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【平成30/11/1~平成31/1/6】北!鉄!ニュースライナー 第4回

記事公開:平成31年1月17日

ゲニっとな(/A皿A)/

This is the「北!鉄!ニュースライナー」presented by ゲニウス(北)、providing 北海道の鉄道ニュースいっぱい to you. 第4回、2019年一回目でございます。

今回は、平成30年11月から、年明け平成31年の1月6日までのニュースです。中途半端ですが、年末年始の話題を今回か次回のどちらかにまとめたかったのでこうしました。いつも通り、不確定ニュースは除外しています。

今回は札幌近郊の話題がかなりの割合を占めます。札幌エリア外の方にはあまり興味を持っていただけないかも? ……いや、むしろ興味を持つきっかけにしていただければ幸いです。

じゃ始めマース。レッツビギン!

もくじ

【全道 12/14】平成31年3月ダイヤ改正の概要が発表される

ここ(約)2か月で一番の話題は、ダイヤ改正でしょう。JR北海道と道南いさりび鉄道は、平成31年3月16日のダイヤ改正の概要を、12月14日にそれぞれ発表しました。

とはいえ、ダイヤ改正の内容は別の記事でタップリ書いたので、以下よりご覧ください。

要点だけまとめると、次のような感じですぜ。

  • 【札幌エリア】学園都市線大幅改善、手稲→小樽でも1本増発
  • 【特急】スーパー北斗2往復が281系→261系1000代に
  • 【特急】スーパー北斗23号は南千歳通過、千歳停車 スーパーおおぞらも停車駅変更
  • 【北海道新幹線】新中小国~木古内間最高速度160km/hにアップ、東京~函館最速4時間26分に
  • 【ローカル線】石勝線 追分~新夕張間普通列車が減便
  • 【ローカル線】道南いさりび鉄道 函館発・上磯行きが午前に1本増便
  • その他、旭川支社を中心に時刻変更あり

【札幌エリア 11/1】JR札幌エリアでPUDOステーションを導入

では、エリアごとの話題をば。まずは札幌近郊から。

11月1日から、JRの札幌エリアで宅配便ロッカー「PUDOステーション」が設置されました。

1日は桑園と琴似、翌2日は手稲と新札幌に設置。今後他の駅でも設置を検討するとのことです。

宅配便ロッカーは、全国各地の駅や小売店などに設置されています。道内だと、サツドラがあちこちの店舗に設置しているようです。

荷物を自宅ではなくロッカーで受け取ることで、家を留守にしている間に宅配が来てしまい、荷物が届かず再配達となる、というのを減らすことができます。荷物を受け取る側は、自分のタイミングで取り出せるので、忙しいビジネスマンでも仕事帰りにパッと受け取れ、急に残業などが発生しても大丈夫。届ける側としても、再配達を減らせますので、労働力が足りない現状への処方箋の一つとなります。社会全体でも、再配達のための運送による環境負荷が減らせるというメリットがあります。

また、現代の課題の一つ「コンパクトシティ」を実現するための、「駅を中心としたライフスタイルへの、社会全体でのパラダイムシフト」を実現するツールの一つになると思います。

早く導入してほしいと思っていたので、嬉しいニュースです。将来的には星置や白石などにも拡大してほしいなあ。期待しましょう。

【札幌エリア 11/9】JR新札幌駅の出発信号が倒れる

今回は残念なニュースもいくつかお伝えしなければなりません。その一つが、11月9日に発生したJR千歳線の信号が倒れるという重大インシデントです。

高架上にある新札幌駅の下り(札幌方)第一出発信号が倒れ、複線の線路両方を塞ぎました。そこに苫小牧行きの普通列車が接近していましたが、倒れた信号機(=金属の柱)が軌道回路を短絡したため手前の信号は注意信号(たしか制限55km/h)を現示。普通列車はそれに従って速度を落としており、また駅停車体勢に入っていたので、倒れた柱を見てからでも非常ブレーキを使わずに信号の手前で停まることができました(当該車両は天候雪かつレールが凍っていても130km/hから制動距離470m以内で停まれる鬼ブレーキの車両です)

当日は札幌にしては珍しいレベルの強風が吹いていました。とはいえ、9月5日の台風による暴風(最大瞬間33.4mは歴代6位の記録です)と、翌日の胆振地震(新札幌は震度5程度と思われます)があったワケで、それを耐えたのに倒れるというのもなんかヘンな気がします。むしろ、台風と地震で弱ってて、当日の風がトドメになったのでしょうかね。

