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785系 / 北の特急(+α)図鑑

ここでは、特急「すずらん」で運用される785系電車を紹介します。

車両紹介

北の特急「130km/h時代」のパイオニア

785系は、平成2年にデビューしたJR北海道初の新形式特急車両です。

青函トンネル以外では道内で初めてとなる、最高速度130km/hでの運転を実現しました。また平成15年の編成組み換えによりパワーが増し、停車駅を増やしつつ従来通りの所要時間で走れる車両になりました。

デビュー当初は千歳空港(現在の南千歳)~札幌~旭川間のL特急「スーパーホワイトアロー」を中心に運行されていました。現在では旭川方面の特急列車から退き、札幌~東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」で使われています。登場から25年以上が経過してもなお、相変わらずの俊足と、色褪せない外観デザインが誇らしい車両です。

自由席で、「uシート」で、安らぎの一時を

設備は全車2ドア、モノクラスという道央特急に特化した仕様となっており、同じ道内でも気動車特急や789系基本番台とはかなり異なっています。

自由席の座席は、グレードアップ座席ではない一般タイプです。札幌~室蘭間は所要2時間弱ですが、この座席でも十分、いや十二分に快適な移動をお楽しみいただけます。

さらに上のくつろぎをお求めの方には、指定席「uシート」がオススメ。周りの視線が気にならない大型ヘッドレストと、チケットホルダー・パソコン用コンセントなどの快適設備。ビジネスにも、観光にも最適の素敵空間です。

車内設備紹介

指定席「uシート」(4号車)

4号車は指定席「uシート」です。この車両のキーワードは「ゆとり」「なごみ」「個の空間」「機能性」。ゆったり座れる大型座席、暖かな色合いや、チケットホルダーなどの快適装備が、それを体現しています。

自宅の書斎のような癒しの空間で、ビジネスや用事、観光のための移動を、洗練されたくつろぎの一時にコーディネートしてみませんか。


シートピッチは国内の普通車最大クラスの1050mmで、足を伸ばしてのびのびゆったりと過ごすことができます。

シート上部は両脇が突き出る構造で、横からの視線を感じづらい設計となっています。誰にも邪魔されず、自由で豊かな一時を。


座面裏にはテーブルがあり、その下にはパソコン用コンセント(AC100V・50Hz)があります。ビジネスユースに最適です。


4号車の札幌方向の客室端には、荷物置場があります。大型のキャリーバッグやバックパックなどの大きな荷物はこの棚に置いておくといいでしょう。置場を上手に使って、ビジネスに、観光に、より快適な一時を。

自由席

自由席は文字通り「普通車」としての装備となっています。シートピッチはJR北海道の特急の普通車標準の960mmです。

uシートのような便利な装備はない、サッパリした座席ですが、札幌~室蘭間の約2時間を座って過ごすには、じゅうぶんな快適性を誇ります。というか個人的にはuシートより座り心地がいい気が……。

その他

乗車口にはステップが一段あります。乗降の際は足元にご注意ください。

近くにはゴミ箱がありますので、駅弁を食べた後などのゴミはこちらへ。ゴミは分別しましょう。


5号車には一人がけの座席が2席あるので、車いすの方で自由席に乗車したい方はそのスペースを利用できます。


4号車(uシート)には、車いす対応の洋式トイレがあります。手すりが設置されており、車いすなどのハンディがある方でも利用できます。

中には、おむつ交換台が備え付けてあります。小さなお子様をお連れの方も安心です。


2・5号車にも洋式トイレがあります。おむつ交換台もあります。また向かいには男子用の小便器もあります。


2・5号車の洋式トイレの向かいには、洗面台があります。

設備・性能一覧

設備一覧

←室蘭 1号車2号車3号車4号車5号車 札幌→
自由:60席自由:56席自由:60席指定:49席自由:54席
- -

凡例(別ウインドウで開きます)

車掌は4号車に乗務されます。

東室蘭~室蘭間では全車自由席となります。


無名の「臨時特急」として走る際は全車自由席となります。

←室蘭 1号車2号車3号車4号車5号車 札幌→
自由:60席自由:56席自由:60席自由:49席自由:54席
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凡例(別ウインドウで開きます)

車掌は4号車に乗務されます。

性能一覧

車体ステンレス鋼製
最高速度120km/h
起動加速度2.4km/h/s(0~71km/h、応荷重装置:~定員200%) (平成14年の組み換え以前は2.0km/h/s)
曲線通過速度R≧700mで 本則+25km/h
700m>R≧600mで 本則+20km/h
600m>R≧400mで 本則+15km/h
400m>Rで 本則+10km/h
MT比3M2T(平成14年の組み換え以前は基本編成2M2T、付属編成1M1T)
制御方式IGBT-VVVFインバータ制御(平成2年製の現1・3号車は、平成17年から行われた更新の以前はGTO-VVVF)
ブレーキ回生併用電気指令式空気ブレーキ(平成2年製の現1・3号車は、平成17年から行われた更新の以前は発電併用電気指令式空気ブレーキ)

参考文献

  • 北海道旅客鉄道(株)運輸部運用車両課 谷地邦博「785系特急形交流電車」、『鉄道ジャーナル』1990年8月号、鉄道ジャーナル社
  • 北海道旅客鉄道(株)鉄道事業本部運輸部運用車両課副課長 佐藤巌「785系『u-シート』車」、『鉄道ファン』2002年5月号、交友社
  • 『鉄道のテクノロジー Vol.8 北海道』(2010)三栄書房
  • JR北海道プレスリリース(平成25年9月20日)「11月以降のダイヤについて」(http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/130920-1.pdf)、北海道旅客鉄道株式会社Webサイト、平成30年3月1日閲覧

785系が使われる列車

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