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JR北海道の令和5年3月ダイヤ改正斜め読み(簡易メモ版)

令和5年(2023年)3月18日に、JR北海道のダイヤ改正が実施されます。

本記事では、改正による変更点をお伝えし、分析を行います。(記載以外にも変更点がありますので、乗車前に必ずご自分で時刻を確認してください。)

ただし、分析に時間を要するため、ひとまず「簡易メモ版」として、変更点とそれについての現時点での雑感のみを箇条書きでお伝えします。

※令和5.3.28 追記……BP輸送対応のための普通列車6両化の詳細、および札幌圏の夕ラッシュ一部列車の減車について。

※令和5.4.10 追記……夕方時間帯における千歳線普通列車の増車について。

※令和5.4.22 追記……特急ライラック1・3号の旭川における接続、および室蘭本線下り終列車の繰り下げと737系投入によるダイヤ変更との関係について。

※令和5.6.4 追記……BP輸送対応のための普通列車6両化における5月の変更点、およびホームライナーの提供座席数などについて。

札幌近郊

プロ野球ナイトゲーム時の観客輸送への対応

  • 帰宅時間帯に臨時列車を設定(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)
    種別列車番号北広島発札幌着
    快速8711M21:0021:19
    快速8721M21:3221:51
    快速8731M22:0022:22
    快速8741M22:3122:52
    快速8751M23:0623:27
    快速上記5本に加え、
    試合終了に合わせ1本運行
    停車駅:新札幌、白石(同時間帯の「快速」エアポートと同様)
    試合中止時は運転取りやめの場合あり。
  • 札幌行き特別快速エアポートを北広島に臨時停車(同)
    • エアポート207号:北広島21:04→札幌21:22
    • エアポート219号:北広島22:13→札幌22:31
    試合中止時は通過する場合あり。
  • 臨時列車の運行・臨時停車の余裕を確保するため全体的に所要時間が延びる
    • エアポート207号:+2分(新千歳空港→札幌)
    • エアポート209号:+2分(同)
    • エアポート213号:+1分(同)
    • エアポート215号:+1分(同)
    • エアポート217号:+2分(同)
    • エアポート221号:+2分(同)
    • 特急北斗21号:+4分(函館→札幌)
    (ただし、エアポート211号・普通2817Mは△1分)
  • 東室蘭発・札幌行き普通2819D(キハ143形2両編成)をナイトゲーム開催時のみ千歳で打ち切り、千歳~札幌は臨時列車に振り替え
    臨時8819M:千歳22:15→北広島22:44→札幌23:11
    2両編成では輸送力の足枷となるため、電車に振り替えることで輸送力を確保する方策
    電車の加速力を活かし、千歳11分延発ながら恵み野で2819Dのダイヤにほぼ復帰。サッポロビール庭園の特急待避も解消。
    試合中止時は臨時列車の運転を取りやめ、通常どおり2819Dを札幌まで運行する場合あり。
    (以下、令和5.6.4に追記)5月20日のダイヤ修正で、2819Dは737系電車に置き換え、2819Mに列番変更。千歳~札幌は臨8819Mと同時刻に変更となった。(つまり千歳で15分以上停車。)
    試合時は引き続き、2819Mの千歳~札幌間を運休とし臨8819Mに振り替える対応を行う。
  • 北広島20時台以降発の札幌方面行き普通列車はすべて6両編成とし輸送力を確保(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)
    従前ダイヤで6両未満の普通列車は以下の便。
    • 1813M(北広島20:44発):3両
    • 2817M(改正後は北広島22:08発):3両
    • 2819D(改正後は北広島22:44発):2両

