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当サイトは路線名を正しく呼びません(平成26年12月24日)

皆さんは、普段乗る鉄道路線を何と呼んでいますか。

鉄道路線には、名称があります。

山手線、京浜東北線、東海道本線あたりは、大抵の方がご存知かと思います。そうでなくても、駅などに掲載される路線図(書かれてないこともあるかも)路線名を見ればわかります。

しかし、これらの路線名は、正しいものとは限りません

例えば山手線。正式に「山手線」とされているのは、品川~新宿~田端の区間のみ。そのほかの区間は、正確には東北本線(東京~上野~田端)および東海道本線(東京~新橋~品川)となっています。

北海道には学園都市線と呼ばれる路線がありますが、正式には札沼線と呼びます。学園都市線はあとから付けられた愛称です。

北海道の例ばかりで恐縮ですが、苫小牧から北広島を経て札幌に至る路線も、まとめて「千歳線」と呼ばれますが、実際は苫小牧~沼ノ端と白石~札幌は、正式にはそれぞれ室蘭本線、函館本線です。これらの区間は2路線が共用しており、そのどちらで呼んでも通じますが、決まり上はこのようになっています。(白石~苗穂についてはさらにややこしいです。後述)

路線をどのように呼ぶかは、鉄道ファンの間でも意見が分かれます。こだわらない人もいれば、正式名称で呼ぶことをモットーとする人もいます(どこまで正確に呼ぶかはバラつきがあるようですが)。ちなみに当サイトと相互リンクしている「66.7‰」の管理人である貫通扉様は後者のようです。

そこで、当サイトの路線名に関する指針をここで示します。

当サイトの方向性は、「正しく呼ぶとは限りません。」というものです。


具体的にはどのように呼ぶか。以下にそれを示したいと思います。

基本的には、路線の正式名称にかかわらず運行系統にしたがって呼びます

例えば、山手線。たとえ正式名称が違うからとて、一周する運行系統が一般に「山手線」と呼ばれていますから、当サイトでも一周すべての区間をもって「山手線」と呼びます

具体的に言うと、東京~品川は正式には東海道本線ですが、当サイトでは山手線と一般に呼ばれる列車に乗ったら「山手線」、熱海行きに乗ったら「東海道本線」と呼びます。

まあ山手線については鉄道ファンの中でも異論はまずないかとは思いますが。

ちょっと余談。一部の鉄道ファンは山手線を「ヤテ線」と略しますが、当サイトでは使いません。文字数が変わりませんからね。

次は千歳線を例にとります。この辺から鉄道ファンの意見が分かれてきます。

先述の通り、苫小牧~札幌がひとつの運行系統なので、当サイトはこの区間をまとめて「千歳線」と呼びます。

札幌から千歳行きに乗ったときは、白石~札幌を「千歳線」と呼び、江別行きに乗ったときは「函館本線」と呼びます。実際の車内放送でも、そのように呼ばれます。


路線には、正式名称とは別に愛称が付いている場合があります。例えば大船渡線は「ドラゴンレール大船渡線」、札沼線は「学園都市線」と名付けられています。

路線の一部に愛称がある場合もあります。東北本線の上野~宇都宮は「宇都宮線」、根室本線の釧路~根室は「花咲線」という愛称を持ちます。

最近話題になった路線では、「上野東京ライン」がありますね。

こういう場合は、どちらの名称で呼ぶか。正直、「テケトー」です。すみません。

宇都宮線という愛称は、「東北本線」と併用すると思います。首都圏に住んでいないので、「宇都宮線」という愛称に馴染みが薄いということもあって、普段も「宇都宮線」に統一せず、二つの名称を併用しています。

馴染みの深い愛称としては、北海道の学園都市線しかありません。でも、この愛称についても「札沼線」と区別なく使っています。

ただ、北海道医療大学~新十津川は、「学園都市線」というイメージではないと個人的に思っているので、この区間を含む場合に「札沼線」、札幌~北海道医療大学のみを指す場合に「学園都市線」という使い分けをしようか、と考えていたりします。今のところ使い分けていません。

いずれにせよ、「ドラゴンレール大船渡線」だの「十和田八幡平四季彩ライン」だの、長ったらしくてワケワカメな愛称は使いません。多分誰も使ってないし、全然馴染んできませんし。


あえて正式名称を使わないことがある理由ですが、ひとつは一般的に受け入れられやすい呼び名で呼ぶのがいいと考えるためです。

そもそも鉄道というのは、料金を払えば誰でも乗れる(熊でも乗れるかは知りませんが)「公共」交通機関です。鉄道ファンだけのものではありません。

鉄道ファンでない方にとっては、正式名称などどうでもいいのです。ただ他の系統と区別が付きさえすれば、どんな名称であってもいいのです。だから、普通の人は正式名称なんて知りません。

ボクは、わざわざ一般人に理解不能な正式名称で路線を呼ぶことに、実益を見いだせません。

だから、普通に通じる呼び名で呼んだ方がいいのではないか、とボクは考えるのです。

ふたつめの理由は、正式名称はあくまで制度上の呼び名に過ぎないという理由です。

典型的なのは、法律の呼び方。一般法人法を例にとります。正式名称は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」ですが、こんな長い名前を一々言う人はいません。「一般法人法」と呼びます。

せっかくだから例をもうひとつ。麻薬特例法の正式名称は「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」です。これを正式名称で呼ぶなど、それこそ「寿限無寿限無五劫の擦り切れ……」のような滑稽話というものです。だから「麻薬特例法」と呼ばれます。ちょっと極端過ぎたかな?

規律を重んじる法学の世界でも、正式名称にこだわる人は見受けられません。正式名称とはあくまで決まり上のもので、それに拘束される必要はないのです。

理由みっつめ。正式名称で呼ぶのがダルいからです。

なんか急にテキトーな理由になりましたが、だって苫小牧~札幌を「室蘭本線・千歳線・函館本線」って言うのめんどいじゃないですか。

そもそも言葉ってものは、誤用だとしても使いやすいヤツが残っていくものだと思うんです。だったら路線名も使いやすい呼び方でいいんでないかい、と。


長々と話してまいりましたが、ボクの考えはあくまで一つの考え方に過ぎません。様々な意見があり得ますし、そのいずれをも否定しません。

当サイトの方向性に異論がある方、どうぞメールフォームよりご意見をお聞かせください。

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