「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

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初めてのノースレインボー&小幌再訪・春の陣(平成28年4月30日)

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北の湘南

東室蘭で、運転士が交代。気分も新たに、再び出発です。

ここから、ビューポイントが続きます。ノースレインボーの前面展望は、ここからが本番といったところ。

まず本輪西を通過すると、見えてくるのは白鳥大橋。

次いで、黄金では海と山のハーモニー。

稀府あたりで右を見ると、ハッキリ見える昭和新山。

そして、北舟岡の海。

普段はこの中で北舟岡が好きなんですが、今回は前面展望で一番きれいに見えた黄金の景色に軍配。

内浦湾は、前日からこの日にかけて北海道を襲った低気圧のせいで荒れることが懸念されましたが、割と穏やかでひと安心。

だんだん晴れ間が増えてきて、陽の光に海の波が輝いてきます。これぞ、「北の湘南」。

北舟岡を通過すると、ほどなく伊達紋別に停車。ボクはここで下車です。函館まで乗らないのは、もったいないような、申し訳ないような気分がしますが……。

ともかく、北舟岡通過後少ししたら、ドアの前に移動。

列車はほぼ定刻どおりに伊達紋別のホームにすべりこみました。

ノースレインボーのドアは、キハ281・283系と同じプラグドア。列車が停車してほどなく、スムーズにドアが開きます。

ホームに降り、ここまで乗って来た列車を見送ります。楽しい旅をありがとう、ノースレインボー。

桜咲く伊達

伊達紋別に到着。何度も通過してはいますが、降りたのは初。その割に両隣の北舟岡と長和は使ったことがあるというね。

まずは、この先使うきっぷを入手……するんですが、ここでひと悶着。

先述の通り、今回メインで使うきっぷは「乗車券往復割引きっぷ」です。

このきっぷと組み合わせられる特急券には、普通の特急券、普通の自由席特急券のほか、オプション券があります。

伊達紋別駅では、伊達紋別~札幌の「北斗オプション特急券」が発売されており、帰りはこれと手持ちのきっぷを組み合わせて使おうと思って、窓口にきっぷを買いに行ったら。

「あ、札幌駅で買ったヤツとは組み合わせられないんですよ。」

がーんだな、出鼻をくじかれた。

平静を装いつつ、内心結構焦って旅程を変更。考えた結果、帰りは特急を伊達紋別~新札幌で使う予定だったのを、東室蘭~南千歳に変えて、予定をできるだけ変えずに出費を抑えることにしました。

きっぷを用意し終えたところで、駅を出て伊達の街に繰り出します。

お昼時なので、まずは昼食を食べに行くんですが、その道中には赤い橋の上から桜並木を楽しめるスポットが。

北海道の桜は早くても4月下旬。道内でも、伊達など道南は割と早く桜が咲きますが、今年は暖冬のせいか開花が結構早かったです。

この時みた桜並木も、すでに見頃を若干過ぎている感じでした。

しかし、この時点で札幌はまだ満開にもなっていなかったうえ、用事がいろいろあって桜を見る余裕もなかったので、ボクにとってはこの年最初の桜ということになりました。

橋といい、桜といい、どことなく東北な薫りがする……と一瞬だけ感じましたが、道路の広さに「あぁ、北海道だなぁ」とすぐ我に返りました。

伊達家の息吹? を感じる街

お昼は、伊達市内のラーメン屋「味楽」さんで、醤油ラーメンをいただきました。

今回は久々にグルメ分軽視の「鉄旅」でして、お昼もわりかし適当にお店を選びました。

しかし、今回食べたラーメンは当たりでした。なんといっても、スープ。かなりこってりした味わいながら、くどくないので飽きが全くこない。飲み干すのは厳しいですが、結構飲みました。

期せずしておいしいグルメを引き当てたところで、伊達を少し観光。

市役所の方に歩いていくと、なにやら時代劇チックなものが見えてきます。

まず目に飛び込んできたのが、時計塔。時刻を十二支で表す時計も付いていました。

角を曲がって北に向かうと、なんということでしょう、右も左も瓦屋根の建物。松も植えられていて、通り一帯がちょっとした時代村です。

北洋銀行まで瓦屋根。驚きました。京都で青くないローソンを見たときも結構衝撃でしたが、これもまたなかなか……。

……ただ、すっごく違和感なんですよね。

中には歴史ある建物もあるんですが、ほとんどが瓦が新しいんですよね。

道には、大音響で謎の音楽が鳴り渡っています。それも、風情もへったくれもない、ポップのような曲。

そして、やっぱり道が広い。

種明かしです。この町並みは、元からあるものではなく、市が強権的に作り上げたシロモノなんだそうで。

これが観光客で溢れていれば、味があるというものでしょうけれど、歩いている人はまばらです。旅人なんていません。

この手の町並みには、かえって寒々しさすら感じます。そしてそれ以上に、「あ、北海道だなぁ」と。北海道っぽくない景色なのに、逆に北海道らしさすら感じてしまいました。

そこから歩くこと十数分。やって来たのは、「道の駅 だて歴史の杜」。期せずして、今回もまた「小幌の前に道の駅」になっちゃいました。

ここも時代劇風味なエリアになっていて、付近のびっくりドンキーまで和風の建物だったのには変な笑いすら出ました。

ここは、かつて宮城から北海道に渡り、伊達紋別の発展の礎を築いた亘理伊達家に関するものがいろいろあります。

まず、伊達市開拓記念館。亘理伊達家に関連する資料が寄贈され、展示されています。

やっぱり、江戸時代には一国一城の主だったとあって、展示品には伊達家の気品を感じます。

ちなみに、建物の近くにあった桜が満開でした。

もうひとつ、伊達氏が建造し、今なお残る建物である迎賓館。こちらは外から見るだけにしましたが、年季の入りっぷりにはゾクッときます。

軽くなぞっただけではありますが、これで道の駅の見学を終え、駅に戻りました。

朝の札幌は寒いわ風強いわ天気悪いわで大変でしたが、伊達は青空が多く、日も射し、気温も札幌より高かったので、だいぶ過ごしやすい散歩になりました。

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