    2819Dについては前述の通り。残り2本は「試合時のみ増結」なのか「常時6両編成化」なのかは不明。
    (以下、令和5.3.28に追記)1813M・2817Mは試合の有無にかかわらず、毎日6両編成で運行。
    この関係で、逆方向の1788M(札幌19:16発→千歳)・2790M(札幌19:42発→苫小牧)も6両編成に。ただしこの2本は元から混んではおらず効用は限定的。
  • 北広島20:44発の普通1813Mを札幌行き→小樽行きに変更
    BPから琴似・手稲方面に向かう乗客は、エアポート203号に乗り損ねても1813Mに乗れれば乗り換え無しで帰れ、時間損失も10分程度で済む。
    札幌駅の着発番線が9番線→3番線に変更。多客による遅れが起きても江別・千歳方面行き列車との交差支障が発生しない。
  • 北広島21:21発・手稲行き普通2815Mの札幌駅着発番線を3番線→2番線に変更
    直後に到着するエアポート211号(4番線着)とプラットホームを分け、ホームの混雑を防止する狙いか。
    ただし、エアポート211号から札幌で2815Mに乗り換えることはできなくなる(エアポート211号が到着した直後に2815Mが発車するため、対面でない乗り換えは不可)。
  • (令和5.4.10 追記)札幌からBPに向かう観客が多く見込まれる時間帯の増車
    • 普通2772M(札幌16:16発→苫小牧):3両編成→6両編成に増車
      この列車は1本前の普通と30分以上間隔が開いていることもあって、元々かなり混雑していたため、BP関係無く輸送改善として高く評価できる。
      従来よりは改善と言えるが、そもそも下校時間帯にしては本数が少ないのが問題なのであり、そちらも改善が欲しい。特急も走るため難しい時間帯だが何とかしてほしい。
    • 普通2776M(札幌17:03発→苫小牧):3両編成→6両編成に増車
    • 普通1778M(札幌17:14発→千歳):3両編成→6両編成に増車

快速エアポート3往復・普通列車1本を土休日運休→毎日運転に変更(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)

  • 快速エアポート70号(手稲6:42(札幌まで普通)札幌7:07→新千歳空港7:47):毎日運転に変更
  • 快速エアポート88号(札幌8:48→新千歳空港9:26):毎日運転に変更
  • 快速エアポート202号(札幌20:18→新千歳空港20:59):毎日運転に変更
  • 快速エアポート81号(新千歳空港8:05→札幌8:42):毎日運転に変更
  • 快速エアポート97号(新千歳空港9:42→札幌10:21):毎日運転に変更
  • 快速エアポート211号(新千歳空港21:08→札幌21:48):毎日運転に変更
  • 普通2732M(ほしみ7:20→手稲7:28→札幌7:46着→苫小牧):ほしみ~手稲間の土休日運休を取りやめ、全区間毎日運転に変更

時刻はすべて改正後のもの。

快速/特快エアポートは改正後、全列車が毎日運転となる。COVID-19の影響によるサービス抑制から2年ぶりに本来の形に復帰。

ホームライナーの運行体系を大幅変更(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)

  • 全車指定席化
    これまでは乗車整理券(座席数を超えた発売はされない)を購入して好きな席に座る方式だったが、改正後は指定席を予約する方式に変更となる。
    平成30年3月以降、乗車整理券は手稲駅コンコース内の専用券売機で当日に購入する形となっている。今後は「えきねっと」を使えば場所を問わず予約可能で、通常の指定席と同様1ヶ月前から予約できる。
    星置・小樽方面から手稲まで普通列車を使い、手稲からホームライナーに乗る場合、一度手稲駅で階段を上がって整理券を求め、またホームに戻る必要が無くなる。
    乗車整理券は各便の「最も短い編成で運行される場合の座席数」を上限に発売されている。そのため、令和3年に特急の基本編成を短縮し、需要に応じて増結する体系に移行した後は、増結車両に乗りたくても整理券が手に入らないことが多くなっていると推量される。指定席化によりマルスシステムで発売数を管理する形に移行するので、今後はその日ごとの編成両数に応じた発売枚数となり乗車しやすくなるだろう。
    (この部分は令和5.6.4に追記)指定席化以降も、現車両数にかかわらず「最も短い編成の時の座席」しか発売されていない。たとえ現車9両編成であっても、乗れるのは4号車(3号は5号車)までとなる。(ここまで追記)
    乗車整理券方式の場合、乗車口で係員が整理券を回収する必要があったが、指定席方式なら車掌による対応となるため別途係員は不要で、チケットレスが浸透すれば省人化がさらに容易となる。
    なお改正後は先発順に1号・3号・5号の号数が与えられる。
  • 「えきねっとチケットレス座席指定券」を設定
    指定席券を発券しないチケットレスでの利用が可能に。交通系ICカードor定期券利用なら券売機・窓口に立ち寄る必要が無くなる。
    指定席料金は次の通りとなる。
    購入形態普通車グリーン車
    チケットレス¥210
    (小人 ¥100)
    ¥310
    紙のきっぷを発券¥530
    (小人 ¥260)
    ¥780

    従来の乗車整理券は100円のため、それよりは値上げとなる。
  • 平日のみ運転→毎日運転に変更
    (以下、令和5.6.4に追記)朝の利用者が大幅に減る土休日は、着席サービスの需要はもちろん減る。それゆえ改正前はホームライナーとしての客扱いを行わず、札幌まで回送としていた。
    それでも利用者が皆無というわけではないようで、筆者は改正後のある日曜日に、数名の利用を目撃している。
    先述の通りコストは最小化されており、そもそも客扱いをしてもしなくても列車の走行キロは変わらない。それならばたとえ数名でも乗せれば利益になるとの判断があったか。