運輸安全委員会のWebサイトによれば、本件重大インシデントについては調査中(1月17日現在)で、まだ原因ははっきりしていません。

一部報道によれば、信号機柱を高架橋に固定する部分に設計ミスがあった可能性がある、とのことです(真偽のほどは定かではありません)。

当該信号柱は、国鉄時代の昭和55年に使用が開始されたとのこと。なのでJR北海道が設計したわけではありません。念のため……。

報道資料を見るに明らかに腐食によるものではないですし、今のところそれ以上のことがわからないので、詳細なコメントは現状できません。運輸安全委の調査が終わったら、再発防止のためにできることはしっかりやってほしいですね。

追記(令和3.6.24):すっかり追記するのを忘れておりましたが、令和元年(2019年)12月に運輸安全委員会の報告書が公開されました。それによると、原因は「架線柱台座のコンクリの、金具を差し込む穴が清掃不足だったため、施工不良が発生したと"考えられる"(=可能性が高いが確証はない)」……とのこと。発生後にJRは柱の点検・補強など対策を行い(同じ方法で施工されている柱は他に1本だけで、そちらは補強済だったそう)、国交省としても実態調査・点検などを全国の事業者に指示したとのことです。


で、例の地方新聞はこの件でいろいろ騒ぎ立てると思ったのですが、案外おとなしいです。そればかりか、前述の「柱は国鉄時代の設計だ」という部分をちゃんと指摘しています。何か変なものでも食べた?

……ただし、最近はJRよりも北海道電力に対する攻撃が問題。あんまりなので、別記事でちょっと批判しました。いちど徹底攻撃しなきゃダメかな……。

おっとまた話がそれた。毎回酷すぎるなボク。命名・「交通ジャーナリズム界のARAKAKI」。

【札幌エリア 11/17】新・苗穂駅オープン

次も札幌市内の話題。11月17日に苗穂駅の新駅舎が開業し、旧駅よりも300mほど西に移転しました。

新駅舎は橋上駅。今までなかった北口が設置され、苗穂地区からのアクセスが一気に便利になりました。また、ショッピングモールの「アリオ札幌」や、隣のサッポロビール園にもアクセスしやすくなりました。

駅の移転・北口開業と連動して、コンパクトシティ化を念頭に置いた駅前の開発が行われており、駅付近にマンションや病院が整備中です。

開業日には苗穂駅を出発する団体臨時列車「元気です 北海道号」が設定され、駅の開業記念を兼ねた出発式がホームで開催されました。

詳細な記事は別に作っているので、そちらをご覧ください。(さらに詳細な記事も制作予定ですが、いつになるか分かりません……。)

【札幌エリア 11/28】札幌市電 電車事業所内で車両泣き別れインシデント

暗い話題、明るい話題、と来てまた暗い話題です(エリアごとに時系列順に並べているのでこんなことに……)。11月28日に、札幌市電の電車事業所構内で車両が泣き別れ状態になるインシデントが発生しました。

当該車両の運転手が事業所内の軌道のポイント転換作業をミスし、それに気づかず電車を冒進させてしまい、前後の台車がそれぞれ違う線路に載ってしまったとのことです。

泣き別れの状態になると脱線してしまうケースが多いのですが、今回は構内作業中なので速度があまり出ていなかったのでしょう、脱線・転覆という最悪のケースには至りませんでした。

しかし、このインシデントで車両の床下機器がブレイクしてしまい、車両はメーカーに送り返されて修理されることとなり数か月の長期離脱となりました。

しかも、最新型の「シリウス」が。

ニュースライナー第1回で話したように、札幌市交通局は安全意識が低い組織です。なので、そのうち何かインシデントをやるだろうな、と思っていました。今回は構内事故で済んで良かったですが、これで反省しなければ、平成25年のJR北海道みたいなことになってしまうでしょう。

【札幌エリア 12/26】新千歳空港駅リニューアルオープン

まだまだ続くよ札幌近郊の話題。平成30年4月から行われていた新千歳空港のリニューアル工事が完了し、12月26日にグランドオープンとなりました。9月より一部オープンしていましたが、今回は待合室や多目的トイレなどがオープンとなりました。

それまでの新千歳空港駅よりも、待合室が狭くなり、代わりにインフォメーションデスクが拡大、改札機も増設されました。外国人を中心に利用が伸びているので、外国人向けのサービスを拡大することが課題となっていました。リニューアルによって、限られたスペースをやりくりし、より利用しやすい駅になりました。

