旅行記2日目 エコールなかがわ / 「見えないもの」を、見に行こう 文化の秋・道内日帰り3連チャン - ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか
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「見えないもの」を、見に行こう 文化の秋・道内日帰り3連チャン(平成28年10月8~10日)

2日目(平成28.10.9) part3/3「エコールなかがわ」

エコミュージアムとの出会い

名寄から車で走ること、休憩含め約2時間弱。中川町エコミュージアムセンター「エコールなかがわ」に到着しました。ひどい雨の中、車を降りて入口へ。

この施設は言ってみれば中川町の資料館のようなものですが、単なる資料館ではなく、「エコミュージアム」という新しい概念に基づいています。

エコミュージアムとは、まち全体を博物館とみなすという新しい観光開発のあり方を指します。ただ有名な観光地を巡ってもらうのではなく、そのまちが持つ生活や文化、まちが自慢に思っているものを存分に味わってもらおう、という「エコツーリズム」の概念を体現するものです。

観光に求められるものは、日々変化しています。団体旅行でただ観光地を見て(≠観て)、宿で騒いで、バスの中では寝て、郊外にゴミを捨てて行って、というスタイルはもはや陳腐化しています。新たな観光のひとつとして、この「エコツーリズム」という考え方が注目されているのです。


で、突然話が脱線しますが、実はこのときトラブルが発生していました。

なんと、移動中にミラーレス一眼のシャッターがおかしくなっていたのです。シャッターが上がらないんです。

おそらく、車で移動中にバッグから転げ落ちてしまったのが原因。思わぬところで、写真が撮れない状況に陥ってしまいました。

……が、蹴ったら直りました。慌てて同様のトラブルの対処法を書いたブログなんかをネットで検索して、断片的な情報だけでこれが最善と判断し、結果とりあえずその場は凌げました(「その場は」の意味は推して知るべし)。良い子はマネしないでね。


閑話休題。入館料を支払ってさっそく見学開始。

中川町の最大のウリは、アンモナイト。展示室内に入ると、まずは大きなアンモナイトがお出迎え。

順路に沿って歩くと、まずアンモナイトや中川の歴史について学ぶための前提としての地球の歴史についての展示が並びます。各時代ごとのアンモナイトなどの展示が添えられていました。

続いてアンモナイトの生物学的特徴、中川町とその周辺の地理史、と展示が続きます。生物学・地学の知識に乏しいボクは若干置いてけぼりを食っている感じも……。

そうして順路をたどっていくと、いきなりドンと現れる恐竜の化石。町内で発掘されたクビナガリュウまるまる一頭分がそろって展示されており、インパクトに驚愕、そして感動。

ほか、中川町の山村としての歴史、かつての林業の道具、木の化石など、郷土資料館的な展示もありました。

アンモナイトなどの化石の展示、地理の話に加えてそうした展示があり、「分野がバラバラじゃねーか」と言われそうですが、これこそ「エコミュージアム」。中川町がどういう町なのか、というのがいろいろな分野にまたがって紹介されているのです。

見学者は最初はほとんどいませんでしたが、だんだん人が入ってきて、博物館らしさが出てきました。「エコミュージアム」の最先端として、このミュージアムはあちこちから注目されているといいます。

なお、この施設は廃校の校舎を活用しています。展示室は体育館だった建物を転用しており、床は当時のまま。バスケットボール経験者であるボクは、思わずシュートを打ちたくなってしまいます。

現在、各地で廃校の扱いに困っている自治体があります。放置すると危険、かといって解体にも様々な費用がかかるからです。そのため、廃校の再利用が行われた事例がいろいろあります。その中で、こうした使い方はひとつ面白いと思います。費用を節約しつつ観光振興ができるわけで、一石二鳥です。

ただ、実は校舎の時計が当時のまま止まっちゃってるんですよね。現時刻が表示されていない時計は要りません。こういう細かいところにも気を配ってくれるとありがたいのですが……。


さて、一回り見学したわけですが……

やっぱり、この施設だけ見ても仕方ありませんな。「まち全体が博物館」なのですから、一日かけてじっくり町を見て回らないと、全てをかみ砕いて理解することはできないようです。あくまでこの施設はオムニバス的な展示をしている「博物館」の入り口でしかなく、「博物館」全体を見ないと面白みが引き出せません。

