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道南の旅~鬼に誘われし者の受難~(平成26年6月5~6日)
2日目(平成26.6.6) 4/4ページ「ラスボス登場」
近づく決戦の時
市電で湯の川に戻ります。一旦終点・湯の川まで乗って、先ほどの湯の川温泉電停(一駅隣)に引き返す。あからさまに乗りつぶし。運転士が女性だったこともあり、降りる際に顔を合わせづらい。
ここから湯の川温泉街にあるローソンへ。物資調達&時間つぶしです。
そして、ボクは「湯の川温泉東」バス停へ向かいました。そう、ラスボスとは、深夜バス「はこだて号」のこと。人生初の深夜バスと、今夜決戦です。
ルールは簡単、寝れば勝ち。起きた時に、寝不足でえらいことになっていなければ勝ち。しかし、ボクは以前急行はまなすの指定席でほぼ全く眠れなかったのです。しかも、はこだて号の前身・オーロラ号は、かのどうでしょう藩にKO勝ちしています。勝算はありません。

発車は22時55分。その数分前に、バスは入ってきました。いよいよ決戦のときです。
席は3列シートで、座り心地はかなり良好。備え付けの毛布もきれいでした。また、カーテンは最初から閉まっていました。
バスは静かに出発。バトル開始!
ゲニウス(北) vs. 高速はこだて号
始発から乗ったので、消灯までに時間があります。ここで、こちらは態勢を整えます。
まず、先ほどのローソンで買った軽食を口に放り、空腹で眠れないという事態を未然に防ぎます。飲み物もホルダーにセット。続いて、空気枕。事前に購入しておいた1000円強の枕を膨らまし、寝る態勢を作ります。
ポイントが、荷物の配置。寝やすく、かつ盗難を防ぐ配置に。大きい荷物は網棚へ、ナップザックは毛布の下で抱える。これで大丈夫。
初めてなので、手際が悪く少し焦りましたが、問題なく準備ができました。
対するはこだて号は、こまめに停車し、乗客を乗せていきます。函館駅の先でも(七飯かな?)、結構乗客があったのは予想外でした。
この時点で、ものすごい睡魔が襲ってきました。消灯までは起きていようと思っていましたが、何度か寝そうに。
「……これ、勝てるかもしれねえな……。」
消灯後、すぐに眠りにつきました。1時間ほどして目が覚めます。バスは高速道路をひた走っていました。
ここから数十分は我慢の時間。うまく寝つけず、焦りも募ります。10分ほどの短い眠りを繰り返す、悪い展開に。
しかし、その後再び1時間ほど眠ることに成功。目が覚めると午前3時台で、バスは乗務員の交代のために休憩中でした(乗客は出れません)。
乗車時間、あと1時間半くらい。まだ眠い。自信が、確信に変わった瞬間でした。
「あ、これヌルゲーだわ。」
実際、さらに1時間ほど寝たあと、到着まで数十分あったので、プラス10分、きっかり寝ました。これは、勝利と言っていいでしょう。
午前5時前、札幌市営地下鉄大谷地駅前で下車。この旅の最後は、まさかのビギナーズラックという結末となりました。用意を周到に行ったことや、疲れもありましたが、よもやの完全勝利。
その後、地下鉄の始発を1時間ほど待ち、帰宅しました。
おわりに
とにかく辛い旅でした。「半泣き」とか、「もう帰ろうよ」とか書きましたが、嘘ではありません。
実は、この旅のタイトルは、当初「道南の旅~景色と鬼に導かれ~」という明るいものでした。ですが、あまりの辛さに加え、2日目はあまり景色を楽しめなかったこともあり、今のタイトルに変更しました。嘘は書いてません。
でも、いろいろなことを学べる旅だったのは間違いありません。震災の爪痕(?)を見たり、(谷地頭の電停で地元の人の会話を聞いてて)過疎について考えたり、(鹿部をケースに)まちおこしについて考えたり、摩周丸の偉大な歴史に触れたり。充実していたのは間違いありません。
また、「もう一度、今度はじっくり見たい」というところもいくつかありました。そういうのがいい旅なんだなあ、と感じています。
この後、大学でいろいろと辛いことが相次ぎました。そういう辛さも、いい旅をすれば吹っ飛んでくれると思っています。次は、もっといい旅をしたい。
それに、自分が将来どうなるかわからないし、北海道新幹線のバカヤローのせいで、今後、今と同様に旅ができるかどうかわからない(三セク化とかの関係で)。だから、ボクはその時の旅行に全力で臨みますし、いい旅にしたいんです。
また半年後くらいに、大型の旅行を予定しています。いい旅にすべく、全力で計画を練っているところです。