デザインも一新され、デンマーク国鉄と共同デザインした赤・青の原色が目立つ北欧チックなデザインから、道産木材をイメージしたデザインに変わりました。

これまた別立てで詳細記事「新千歳空港駅リニューアルオープン!」(平成31年1月13日の記事)を作ったので、そちらもどうぞ。

【札幌エリア 12月ごろ?】733系B-3110・3210編成にドア窓ステッカー貼付

これでもか、と札幌の話題を続けます。新千歳つながり……というわけではありませんが、快速エアポートなどに使われる733系3000番台 B-3110・3210編成の客用ドア窓にステッカーが貼り付けられました。

ドア窓の上の方に横長のものが2つ貼られ、車両の外側には「ドア付近に立ち止まらず、中へ……」というマナー啓発文章が、内側には広告が掲載されています。

ちなみに、広告は暖房メーカー・サンポットのものが掲載されていました。冬の暖房が欠かせない北海道の生活を支える会社の一つです。サンポットさんには心内評価5億差し上げておきます。

なお、4号車uシートのドア窓にはステッカーが貼っていませんでした。


この話題で重要なのが、車内の広告スペースが増えることです。

列車の車内の広告には、中吊り広告やポスター広告やステッカー広告、最近の首都圏の電車だとLCD画面を使ったデジタルサイネージ広告もあります。

JR北海道の札幌近郊の車両だと、中吊りのほか、ロングシート車だとドア横のステッカー広告(酔い止め薬のスクラートの広告がインパクトありますよね)・ポスター広告があります。721系1~7次車(uシートを除く)はドア横の代わりにデッキ壁のポスター広告・デッキ扉の窓のステッカー広告が出されています。

当然ながら、媒体ごとに広告出稿料金は異なります。中吊りは高いですが、ステッカーは広告のサイズが小さいので料金は安いです。

ステッカー広告は、いろいろな会社のものが出されています。一方で、ポスターや中吊りは料金が高いためか、JR北海道グループや関連会社の自社広告は出ているものの、他社広告は京急や東京モノレールを除いてはあまり見かけません。

また、JRの札幌近郊は地下鉄ほど利用客が多いわけではないので、地下鉄よりも広告出稿の需要が低いものと思われます。その地下鉄ですら窓上ポスターなどの空きが多く、「広告の広告」をして必死に募集をしている状況です。ましてJRはなおさらで、本当にステッカー以外の他社広告が少ないです。

今回ステッカーが追加された車両は、JRの札幌近郊では比較的利用が多い快速エアポートを中心に運用されるため、広告効果もそれだけ期待できます。しかも、ステッカー広告なので出稿料金が安いでしょう。JR北海道の車内広告の中では、商品としての魅力が比較的高い広告媒体といえます。

とにかく資金に余裕のないJR北海道。「持続可能な交通体系」をつくっていくには、本業の鉄道の収支改善のほか、事業の多角化などによるグループ全体での収益強化が大事になります。快速エアポートは今後も乗客の増加が期待されるので、鉄道の収益アップ(接続先の特急などを含む)だけでなく、車内広告の強化によるグループの広告会社「北海道ジェイ・アール・エージェンシー」の収益アップにも期待がかかります。JRの未来を一身に担うその様は、「北のハイパーエース」と呼ぶにふさわしいですね。

【札幌エリア 1/3】札幌地下鉄南北線で人身事故

申し訳ありませんがまた暗い話題です。年明け早々の1月3日に、札幌市営地下鉄の南北線で人身事故が発生し、列車が一時運転を見合わせました。

死亡した方はホームドアを乗り越えて線路に降りた、とのことで、自殺とみられています。

ネット情報(諸々考慮して信憑性が高いと判断しました)によれば、運転見合わせとなった際、車内の電気が一時的に消えたようです。ただし、乗客が撮った写真と思われる画像を見ると、駅の電気は付いていたようです。


指摘しておきたい点は二つ。まず、「ホームドアは絶対ではない」ということです。釈迦に説法かとは思いますが……。

今回の事例のように、柵タイプ・ロープタイプのホームドアは、乗り越えようと思えばいともたやすく越えられます。本気で自殺したい人を100%止めることはできません。

新交通システムなどで導入されているスクリーンタイプなら、ホームと線路を別の空間として分離できるので、事故はほぼ防げるでしょう。もちろん、誤作動などの可能性はゼロではないので、やっぱり絶対ではありません。

だからこそ、「ホームドアがあれば絶対安全」などと思ってはなりません。ホームドアがあっても、運転手の前方確認は重要です。繰り返しますが、札幌市交通局は安全意識が足りていません。今一度、安全の総点検を行っていただきたいと思います。