でも、「エコミュージアム」というものを一度自分の目で見た、という経験は重要だと思います。当サイトで「観光」を扱う以上、今後の観光のあり方を考えることはもはや義務と言っていいですからね。

いちおう「観光学」を多少かじってはいるのですが、やっぱり観光というものは実地が大事。理屈だけではなく、実際にみずから観光をするのが近道というものです。

フランクと夕闇とエゾシカと

車に戻り、もう少しだけ北へ。道の駅なかがわに買い物に行きます。

国道40号に戻り、10分ほど走って到着。

ここでは「中川フランク」なるフランクフルトを購入して食べました。町の加工業者が製造したといい、肉汁が溢れるジューシーさがグゥレィト。

ほか、夕食用にパンを調達。昼食と言い貧相な食事が続きますが、初日と3日目はグルメ天国なのでいいということで。

では名寄に戻ります。帰りは寄り道・休憩なしでストレートに名寄を目指します。

……の前に、ここで2日目終盤のキーアイテム登場。旭川で昼食と一緒に買っておいた、セイコーマートのプライベートブランドのコーヒー「グランディア ブラック」を飲みます。

言うほど疲れてはいませんが、それでも寝不足なはずなので、万全を期して眠気を飛ばしておきます。

時刻は5時前。外はすでに暗くなっているので、ヘッドライトを付けて発車。


相変わらず雨が降っており、しかも空はどんどん暗くなっていきます。帰りも変わらずチキン走行でまいります。

ただし、6時半までに車を返さないとその後の行程に差し支えるので、あまりダラダラするわけにもいきません。安全運転で、かつ6時半までに帰るべく、ここから名寄までぶっ通しで走ります。といってもたかだか1時間半、コーヒーも飲んだしなんとかなるだろう、という算段で車を走らせます。まあこの旅行記が無事に世に出たということは、それで何事もなかった、というわけなんですが。

ここで、前日日高町営バスで日高峠を越えた時のことが生きてきます。ポイントはふたつ、安全運転を貫くことと、ライトをうまく使うこと。

名寄まで、ずっと車の列の先頭を走っていました。でも、飛ばさず、ひたすらチキン運転。

そして、対向車の安全と、こちらの視界確保を両立するため、対向車がいるときはライトを下げ、いないときはライトを上げます。とにかくこれを習得できたのが大きく、しっかり視野をとって落ち着いて走行することができたと思います。

さて、音威子府が遠い遠い。ずーっと夕闇の山の中。こんなところに駅(筬島駅)があることが信じられないです……と言っていたら廃止の話が出始めました。利用客もほぼ皆無で、維持費だけがいたずらにかかっている状態なワケですが、はてさて……。

走って走って、ようやっと音威子府の三叉路。名寄方面は右です。

音威子府の市街を出てしばらく走っていると、道路上にエゾシカを発見。一瞬びびりましたが、ぶつかるような位置関係ではなかったので、一応速度こそ落としますが、特に問題なく走行。もしこれがこちらの車線上に鎮座していたら、玉突き事故となっていたかもしれない、と考えると今でも背筋が凍ります。道東・道北だとコレがあるのでねぇ。

あとは美深の手前でさっきも走った名寄美深道路に乗って、名寄まで飛ばすだけ。制限いっぱいで走り、名寄ICで下道へ。名寄市街にようやく戻ってきました。音威子府までは人里が全然ないのでめちゃんこ遠く感じましたが(行きはもっと遠く感じた)、そこからはスイスイ走れた印象です。

レンタカーの店舗にほど近いガソリンスタンドでガソリンを入れてもらい、車を返して、ドライブ終了。あー楽しかった。


店から駅までまた徒歩。歩いていると、体が全然疲れていないのに気づきます。

長時間の運転は疲れますが、このくらいの距離ならそこまで辛くはなく、楽しいドライブにできました。札幌~名寄間の移動はJRなのでラク。考え通り、JRとレンタカーの併用は体力面でメリットがかなり大きいです。

