「ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか」

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東北リベンジ~旅は、何かを変える~(平成27年2月11~16日)

1日目(平成27.2.11) 2/3ページ「ヤッパシンカンセンダッタンジャナイスカネー」

トンネルを抜けると

函館からはスーパー白鳥20号に乗り、いよいよ本州へ。

発車メロディの「旅立ちの鐘」に送られ、列車は発車。

車内はそこそこ席が埋まっており、割と賑やかでした。どう見ても日本人じゃない顔立ちの人がたくさんおり(阿部寛という人物を知ってから、顔だけで人種を決めつけるのはやめようとは思ってるのですが……)、車内には外国語が飛び交います。函館エリアが海外から人気で、おまけに春節と重なっているので、大変にインターナショナルな空気が漂っていました。

さて、木古内までは海沿いを走り、景色が大変いいのですが、なにぶん線形がよろしくないので、列車はゆっくりと走っていきます。

先ほどとは違い、江差線は乗り慣れていないので、ほとんど初めて見るような気持ちで景色を見ていました。

景色のいい海辺に出ると、車内のあちこちからシャッター音が。そのほか、写真は撮り損ねましたが、「咸臨丸の眠る サラキ岬」という看板を発見。

ところで、函館からは割と頻繁に電気機関車EH500形を見るようになりました。札幌には電気機関車は全く来ないので新鮮です。本州でも何度もお目にかかるので、そのうち珍しくなくなっていくのですが。

木古内を出ると、自動放送(声は安定の大橋俊夫さん)で青函トンネルの説明がされます。本州上陸が近づいてきました。

しばらくの後、列車は汽笛を長めに鳴らして、青函トンネルに進入。

青函トンネルは、夜行列車や普通列車とはまた違うベクトルで旅情を誘います。これから始まる旅行への期待感、故郷を離れる寂しさなどが入り交じり、そこにトンネルの閉塞感とその先の風景への期待が加わります。

そんな感情を噛みしめていると、案外青函トンネルって短く感じます。「長い~だりぃ~早く外を見せろ~」ってなるかと思いきや、そんなことは一切思いませんでした。

今まで昼行列車で青函トンネルをくぐったことがなかったので、「青函トンネルを抜ける」ということをじっくり味わうのは初めてと言える状態でした。

そして、座席に付いているテーブルの裏に貼ってあった青函トンネル通過時刻表にある時刻の通りに、列車は青函トンネルを抜けました。2年ぶりの本州上陸……の感動を味わう前に、またしてもトンネル。

「トンネルを抜けると、そこはまたトンネルだった。」

そんなオチはいらんねん!

本州上陸、そして

まあ、何はともあれ本州に入りました。

ではここで昼食。車内販売で買ったサンドイッチを食べます。調製元は函館駅の駅弁の名店、函館みかどさんでした。納得のおいしさ。

そうこうしているうちに、青森に到着。

ホームに降り、2年ぶりに青森ベイブリッジを拝みます。乗ってきた車両が789系だからなのか、特急でさっさと来ちゃったからなのか、「本州に来た」という実感はそこまで感じていませんでしたが、ベイブリッジを見ると、実感がグッと湧いてきました。

さて、乗っていた列車に戻ります。青森では降りず、終点の新青森へ。新幹線に乗り換えて、さらに南に向かいます。

青森では半分以上の乗客が降りたと思います。それでも、新青森で新幹線に乗り換える客の多いこと。行列がズラーっと新幹線乗り換え改札に続きます。

ボクはというと、一旦出口の方の改札を出て、新幹線コンコースへダッシュ。事前にえきねっとで取っておいた特急券を券売機で発券し、今度は新幹線の改札に入ります。

なぜ普通に事前に札幌駅あたりできっぷ買わなかったかって? えきねっとで出してみたかったから。

では、いざ新幹線ホームへ。秋田新幹線、つまりミニ新幹線には乗車したことがありますが、フル規格の新幹線は人生初。

ホームに停まっているはやぶさ20号に乗車して、目指すは仙台。

ここで「あぁん!?」って思った方。スルドイ。

先ほど、今回使用するきっぷは「北東北フリーきっぷ」だと言いました。このきっぷでは一ノ関より南へは行けません。

今回はいろいろなきっぷを組み合わせて使います。使うというか、「こねくり回す」と言った方が正しいかもしれません。

詳細は「重箱の隅」でお話ししますが、普通のきっぷの使い方ではないということだけ覚えておいてください。

320km/hの世界

列車は新青森のホームを滑り出しました。いよいよ新幹線の旅が始まります。

ほどなく車内放送がかかります。東北新幹線の車内メロディは、数ある車内メロディの中でも屈指の名曲。ボクは今まさに、新幹線に乗っているんだなあ……。新幹線のない(というかいらない)札幌の人間であるボクは、新幹線に乗るだけでもこの感動。

盛岡までは各駅に停車。ちょくちょく止まるので、スーパーカムイにでも乗っているようですが、実際にはそれとは比べ物にならない距離を走っています。にわかには信じられん。

盛岡までの区間ではトンネルの連続で、景色は楽しめません。最高速度も260km/hと東北新幹線にしては低め。この区間はむしろ飲み食いを楽しんでいました。

というわけで、車内販売で「プレミアムアイスクリーム」を買って食べました。いわゆる「シンカンセンスゴクカタイアイス」です。噂に聞くとおり、買ってすぐにはスプーンが全く歯がたたず、10分ほど待ってようやく食べられる、という固さ。味は確かで、ハーゲンダッツと比べてもさらにハイレベルだと思いました。

かたいといえば、普通車の座席は硬めだと感じました。でも、かえって座り心地が良かったのが印象的。

盛岡では、こまち20号と連結。このネギとフェラーリの連結を見に、子どもや鉄道ファンら数名がカメラや3DSを持ってはやぶさの最後尾に。ボクも一旦ホームへ降り、彼らに混じって連結を見届けました。連結が終わったら、急いで6号車に戻ります。

この連結は「電車でGO!」でお馴染みではありますが、ボクは電GOは2の無印しか持っておらず、この連結はサッポロファクトリーのゲーセンにあった3000番台の筐体で1回やったきり(しかも失敗)。さらに時代が全然違うので車両が違うという。

盛岡で一気に乗客が増えました。盛岡の求心力の高さと、東京から3時間で行けるという盛岡駅の強みを感じました。

ここから、ついに最高速度320km/hの区間に入ります。仙台まで、実にたった50分。景色があっという間に過ぎていきます。

気がついたら、雪が減っていた。そんな感じに景色が変わっていきました。

息もつかぬうちに、仙台到着。札幌~青森で6時間近くかかったのに、そこからたった2時間弱だなんて……! 新幹線の凄みを理解しました。でも札幌にはいらない。

札幌から約8時間。午後2時29分、ボクは仙台の新幹線ホームに降り立ちました。宮城県には中学の修学旅行以来の訪問。仙台市は初めてです。

発車メロディが鳴り、乗ってきた列車は東京へと走っていきました。このメロディ(当時)も、発車メロディ屈指の名曲だと思います。これを聴けただけでも、「来て良かった」、そう思えるほど。

さあ、駅を出れば、2年ぶりの東北が、ボクを待っています。

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