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789系1000番台 / 北の特急(+α)図鑑

ここでは、特急「カムイ」および特急「すずらん」で運用される789系1000番台電車を紹介します。

車両紹介

高速・省エネな道央向け電車特急

789系1000番台は、札幌~旭川間の特急「カムイ」と、札幌~東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」で使われる電車です。

「スーパーカムイ」用の車両として平成19年に登場した789系1000番台は、その後「すずらん」にも活躍の範囲を広げた一方、旭川直通の快速「エアポート」(札幌~旭川間は特急スーパーカムイ)として新千歳空港に乗り入れる運用は平成28年になくなりました。平成29年に「スーパーカムイ」が「カムイ」に変更され、現在に至ります。

最高速度130km/h(デビュー当時)・起動加速度2.4km/h/s(0~71km/h)とパワフルな車両である一方、2M3Tの構成・交流回生システム・LED電球の一部採用によって省エネ性も高くなっています。

「uシート」でも自由席でも快適移動

自由席は一般の(グレードアップ座席ではない)シートです。乗車時間は2時間以内なので、自由席でも快適なひとときが過ごせるでしょう。

さらなる快適さを求める方や、確実に座りたい方は、指定席「uシート」がオススメ。大きな座席に、広いシートピッチ、そしてパソコン用のコンセント。普通車としては道内はもちろん国内でもトップクラスの設備を、520円を足すだけで使えます。

通勤や出張といったビジネスユースはもちろん、旭山動物園や登別温泉などへの観光での利用でも、のびのびと目的地へのひとときを送ることができるでしょう。

車内設備紹介

指定席「uシート」(4号車)

4号車は指定席「uシート」です。座席は「スーパー北斗」などの車両に使われる「グレードアップ座席」と同様の大型シートで、体にフィットする感覚があり、丸みのあるデザインからは優しさが感じられます。シートピッチは国内の普通車最大クラスの1050mmで、グリーン車ほどではないにせよ広々とした空間でゆったり足を伸ばして過ごせます。

座席にはヘッドレスト(上下可動式)、チケットホルダーが設置されており、ビジネス客にも観光客にも嬉しい仕様です。


各座席にはパソコン用コンセント(AC100V・50Hz)が設置されています。ノートパソコンを持ち歩くビジネスユースにも最適です。

ドリンクホルダーがテーブルと別体で付いているので、パソコンを広げつつ飲み物を出しておくことができ、非常に便利です。


4号車の札幌方向の客室端には、荷物置場があります。大型のキャリーバッグやバックパックなどの大きな荷物はこの棚に置いておくといいでしょう。置場を上手に使って、ビジネスに、観光に、より快適な一時を。

普通車

普通車は789系基本番台などの普通車と同様の座席です。シートピッチはJR北海道の特急の普通車標準の960mmですが、従来車とは構造が異なり、前の座席の下に足を伸ばせるようになっています。

乗車時間は2時間以内ですが、その間ずっと座っていても疲れを感じにくい座席です。


5号車には一人がけの座席が2席あるので、車いすの方で自由席に乗車したい方はそのスペースを利用できます。

その他

乗車口にはステップが一段あります。乗降の際は足元にご注意ください。一般の駅のホームとの段差は約6cm、ステップの段差は約17cmです。

近くにはゴミ箱がありますので、駅弁を食べた後などのゴミはこちらへ。ゴミは分別しましょう。


4号車(uシート)には、車いす対応の洋式トイレがあります。手すりが設置されており、車いすなどのハンディがある方でも利用できます。さらにオストメイトにも対応しています。

中には、おむつ交換台が備え付けてあります。小さなお子様をお連れの方も安心です。


1・5号車にも洋式トイレがあります。おむつ交換台もあります。


1・5号車の洋式トイレの向かいには、さらに洗面台などのある「多機能化粧室」があります。「フィッティングステージ」が備え付けられており、着替えのために靴を脱いでも足を床に着けずに済むので、たとえばスーツなどに着替える時に便利です。

その近くには、男子用の小便器が設置された小部屋もあります。

設備・性能一覧

設備一覧

←旭川・室蘭 1号車2号車3号車4号車5号車 札幌→
自由:52席自由:64席自由:68席指定:49席自由:50席
--

凡例(別ウインドウで開きます)

車掌は4号車に乗務されます。

東室蘭~室蘭間では全車自由席となります。


特急「ライラック」の代走として走る場合などは、無名の「臨時特急」として運行され、全車自由席となります。

←旭川・室蘭 1号車2号車3号車4号車5号車 札幌→
自由:52席自由:64席自由:68席自由:49席自由:50席
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凡例(別ウインドウで開きます)

性能一覧

車体ステンレス鋼製
最高速度120km/h
起動加速度2.4km/h/s(0~71km/h、応荷重装置:~定員200%)
曲線通過速度R≧700mで 本則+25km/h
700m>R≧600mで 本則+20km/h
600m>R≧400mで 本則+15km/h
400m>Rで 本則+10km/h
MT比2M3T
制御方式IGBT-VVVFインバータ制御
ブレーキ回生併用電気指令式空気ブレーキ 全電気ブレーキ

参考文献

  • 北海道旅客鉄道(株)運輸部運用車両課 鬼頭知彰「789系1000代特急形交流電車」、『鉄道ジャーナル』2007年10月号、鉄道ジャーナル社
  • JR北海道プレスリリース(平成25年9月20日)「11月以降のダイヤについて」(http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/130920-1.pdf)、北海道旅客鉄道株式会社Webサイト、平成29年6月18日閲覧

789系1000番台が使われる列車

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