朝の岩見沢・旭川方面特急再編(後述)に伴うダイヤの変更

  • 札幌→江別・岩見沢・旭川方面
    • 普通923D(札幌6:00→旭川):札幌5:54発に繰り上げ、岩見沢での特急ライラック1号との緩急接続を維持。深川でライラック3号との緩急接続を行うよう変更となり、旭川は1分延びて8:54着。
    • 普通121M(札幌6:20→江別):札幌6:16発に繰り上げ、ライラック1号から江別まで逃げ切る。
    • 普通2123M(札幌6:41→滝川):札幌6:37発に繰り上げ、特急オホーツク1号の待避を幌向→江別に変更、岩見沢到着は3分繰り上がり7:29。茶志内でライラック3号の待避を行うよう変更、滝川到着は2分繰り上がり8:10。
    • 普通2125M(札幌7:00→滝川):札幌6:58発に繰り上げ、江別でライラック3号の待避を行うよう変更。江別以降の発車時刻は変わらず。
    • 普通131M(札幌7:34→岩見沢):札幌7:33発に繰り上げ、江別での待避が無くなりライラック5号から岩見沢まで逃げ切る。岩見沢到着は7分繰り上がり8:14。
    • 普通133M(札幌7:42→江別):札幌7:44発に繰り下げ、厚別での待避が無くなりライラック5号から江別まで逃げ切る。江別到着は2分繰り上がり8:09。
    • 普通135M(札幌7:58→岩見沢):札幌8:02発に繰り下げ、ライラック5号の後追いに。
  • 手稲・小樽方面→札幌
    • 普通2728M(手稲6:33→苫小牧):手稲6:32発・札幌6:48着(8番線)に繰り上げ、特急オホーツク1号に同一ホームで接続。(乗り換え時間は正味1分のため保証はできない。)
    • 普通127M(手稲6:55→江別):手稲6:53発・札幌7:09着(10番線)に繰り上げ、特急ライラック3号に同一ホームで接続。
  • 千歳・苫小牧方面→札幌
    • 普通2723M(苫小牧5:40発→札幌6:46):新札幌以降の発車を1分繰り上げ札幌6:45着に変更。特急オホーツク1号への接続を維持。
    • 普通2725M(苫小牧6:02発→札幌7:10):各駅発車を2~3分繰り上げ札幌7:07着に変更。特急ライラック3号に接続。

これ以外にも、札幌~旭川間の一部列車で時刻変更あり。

(令和5.3.28 追記)札幌→江別・岩見沢方面 夕ラッシュ一部列車の減車

上述の夜間時間帯における千歳線普通電車の全6両化のあおりなのか、夕ラッシュに減車となった便がある。COVIDによる利用減も踏まえての措置であろうが――

  • 普通247M(小樽17:49発→札幌18:50発→江別19:22):6両編成→3両編成に減車
    改正前は721系での運行。デッキ付き車両ということもあり以前はドア付近が混み合うこともあったが、最近はCOVIDの影響か、平日の発車直前でも1・2両目なら座れることさえあり、3両でもロングシートだったらなんとか、という感じはあった。
    改正後の3月27日に札幌駅にて実見。721系限定では無くなったようで、車両は731系だった。3両ともかなり混んでおり、特に階段に近い両先頭車はかなり窮屈そうだった。江別方面は乗客マナーが比較的良く、ドア付近にとどまらず通路に入ってくれる乗客が多いのもあり、何とかなっていたが、苗穂でさらに乗車があることを考えるとかなりギリギリだ。
    学生の少ない3月下旬でこれなので、学生利用が増え、さらに着ぶくれする初冬だと厳しい混雑となりそう。
  • 普通255M(札幌19:22発→江別19:54):6両編成→3両編成に減車(改正前に同様の時刻で走っていた253Mとの比較)
    上記と同様に札幌駅にて実見。こちらは混んでおらず、3両でも全く問題無し。