で、今回レンタカー代が早割で4,320円、ガソリン代がレギュラーで1,391円、足して5,711円。名寄~天塩中川間の特急自由席往復が5,940円なので、極端にコストが高くなったわけではありません。

楽に移動できて、JRで行けないところに行ける、と考えると、JRとレンタカーの料金を払ってもおつりが来る。これが今回の実験結果です。

また、普段ちょっとした買い物くらいにしか自動車を使わず、都市間の移動はほぼJRでこなしているボクにとって、今回の車移動はちょうどいい運転練習の機会となりました。街乗りだけでは、やっぱり運転ってぜんぜん上達しません。こういう機会にいつもと違う環境で練習するのはいい作戦だ、ということがわかりました。

ただ、思っていた以上に景色を楽しめませんでした。景色のいい天塩川沿いを走っていながら、ボクはアップダウンとワインディング(といっても北海道のそれは本州の難所に比べれば大したことはありません)が続く道を走るのに集中していたほか、視点が低いので下の方が見えません。

I will 撤収

あとは来た道をひたすら帰るだけなのでサクッと。名寄から旭川まではキハ54形単行の普通列車です。行きと違う車両なのが嬉しいところ。

車内は十数人ほどが乗車し、今回も寂しい旅にはならずに済みました。

キハ40とは馬力が違うので、走りも全然違います。ただ、たぶんキハ40でも走れるスジになってる(暗いので運転室が確認できず、速度種別は調査不能)ので、決して鋭い走りとはいえません。

北海道のキハ54は、トイレが洋室化されています。外国人旅行客にも優しい……のですが、洗浄水の出方がががが。大のときはちゃんと穴を狙いましょう。一体何があった、って? 推して知るべし。

旅行記を綴っているといつの間にか旭川の町明かりが見えてきます。8時40分ころ、旭川到着。

旭川では岩見沢行きの普通列車に乗り換え。ホーム移動時に片手に酒カップ(間違いあるめえ)を持った集団がおり、移動に手間取りました。鉄道の安定運行と駅の秩序を乱す狼藉者は腹を(ry

7番線に移動し、スーパー宗谷4号を遠巻きに見つつ列車を待ちます。入ってきたのは721系基本番台。ほぼ丸一日ぶりの電車です。721系は旭川まで乗り入れるようになった後も全車が札サウに所属しているので、すべて共通運用。ここで来た編成は、数日前に札幌駅で見たヤツでした。意外な再会。

721系は普段からタップリ乗っているうえ、旭川からしばらくは高架なので、旭川でなく札幌を発車したような錯覚すら覚えます。完全に普段の移動の感覚になり、車内でいつもの通りくつろいでいました。

滝川で特急オホーツク8号に抜かれるのでしばらく停車……なのですが、こちらの発車時間になってもオホーツクが来ません。オホーツク8号は鹿と接触して20分ほど遅れていたのです。なので普通列車が岩見沢まで先行することになりました。昨日は鳥で今日は鹿かぁ……。

この先もひたすらのんびり。客も少なく、「70年代には光珠内・茶志内・豊沼通過の普通がちょっとだけあったんだし、この3駅は通過で早く着いてくんないかなあ」なんて考え始める始末。自己中乙。

でも、旅行記を綴っていたら、暇と感じることもなく岩見沢に着きました。前日同様に札幌方面の列車に乗っておしまいです。

車両は733系と731系の6両編成。後ろ3両はG-112編成で、更新工事を受けており、走行音が以前と違っていました。

それ以外は特に何もなく、前日同様スタート地点の白石で下車。そして――

帰宅。

1日目「沙流川を遡った先に ~The blessing of an abundant river~」

  1. 1.日高線+バスで平取へ
  2. 2.二風谷①
  3. 3.二風谷②
  4. 4.日高町→占冠→札幌

2日目「新たな『道』を拓く ~Beyond the mountain pass~」

  1. 1.三浦綾子記念文学館
  2. 2.快速なよろとレンタカー
  3. 3.エコールなかがわ

3日目「はこだて今昔 ~In the beginning was the letter "H"~」

  1. 1.北斗84号
  2. 2.はこだてライナー
  3. 3.カリベビとハイカラ號
  4. 4.元町・ベイエリア散策
  5. 5.撤収&3日間の総括

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