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731系1~4次車の更新工事が完了しました

記事公開:令和2年7月3日

JR北海道が、国鉄・JRを通じて初めて製造したロングシートの電車、731系。平成8年(1996年)12月24日にデビューし、翌年3月のダイヤ改正から本格的に稼働を開始しました。

以前は「ただの平凡な電車」というイメージだったんですが、最近当サイトのネタ集めのためにいろいろ調べたらもの凄い車両だというのがわかって、以前にもまして可愛く感じるようになりました(笑)。

さておき、731系は3両×21本が在籍していますが、このうち1~4次車19本(G-101編成~G-119編成)は登場からだいたい20年が経過したということで、更新工事が順次実施されていましたが、このほど更新が完了しました。

※本記事は、平成28年10月31日に公開した記事「731系の更新工事が進行中です」を、更新工事完了に際し改題・改稿したものです。


更新の内容について触れていきます。

まず最大の変化が、主電動機。これは普段札幌近郊のJRを使っていればハッキリわかります。733系のものと同じ電動機に交換されています。

加減速のときの音が、733系と同じ感じになっています。さらに、加減速の時のドン突き衝動が大幅に減ったような気がします。

座席のリニューアルも行われています。使い込まれて煎餅ザブトン化しているものもあった座席の詰め物が交換され、座り心地が劇的に改善しました。さらに、優先席のモケットの色が733系と同じオレンジ色になりました。

731系が733系に対して劣っていた「乗り心地」と「座り心地」がだいぶ良くなったので、733系との違いは実質的な定員・トイレ・エアカーテンの効き具合・乗降口のステップくらいになりました。

また、他サイト様を見てはじめて気づいたのですが、更新車は車両間に転落防止幌が付いていました。ただし、G-120・121編成にはもともと付いています。

なお、ボクはJRの中の人でも、鉄道技術の専門でもないので、技術的に731系がどう変わったかは全くわかりません。あくまで、目と耳と手でわかることだけ列挙してみました。

当方が更新を確認した時期
編成確認日
G-101平成30年8月11日
G-102平成28年10月30日
G-103平成30年9月3日
G-104令和元年6月7日
G-105平成31年2月9日
G-106平成30年11月13日
G-107平成31年3月18日
G-108令和元年6月2日
G-109令和元年11月6日
G-110令和元年8月31日
G-111平成28年6月下旬 座席のみ更新確認
→令和2年6月3日 制御機器更新・幌設置確認
G-112平成28年10月8日
G-113平成29年1月2日
G-114平成29年3月3日
G-115平成30年7月31日
G-116平成29年11月3日
G-117平成30年2月12日 座席更新・幌設置確認
→令和元年6月10日 制御機器更新確認
G-118平成29年12月29日
G-119平成30年3月21日 座席更新・幌設置確認
→令和2年7月1日 制御機器更新確認

なお、平成18年に登場したG-120・G-121編成の2本は製造からまだ10年程度ですので、おそらく当面は改造を受けないでしょう。同じく、平成15年製の721系8次車・平成19年製の789系1000番台も、更新は先でしょう。


本記事の初版の時点(平成28年10月31日)で、JR北海道のサイトはおろか、各種Webサイト、各種鉄道趣味雑誌などでも731系の更新の情報が一切なく、目でわかるモケット交換の情報すらネット上にほとんどありません(といっても、交通新聞とかRolling stock & Machinery とかは読んでないのでわかりませんが)。今回は当サイトの独占記事の可能性があります。なんということでしょう。

今まで速報性のかけらもなかった本コーナーでこのような記事を出せたのでちょっと鼻高々だったりしますが、札幌エリアの近郊列車がいかに注目度が低いかを思い知り、ちょっとボーゼンとしているのも事実です。1時間3本以上・輸送密度4万超えの何があかんのですか……。エアポートの輸送力問題ともども、本来的には留萌本線より注目されて然るべきでは?

ともかく、大量の車両を置き換えなければならず、しかも各種安全対策、沿線自治体のお守り、災害路線の復旧、老朽インフラの修繕などなど、やらなければならないことが山積みで大変な中、731系が主電動機交換を含めた大規模な更新を受けることができたのはとても良いニュースです。今後も設備更新をしっかり行って、札幌エリアの鉄道網を持続可能なものにしていってほしい、と願ってやみません。

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