列車番号・時刻はすべて改正後のもの。

その他

  • 札幌→手稲・小樽方面
    • 普通130M(札幌7:23→ほしみ):札幌3番線→2番線に変更。新千歳空港からの快速エアポート61号からの乗り換えは階段等移動が必要に。
    • 普通2775M(札幌16:07→ほしみ):札幌3番線→2番線に変更。新千歳空港からの快速エアポート153号からの乗り換えは階段等移動が必要に。
    • 普通252M・2791Mの行先を入替。改正後は252Mが札幌18:50→ほしみ行き、2791Mが札幌18:56→手稲行き。特急北斗15号から乗り換えで稲穂・星置・ほしみに向かう場合従来より早く行ける。
      2791MはBP輸送のため6両化(先述)となる2772Mの折り返し便。当該便の6両化に伴い車両運用が変わったことによる措置と考えられる。
    • 普通260M(札幌19:44→手稲 土休日運休):札幌2番線→3番線に変更。新千歳空港発・小樽行き快速エアポート189号と同じホームの向かいの着発となり、相互に乗り換えが可能に。
  • 手稲・小樽方面→札幌
    • 普通253M(小樽18:20→札幌19:14):江別行き→札幌どまりに変更。札幌は7番線着で、江別行き(255M、札幌19:22発)が9番線発なので、同一ホーム乗り換えは不可。
    • 全体的に札幌到着が1分ほど遅くなった便が多い。札幌駅の1番線廃止・11番線新設による環境変化のあおり?
  • 札幌→千歳・苫小牧方面
    • 朝の快速/特快エアポートの札幌発車時刻を調整。
      特快66号(6:56発)を1分繰り下げ、直前の北斗4号が遅れた場合の影響を減らすとともに、後続の快速70号との間隔を詰め緩急分離を促進。
      快速70号(7:09発)を2分繰り上げ、特快が停まらない北広島・恵庭・千歳の快速停車間隔を詰める。
      快速72号(7:22発)を1分繰り上げ、後続の特急すずらん2号に早く道を空ける。
    • 特快エアポート80号(札幌8:02発)を札幌5番線→6番線に、快速エアポート82号(同8:08発)を6番線→5番線に変更。
      82号は新千歳空港発・札幌行き普通731M(札幌7:59着)の折り返しで、この731Mが遅れると80号と交差支障してしまう。改正後はこの交差支障が発生しなくなる。
      (ただし4番線の1734Mと同着となり、場内警戒で25km/hでの駅進入となり、遅れが出やすくなってしまった。)
    • 普通1768M(札幌15:13→千歳):島松・サッポロビール庭園でそれぞれ特急・快速を待避するよう変更。
      この便は島松から乗車する恵庭北高校の生徒の利用が多い。待避により島松発車が繰り下がるとともに発着番線が1番線→2番線に変更となる。余裕を持って乗れるようになりプラスか、はたまた待ち時間増加+跨線橋移動によりマイナスか。
  • 千歳・苫小牧方面→札幌
    • 普通1779M(千歳15:44発→札幌16:41):白石で快速を待避するよう変更。札幌16:51着に。
    • 普通1783M(千歳16:40発→札幌17:41):特急待避を上野幌→白石に変更。札幌市内での利用はやや不便だが、BPのデイゲーム終了後の輸送を考えると、先に北広島を出た列車が先に新札幌に到着する方が対応しやすいか。
    • 普通1795M(千歳18:45発→札幌19:48。改正後は千歳18:44発):白石での待避が無くなる。札幌19:43着に。
    • 普通2797M(苫小牧18:42発→札幌19:59。改正後は苫小牧18:41発):白石で快速のほか特急も待避するよう変更。札幌20:03着に。
  • 札幌→江別・岩見沢方面
    • 普通231M・233Mの行先を入替。改正後は231Mが札幌17:24→岩見沢行き、233Mが札幌17:39→江別行き。
      231Mは厚別で特急オホーツク3号を待避する。行先入替により、待避による所要時間の悪影響が豊幌~岩見沢の各駅にも及ぶことになる。
      また、特急北斗13号から乗り換えで豊幌以東に向かう場合、後続の237M(札幌17:53→岩見沢)を待つことになり利便性が低下。
      一方、前後の岩見沢行き普通列車の間隔は平準化される。227M(札幌17:05発)の後に岩見沢行きが30分以上間隔が空いていたが19分に短くなり、逆に233Mと237Mが間隔15分と近接していたのが231Mと237Mの29分間隔に是正される。
    • 普通245M(札幌18:36発→岩見沢):札幌18:38発に繰り下げ。
      新千歳空港からの快速エアポート179号、小樽からのエアポート186号と接続。
      また、前後の岩見沢行き普通列車との間隔が平準化される。
      さらに、後続247M(札幌18:50→江別)との間隔が12分に縮まる。247Mから245Mに一部乗客が転移することが見込まれ、先述の通り3両に減車となる247Mの混雑緩和が期待される。
    • 普通259M(札幌19:45発→江別):札幌19:48発に繰り下げ、厚別で特急ライラック41号の待避を行うよう変更。厚別での停車時間が非常に長く、きわめて不便に。
      後続の261Mとの間隔が18分空いていたのが15分に縮小されるのはメリットといえる。この時間は千歳線上りもないため、札幌に近い苗穂・白石に行くにも列車待ち時間が長く不便していた。
    • 普通261M(札幌20:03発→江別):札幌10番線→8番線に変更。新千歳空港からの快速エアポート193号と同一ホームで乗り換えが可能に。
    • 普通271M・273M(改正後はそれぞれ273M・275M)の行先を入替。改正後は前者が札幌21:04→江別行き、後者が札幌21:15→岩見沢行き。江別での折り返し時間確保のため?
    • 普通277M(札幌21:45発→江別。改正後は279M):札幌7番線→6番線に変更。函館からの北斗19号と同一ホームで乗り換えが可能に。
  • 江別・岩見沢方面→札幌
    • 普通130M(江別6:54→札幌7:19):各駅発車を2分繰り上げ札幌7:17着に変更。新千歳空港行きの快速エアポート72号に接続。(乗り換え時間は正味3分のため保証はできない。)
    • 普通178M(岩見沢10:33→札幌11:16。改正後は岩見沢10:34発):厚別で特急オホーツク2号を待避するよう変更。札幌11:21着に。
    • 普通260M(江別19:14→札幌19:38 土休日運休):(先述の通り)札幌2番線→3番線に変更。新千歳空港発・小樽行き快速エアポート189号と同じホームの向かいの着発となり、相互に乗り換えが可能に。
    • 普通274M(江別20:38→札幌21:03。改正後は札幌21:04着):札幌3番線→8番線に変更。特急とかち9号(7番線発車)に接続。(乗り換え時間は正味1分のため保証はできない。)
  • 学園都市線下り
    • 普通2537M(札幌6:47→医療大学)・2539M(札幌7:12→医療大学):札幌発車がそれぞれ1分・2分繰り上げ。わずかだが通勤通学に打撃。
    • 普通2635M(札幌20:40→医療大学):所要時間が短縮され、当別2分早着。
    • 札幌21時台発の下り列車の行先を総入れ替え。従来は21:00発(637M)が当別行き、21:20発(2639M)が医療大学行き、21:40発(1641M)があいの里公園行きだったが、改正後は21:00発(2637M)が医療大学行き、21:20発(1639M)があいの里公園行き、21:40発(641M)が当別行き。後述する上り夜間帯のダイヤ変更の絡みと思われる。
  • 学園都市線上り
    • 普通524M(当別6:24→札幌7:04):各駅発車を2分程度繰り上げ札幌7:02着に変更。新千歳空港行きの快速エアポート70号(札幌7:07発に繰り上げ)への接続を維持。
    • 当別21:29発の当別発・札幌行き(632M)を取りやめ、当別22:30発(640M、札幌23:15着)に変更。
      上りは終電とその1本前の間が1時間近く開いていたが、これにより40分程度に是正される。
      これに伴って、医療大学21・22時台発の上り各1本の時刻を繰り上げ運行間隔を均す。
    • 手稲・小樽方面→札幌と同じく、全体的に札幌到着が1分ほど遅くなった便が多い。