そもそも、安全に「絶対」など決してありません。この国の人は、すぐに「安全神話」をでっち上げ、何か問題が起こると「神話崩壊」と騒ぎ立てます。例えば、上越新幹線の脱線事故。新幹線は絶対安全などと根拠のない説を流布していた人たちが、直下型地震による脱線という防ぎようもない事故でピーピーと騒いだのです。そんな過ちを、もう繰り返してはなりません。ホームドアに、「神話性」はありません。

逆に、「安全が保証されないならホームドアはいらない」ともなりません。柵タイプであっても、酒に酔っている、ホームが混んでいる、などでうっかり落ちるのは概ね防げます。効果は十分にあるのです。また、都市型ワンマン運転を導入しやすくする効果もあります。


もう一つ指摘したいことは、電気が消えた理由です。実際に出くわしたわけではないので推論ですが、これは南北線が道内の他の路線とは違う「ある特徴」を持っているからです。

南北線は、「第三軌条方式」を採っており、架線ではなく軌道から電気を取って走ります。つまり、列車の下を高圧電流が流れているのです。

そのため、死体処理・線路点検のために走行路に降りて作業する時、第三軌条を流れる電流をいったん止める必要があるのだと思います。

だから、電車が第三軌条から電気を取れなくなり、車内だけが停電したのでしょう。

【特急 11/1】「宗谷」にえきねっとトクだ値設定

や~~~~~~~~っと札幌エリア終わりです。特急の話題にゴー!

拡大が続いている「えきねっとトクだ値」ですが、11月からは「宗谷」にも設定されました。

とにかく宗谷本線は利用が悲惨なまでに少なく、早くなんとかしないと手遅れになってしまいます。……まあ、名寄以北はもう手遅れの感がありますが。

すでにサロベツには設定がありましたが、宗谷でも設定されることで少しでも利用客を稼げるでしょうか。

【特急 12/23~1/6】冬の繁忙期のもよう

天皇誕生日前後の3連休、および年末年始の輸送では、今年も特急の増結が行われました。

……といっても、実は今回、まったく繁忙期輸送の様子を観察していません。心身の調子の関係でフィールドワークに使える時間がかなり限られており、しかもその大半を「札幌アーバン鉄道大全」のための写真撮影に使った(721系の撮影を急ぐ必要が生じた)ので、特急を見る暇がまったく無かったんです。申し訳……。

仕方がないので、えきねっととその他ネット情報を活用して把握した分を簡単に紹介して、それでお茶を濁します。

今シーズンの繁忙期輸送は、だいたいこんな感じだったみたいです。

  • スーパー北斗:261系のみ8~9両
  • 北斗:いつもの
  • カムイ:年末に63号、年始に70号を増発
  • スーパーおおぞら:7~8両
  • スーパーとかち:5~7両
  • オホーツク・大雪:4~5両
  • 宗谷・サロベツ:4・6両、キハ183代走の際はハイデッカーG車込5両

注目点をポツポツ。まずスーパー北斗では、ニュースライナー第2回でお伝えした新番台区分・キハ260形1400番台が営業運転に入り、キハ261系1000番台で9両編成を組む際の7号車として使われたのがポイント。

1400番台の詳細は、現在調査中です。わかったら追記します。

2点目。お盆には運行されなかったカムイ70号が、今回1年ぶりに設定された点。

ライラック・カムイの場合、お盆よりも年末年始の方がUターンラッシュ時期の昼前の混雑が激しいのでしょうかね。

3点目。スーパーとかちで7両運転があった点です。

スーパーとかちは前回のダイヤ改正で所定編成が4両に短縮され、増結時も基本的には5~6両です。ところが、今回の年末年始輸送では7両編成が見られたとのこと。団体利用でもあったのか、それとも「えきねっとトクだ値」効果でスーパーおおぞらからの乗客転移があったのか。実乗していないので何ともですが……。

ただ、年末年始期間の石勝線の利用は今シーズンもやっぱり下降線。7両編成がちょっと走ったくらいで、ぬか喜びはできないと言わざるを得ません。

もう一個。宗谷・サロベツの代走でハイデッカーグリーン車が使用された点も気になります。

キハ183系基本番台が全廃となったため、今まで宗谷・サロベツの代走に使われることのあった半室グリーン車やキロ182-9は当然ながらもういません。なので、5両しか残存しないハイデッカーグリーン車を使うか、グリーン車をあきらめるか、の二択しかありません。そのため、今年夏以降は宗谷・サロベツのキハ183系代走時は必ずモノクラス編成でした。今回は多客期ということに配慮してか、なんとかハイデッカー車を工面してグリーン車込みの編成を組んだ、というところでしょうか。


