わずか1か月違いでの導入。一応ボクの方が1か月先輩ということに。だから何レベルの話ですが。
【その他 2/14】JR北海道が観光列車の大計画を発表、観光王国は新時代へ
先ほどのキハ261系5000番台の話題、実はニュースリリースで発表された観光列車の計画は、一つではありません。
2月14日のニュースリリースには、キハ261系の新製以外にも、様々な観光列車の計画が記されていました。
まず、JR北海道が所有するキハ40形2両を、「山紫水明」車両に改造するようです。
キハ40形改というと「北海道の恵み」シリーズがありますが、それと同様の内装とするようです。ただし、今回はテーブルが設置されます。
なので、「北海道の恵み」よりも積極的に観光列車に起用することを考えていると思われます。
現状、使えそうな列車はふらの・びえい号と流氷物語号くらいしか思い付きません。何らか新規設定or復活があるのか、という部分にも期待です。
他の鉄道会社が保有する車両を北海道に持って来て運行する、という計画もあります。
平成30年6月17日の「JR北海道の事業範囲見直しに係る関係者会議」で、JR北海道は経営再生の見通しについて説明しました。その中に、「外部事業者による観光列車運行による線路使用料の確保」がありました。
その前後から、JR北海道の路線を活かすための方策として、観光列車についてはオープンアクセスに近い形にして、自社・他社問わず観光列車を運行させる構想が、報道などで取り上げられていました。
今回、その具体的な計画がついに発表されたのです。
まず一つが、JR東日本のびゅうコースター風っこ車両をJR北海道が借り、宗谷本線で臨時列車を運行する計画です。
この計画では、あくまで「JR北海道が車両を借りる」形での運行なので、上記構想の逆です。まあ形よりも内容が大事。どんな感じになるでしょうか。
もう一つが、東急電鉄の"THE ROYAL EXPRESS"が北海道に乗り入れる計画です。
直流電車なので、仮に北海道仕様の保安設備などを一式揃えても、JR北海道管内を自走できません。そのため、機関車と電源車を繋げて運行するようです。電源車はJR東日本からカヤ27形でも借りるのでしょうか。
こちらは、東急が主体となって運行し、JR北海道がそれに協力する形での運行となります。JR北海道にとっては線路使用料という大きな収入が期待されますが、継続して行えるかは課題です。
「観光王国」北海道では、観光列車には無限の可能性があるはず。他社保有の魅力ある観光車両と、北海道のワンダフルな風土が、スペクタキュラーな化学反応を起こしてくれるでしょう。
※風っこの写真はJS3VXWの鉄道管理局 様、THE ROYAL EXPRESS の写真は裏辺研究所 様からお借りしました。当サイトからの転載は厳禁です。
関連してもう一つお話をば。触れる機会もなく、触れるのも馬鹿馬鹿しいため、今まで取り上げていなかったのですが、せっかくなので。
なんとか鉄道という三セクのなんとかさんという元社長が、その三セクが保有する鉄道マニア向けの(ファンでなく「マニア」という言葉を選んだ点に留意されたし)老朽車両を北海道で運行するという、狂気じみた、いえ狂気そのものを流したという話があります。
こんな話題にサーバ容量取らせるのもアレなので手短に。問題点を挙げると――問題点しかありませんが――、まずJR北海道で「一般型老朽車両によるマニア向けビジネス」は成立しません。道内には夥しい数の国鉄キハ40形がいますし、道民は道外で持て囃されるキハ52系列には馴染みがありません。
次に、趣旨を履き違えています。「路線を観光に活かして」「JRの増収に繋げる」というのが今回の趣旨です。観光客ではなくマニアを呼ぶ施策はそもそも入用ではありませんし、マニア商売がペイしないのはJR北海道がそれ系統の団臨設定に渋いのを見ればわかります。
何より、自己中心的なのが問題です。この人物は、ただ運行するだけでなく、車両整備をJR北海道に投げて、あまつさえ整備費用を負担させると発言しました。北海道でなく、(元)自分の会社の利益ばかり……いえ、そんなことしたらその三セクは絶対非難されます、つまりその三セクのことすら考えてません。即ち、鉄道会社の利益は無視して、自分の妄想を実現させて悦に入ることしか考えていない、きわめて浅ましい人物です。
この人物には、二度と北海道についての発言をしないでほしいものです。また、道内の自治体も、こんな「観光列車」の意味を履き違えている三セクなんて視察してないで、もっとちゃんと社会を見てほしいと真摯に思う今日この頃。
あぁ、やっぱり取り上げるんじゃなかった。筆が汚れるだけです。(じゃあ削除しろよwwww)
二回連続でソフト面の話題モリモリになりました。お願いだから興味持ってください。
あと、ここ1.5か月くらいはストレスとの闘いがきわめて厳しく、文章のそこかしこに攻撃的な部分があったかと思います。ニュースライナーはもうちょい真士的 紳士的な感じにしようと思ってたんですが……。JR北海道関連の情勢がヒドいからや! 俺は悪くねぇ!!
話題もそこまで多くないのに、思いのほか分量多めになっちゃいましたが、まあいいでしょう。
過去ではなく今を生きる一所懸命な人に送る「北!鉄!ニュースライナー」、次回もチェキらないかんですよ!!
「北!鉄!ニュースライナー」各回へのリンク