※1分以内の所要時間変化・時刻変更で、接続等に影響のないものは割愛。

在来線特急

特急オホーツク・大雪の車両置き換え(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)

  • キハ183系→キハ283系に置き換え
    所要時間を若干短縮(ただし所要時間が増大した便もあり)。札幌~網走間で最大5分短縮。
    車両性能は向上するが、ほぼ従前通りのダイヤに。札幌~旭川間は変わらず最高速度110km/h前提のダイヤとなっている模様。
    普通車のシートピッチはキハ183系よりも20mm増えて960mm(ただし183系の一部車両は1040mmで、それよりは劣る)。また多目的室・車いす対応座席・車いす対応トイレがある。
  • 基本編成を4両→3両に短縮、グリーン車の設定を廃止
    従来はグリーン車1両(24席)、普通車指定席1.5両(約100席)、自由席1.5両(約100席)が基本。改正後は普通車指定席2両(97席)、自由席1両(46~48席)となる。
    旭川~網走間の利用状況を考えると減車・グリーン廃止は止む無し。ただオホーツク1・3号の自由席混雑が懸念される。
    JR北海道Webサイトの「列車ガイド」によれば、少なくとも3両運転の場合は指定席がグレードアップ座席で運行されるようだ。オホーツク・大雪の指定席が「グレードアップ座席」と明記されるのは史上初。