この繁忙期輸送の最終盤に、大きな出来事がありました。それが、1月5日に起きた新千歳空港のダウンです。雪の影響で多くの飛行機が欠航となり、北海道~本州間の行き来に大きな支障をきたしました。

この影響で、1月6日の函館行きスーパー北斗・北海道・東北新幹線上り列車の一部が、Uターンラッシュで大混雑したようです。

また、北斗84号と同時刻で運行される北斗91号の送り込み回送を急遽旅客化し、「臨時特急」(キハ283系4両、全車自由席)として運行した、との情報もあります。

年末年始期間の利用状況は、北海道新幹線で前年比109%、スーパー北斗・北斗・すずらん(東室蘭~苫小牧)で同108%と見事な数字となりました。この大混雑の影響もさることながら、元々「年末年始寒波」が予報されていたため、飛行機より鉄道を選ぶ帰省客が例年より多かったのではないでしょうか。

胆振地震の風評被害を考えてか、昨年よりもスーパー北斗の増結が抑え気味で、しかも臨時北斗もすべて4両編成、とやや慎重な運行でしたが、とんだ見込み違いでした。こういうことも考えて、来年のこの時期はスーパー北斗はぜんぶ9両で出してほしいなあと。

ただ、こういうことがないと利用が伸びない、というところに北海道新幹線の弱さを感じます。しょせん飛行機のバックアップにしかなれない「所要4時間超えの新幹線」を、莫大な資金を投げ入れてまで札幌に延伸する価値があるかどうかは、やっぱりよく考えるべきことだと思います(全くのムダだとはボクだって思ってませんが)。

【ローカル線 11/19】日高本線 苫小牧~鵡川間が地震から復旧

最後はローカル。胆振地震で一番大きな被害を受けた鉄道路線である日高本線が11月19日に復旧しました。

当初は12月復旧と発表されていましたが、思いのほか作業が順調に進んだようで、地震から2か月強での復旧となりました。

通学利用が多いだけに、学生にとっては嬉しいニュースとなりました。


注目したいのが、復旧一番列車に充当された車両がレギュラーのキハ40形350番台でなく、「道央 花の恵み」車両だったという点です。

平成30年に登場したキハ40形「北海道の恵み」シリーズですが、ただ走るだけでなく、車両展示会が実施され、最近は稚内駅のイベントや夕張支線の団臨に起用されました。イベントでの活用や、復旧一番列車への起用などの報に触れ、「あぁ、なるほどなぁ。」と。

何がなるほどなのか、という話ですが……、本コーナーでは以前、「北海道の恵み」について「なんでこんな簡易改造なんかやったんだろう」というような疑問を投げかけたことがありますが、この簡易改造の理由がわかったかも、と思ったんです。

ボクは、「北海道の恵み」の真意を、「現代メディアの闇を逆手にとった、極めてクレバーなプロモーション戦略」と理解しました。

抽象的すぎる? それでは、具体的な説明を……と思って、原稿を作ったのですが、自分でその原稿を読んでみて、「あ、これ具体的に掘り下げない方が面白いわ」と思ったので、ボツにしました。

たまには、あえて掘り下げないのもアリかなと。それに、公式発表に書かれていないことを邪推する内容になるので、分析が的外れだったら恥ずかしいですし。

じゃあなんでこの話出したんだよ、って感じになっちゃいましたね。こうなったのはボクの責任だ。だがボクは謝らない。

今回は線路や車両よりも、駅のサービスや広告などソフト面の話題が多めになりました。鉄道ファンってあんまりソフト面は興味ない、と思っているのですが、ちょっとでも興味持っていただけたら幸いです。

JR北海道問題をなんとかするためには、ハード面だけの維持・改良だけではダメです。なので、それ以外の改革にも目を向けることは大事です。だから、JRはここ数年で様々な施策を打ってきました。どこかの誰かのように、そういう部分に目をつむって「自助努力が足りない」などと抜かすのは、侮辱または名誉毀損であり犯罪です。

まあそれは置いといて。今後も「視野を広く」「マニア論を越えて」をテーマに、ソフト面の話題も取り上げたり、経営・マーケティングなど鉄道趣味以外の視点から分析したり、というのを次回以降のニュースライナーでも大切にしたいなあと。

三次元アリを目指す人のための「北!鉄!ニュースライナー」、次回もチェキらないかんですよ!!

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