札幌→旭川間で、朝の通勤通学時間帯の列車体系を大幅変更(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)

  • 特急ライラック1号:札幌6:35発・旭川8:00着 → 札幌6:29発・旭川7:56着
    旭川8:00発の東旭川行き普通6541D(学休日運休)に接続。かよエールを利用する通学客の利便性が大きく向上。
    (以下、令和5.4.22に追記)ただしライラック1号は旭川7番線着、東旭川行き6541Dは1番線発。乗り換えは階段等移動が必要。時間の余裕はあまり無い。6541Dが接続を待つかは不明。
  • 特急オホーツク1号:札幌6:56発・旭川8:32着 → 札幌6:50発・旭川8:28着
  • 特急ライラック3号:札幌7:49発・旭川9:14着 → 札幌7:12発・旭川8:40着
    前後のオホーツク1号・宗谷は自由席が少なく、札幌から空知・旭川に向かう通勤通学・出張などの利用者で混み合う(特に札幌→岩見沢)。オホーツクは前述の通り自由席が減るためさらなる混雑が懸念される。間に特急を設定することで、混雑緩和に期待できる。
    旭川8:43発の美瑛行き普通1751Dは接続ギリギリ。乗り換えできれば旭川医科大学の2限に間に合う。同一ホーム接続なら問題無いが階段移動があると厳しい。旭川の着発番線が判明しだい追記する。
    (以下、令和5.4.22に追記)ライラック3号は旭川5番線着、美瑛行き1751Dは1番線発。乗り換えは階段等移動が必要。時間の余裕はほとんど無い。1751Dが接続を待つかは不明。
  • 特急宗谷:札幌7:30発・旭川8:58着(変更無し)
  • 特急ライラック5号:札幌8:30発・旭川9:55着 → 札幌8:00発・旭川9:25着
    札幌7:49発の特急が無くなるので、ライラック5号を繰り上げて代替。両方を維持できれば一番だが車両が足りない。
    ライラック3号の繰り上げにより宗谷の混雑分散が期待できる一方、このライラック5号とは間隔が30分開くため、そこまでの混雑緩和になるかは不透明。
    札幌8:30発は出張や観光に使いやすい時刻だったが、今後は8:00発か9:00発かの選択になる。通勤通学と異なり、出張・観光ならある程度時間の融通が効く場合が多いと思うが、ニーズに合わず自家用車に転移する乗客も出るかもしれない。どのような結果となるか。
  • (特急カムイ7号(札幌9:00発)以降は変更無し)

なおこれらの体系変更のあおりで、富良野行きの臨時特急フラノラベンダーエクスプレスが札幌7:41発に変更となっている。

その他

  • すずらん2号:札幌7番線→6番線に変更。小樽からの普通3834M(小樽6:39→札幌7:25、札幌から快速エアポート)と同一ホームで乗り換えが可能に。
  • 北斗84号:所要時間短縮。札幌→函館 △20分。(札幌~東室蘭は変更無し)
  • 北斗18号:所要時間増大。札幌→苫小牧 +5分、札幌→東室蘭・函館 各+4分。また札幌5番線→4番線に変更。さらに旭川からのライラック26号が札幌2番線→3番線に変更となるため、同一ホームで乗り換えが可能に。
  • すずらん1号:所要時間短縮。各駅→新札幌 △2分、各駅→札幌 △3分。
  • 北斗91号:所要時間短縮。函館→札幌 △15分で4時間切り(3時間59分)。(東室蘭~札幌は変更無し)
  • すずらん11号:所要時間短縮。東室蘭→札幌 △5分、苫小牧→札幌 △4分。札幌到着が繰り上がった(19:58着)ため、札幌で手稲行き普通264M(札幌20:04発)・江別行き普通261M(札幌20:03発)に接続。
  • 北斗21号:所要時間増大。各駅→新札幌・札幌 +4分。先述したBP輸送のための措置。
  • とかち5号:所要時間増大。札幌→帯広 +1分。
  • おおぞら7号:所要時間短縮。札幌→帯広 △1分。札幌→釧路は±0分。
  • とかち7号:所要時間増大。札幌→帯広 +1分。
  • とかち9号:所要時間増大。札幌→帯広 +4分。
  • おおぞら2号:所要時間短縮。釧路・帯広→札幌 △2分。
  • とかち8号:所要時間短縮。帯広→札幌 △1分。
  • おおぞら12号:札幌6番線→7番線に変更。カムイ47号に同一ホームで乗り換えが可能に。
  • カムイ7号:札幌10番線→7番線に変更。蘭越からの快速ニセコライナー(札幌8番線到着)と接続。
  • ライラック10号:札幌3番線→2番線に変更。ほしみ行き普通156M(札幌9:26発)への乗り換えは階段等移動が必要に。
  • ライラック48号:札幌2番線→3番線に変更。小樽行き普通292M(札幌23:30発)に同一ホームで乗り換えが可能に。

旭川近郊

富良野線の車両置き換え

改正後は全列車をDECMO(H100形)で運行。従来はキハ150形(一部キハ40形・キハ54形)での運行だった。(JR北海道ニュースリリースに掲載の通り)

行先表示・運賃表示器の英語表示、およびトイレ洋式化により、外国人旅行者の利便性がアップ。キハ40・54形が撤退するため冷房化率100%となり、上川盆地・富良野盆地の夏の暑さにしっかり対応。

スピードは若干ダウン。加速性能(除く中速域)でキハ150形に劣るため。旭川~美瑛は上下計38本のうち17本で1~2分増大(ただし723Dは△2分、739Dは△1分)、全列車平均+0.47分。旭川~富良野は24本中13本で1~5分増大、全列車平均+0.88分。

特急列車の時刻変更に合わせたダイヤ修正

旭川9:28発の永山行き普通1323Dを、旭川9:32発に繰り下げ。特急ライラック5号(旭川9:25着)からの接続時間確保のため?

その他

旭川9:20発の上川行き普通4523D、上川10:41発の旭川行き普通4528Dがそれぞれ3~4分程度繰り上げ、上川8:24発の旭川行き普通4526Dが始発4分繰り上げ・所要時間増大。特急オホーツク・大雪の車両取替による時刻変更のあおり。

その他地方都市近郊など

函館近郊

函館本線函館近郊の夜間普通列車の時刻が大幅変更。貨物列車のダイヤとの兼ね合いか。

この関係で、森20:54発の函館行き普通5886D(鹿部・仁山経由。改正後は森20:51発)が新函館北斗22:23発となり、北斗22号からの接続を受ける。北斗22号から乗り換えで七飯・大中山・桔梗に向かうことが可能に。

室蘭近郊

東室蘭21:50発の長万部行き普通488D(上り終列車)を、東室蘭22:00発に繰り下げ。

この便は令和3年ダイヤ見直しで東室蘭22:05発→21:50発に繰り上げたが、今回揺り戻しとなる。室蘭工大方面からのバス(道南バス運行。東室蘭駅東口21:44着)からの接続確保か。

(以下、令和5.4.22に追記)5月20日の737系投入に伴うダイヤ変更によって、苫小牧20:58発・室蘭行き普通列車が新設(東室蘭~室蘭間は既存の列車を統合)。東室蘭は21:53着となり、長万部行き終列車に接続する。長万部行き終列車の時刻繰り下げの真意は、この新設の列車との接続にあったと思われる。(室蘭行きは札幌からの普通・苫小牧市内路線バスと苫小牧で接続を取ることを考えるとこれ以上繰り上げられないだろう)

空知エリア

追分6:07発の岩見沢行き普通1461Dの各駅発車を5分繰り上げ、岩見沢6:50着に変更。特急ライラック1号(岩見沢6:54発→旭川)、普通923D(岩見沢6:56発→旭川)との接続を維持。

函館本線の空知エリアにも737系投入が確実な情勢。系統分割など多少の変更が想定される。ただし、737系が室蘭本線での営業運転を開始する5月20日の時点では、旭川方面での運用はされないようだ。

帯広近郊

  • 帯広17:57発の釧路行き普通2531D、帯広20:19発の池田行き普通2567Dを、それぞれ帯広18:00発・20:34発に変更。
    これらは前年にDECMO(H100形)に車両置き換えとなった際に時刻変更された便だが、今回令和3年時点と同様の発車時刻に戻す形となった。帯広の停車時間が増えることになり、帯広をまたぐ利用の場合は不便になるが、こちらの方がニーズに合っているのだろうか。
  • 池田5:54発の新得行き普通2540Dの芽室発車を7:13発→7:20発に繰り下げ。清水高校への通学の便宜か。
  • 池田15:18発の新得行き普通2552Dの池田→帯広間を10分程度繰り下げ。幕別清陵高校からの下校の便宜か。

釧路近郊

  • 池田6:11発の釧路行き普通2521D(改正後は池田6:14発)が全体的に所要時間短縮、釧路8:26着→8:17着に変更。さらに釧路8:18発の根室行き普通5627Dが釧路8:21発に変更となり、釧路で接続。
  • 花咲線の見どころをゆっくり走る列車(下り5627D・上り5626D)は、ゆっくり運転時は所定ダイヤから「時刻変更」の形を取っていたが、改正後は所定ダイヤの時点でゆっくり運転前提の時刻となる。

北見近郊

網走19:50発の留辺蘂行き普通4676D(上り終列車)が20分程度繰り下げ。特急の時刻変更のあおり。

本記事を公開した理由

当サイトでは平成28年(2016年)~平成31年(2019年)のダイヤ改正の内容を特集する記事を公開しておりますが、令和2年(2020年)以降の改正・見直しについての記事は今のところ公開できておりません。

変更点が多岐にわたるため分析が終わっておらず、また令和2年見直しによる利便性悪化に対する気持ちの整理が付いていない状況のため、公開のめどは立っておりません。

代替として、Twitterにて簡易的にダイヤ改正・見直しについて気付いた点をツイートしましたが、ほとんどインプレッションがありません(あまつさえ意味不明瞭なリプライが付く有様)

Twitterの運用を休止したこともあり、その代替……言うなれば「振替輸送返し」的な措置として、ひとまず簡易的な記事をサイトに公開する運びとなりました。雑にでも記事としてまとめることで、ツイートがすぐ流れてしまうTwitterとは異なり、変更点をいつでも一覧で参照でき、皆様のご参考に資することができると考えております。

清書版が完成しだい差し替える心づもりではおりますが、過年度の改正・見直しの記事も公開できていない状況であるため、着手のメドさえ立たない状況です。期待なさっていただいている方には申し訳ありませんが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

参考文献
『北海道時刻表』2023年3月号ほか各号、交通新聞社
JR北海道 令和4年12月16日ニュースリリース「2023年3月ダイヤ改正について」(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/221216_KO_kaisei.pdf)
JR北海道 令和4年12月14日ニュースリリース「【社長会見】北海道ボールパークFビレッジへの鉄道アクセスについて」(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/221214_KO_BP_access.pdf)
JR北海道 令和4年12月16日ニュースリリース「ホームライナーが便利に生まれ変わります!~チケットレスサービス導入でご予約・ご乗車がスムーズに~」(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/221216_KO_homeliner.pdf)
JR北海道 令和5年1月20日ニュースリリース「春の臨時列車のお知らせ~3月から6月に運転する列車です~」(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/230120_KO_spring_extra.pdf)
「列車ガイド(列車編成・設備など)」(列車ガイド(列車編成・設備など))、JR北海道Webサイト ※令和5年3月6日閲覧
道南バスWebサイト(https://www.donanbus.co.jp/) ※令和5年3月6日閲覧

もう二言三言、言わせてください。

インターネットにおける鉄道系の発信において、こういうダイヤの改善点・変更点が取り上げられることが、きわめて少ないように思われるのです。それに対して、筆者は強い違和感を感じています。(筆者は北海道関連を中心に、しかも検索とTwitterのみの観測なので、全部が全部そうではないかもしれませんが……。)

本記事のように片っ端から列挙する必要もありません(というか本記事はやり過ぎな感。要らないなと思ったら一部消します)が、それにしても、です。

JRの経営努力や沿線の路線維持に向けた努力については、半ば頭ごなしにあれこれ言うのに、こういうはっきりした形で表れる「列車時刻」にはあまり触れないのかな、と思うわけです。

こうしてダイヤを見ていると、さまざまな需要に応えるために考えてダイヤが組まれていることが自然とわかってきますし、一方で快速エアポートの増発やCOVIDによる減便、新幹線関連工事などがあったために地域輸送のひずみが出ており、JRが有効な打開策を打てていないことも実感できます。

維持困難路線についてはダイヤに関する意見交換がアクションプランの内容に盛り込まれています。コロナ禍もあってか実施していない(できていない)ところもあるようですが、釧網本線については令和3年度に実施されていると報告があり、その上で実際に令和4年に大きな改正があったわけで、それを知ってもなお道内自治体を「当事者意識の無い沿線」と十把一絡げに糾弾できるのかな、と。(この辺りは過去の自分もそういう部分があり、今は反省しています。)

ダイヤ改正に必ず言及しろという話ではなく、印象ではなく実証に基づき、好悪でなく是々非々で、意見は言うべきじゃないですか、という話です。

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