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新・苗穂駅オープン!

平成30年11月17日。札幌アーバン鉄道、新たな次元へ――

札幌市内にあるJR北海道の苗穂駅の新駅舎が開業し、今までよりも約300m西に移転。数年間をかけた大事業が、一つの区切りを見ました。(それと連動した再開発は続いています。)

この記念すべき日に、早速新駅舎に足を運んでみました。その様子をお届けいたします。

※オープンから3年後の令和3年(2021年)11月にあらためて特集しました。「駅移転の効果」などについて詳しく読みたい方はそちらをご覧ください。


開業当日の午前7時前、ボクは普通列車で苗穂駅に向かいました。

列車は新駅手前で長く警笛を鳴らし、昨日までも同じ位置に駅があったかのようなスムーズなブレーキング(札幌エリアにしては)で駅に停車。目の前には、真新しいホームと建物が。

降り立った瞬間、思わず声が出ちゃいます。かつての苗穂駅を思い起こすことさえ困難なほど、綺麗な駅舎。ホームも広くなりました。立派な駅になったものです。

階段を上がって改札に向かいます。開業初日の駅舎に入った経験は無いので、真新しい駅舎の内壁に思わずうっとり。

改札付近は大混雑。地元利用客だけでなく、記念入場券を求める人たちや、カメラ片手の鉄道ファン、そして後述する団体旅行の受付担当と、受付を行うお客さん。平日の朝でもないのに人でごった返すという光景も、初日ならでは。

改札の上には、フルカラーLEDの電光掲示板が。最新の駅はいいなあ、と苗穂が最寄りではない人間としては若干ジェラシーを感じましたが、札幌エリア函館本線の他の駅(手稲・白石など)の電光掲示板と情報量自体は同じでした。

記念入場券も確保。3日に札幌駅で発売された札幌駅高架開業30周年記念入場券と、この苗穂新駅舎入場券の2枚を持っている状態で、コナミコマンドを入力すると二次元に行けます。


さて、一旦改札を出て、外に出てみます。

今まで古い跨線橋があったすぐ横に、今は新・苗穂駅の南北自由通路があります。北口へは、苗穂運転所に繋がる線路を何本も越える必要があるので、通路はけっこう長いです。線路をたくさん越えるのは平和駅の通路と似ていますが、アレよりははるかに短いです。

階段を降りて北口へ。自転車も通れる構造なので、階段は非常に緩やか。自転車が通れるのも平和駅と同じですね。

北口から外に出ると、すぐ近くにはアリオ札幌が見えます。あんなに遠かったアリオが、今はすぐそこに。

北口にはロータリーができており、車の往来も。自転車置き場もあったので、北口への自転車アクセスはあの古い橋を押して渡っていた頃からは比べものにならないほど上がったはず。

振り返って駅舎を見ると、レンガを内外装に使った、白石駅にも似た駅舎が、誇らしげに聳えます。付近のサッポロビール園に代表される、駅周辺エリアの歴史との一体性を感じさせます。


さて、この日は新・苗穂駅の開業に合わせ、胆振地震からの観光収入挽回の大号令「元気です 北海道」キャンペーンの一環として、団臨「元気です 北海道号」が苗穂駅始発で運行されました。

朝に訪れたのは、この列車の出発に立ち会うためです。

というわけで、テケトーに駅舎を見たところで、列車30分前くらいにホームへ。

改札付近には、先述の団体旅行の参加受付を済ませた人たちが待機中。改札外にも受付の順番待ちの列ができていました。

先んじてホームに降りて、彼らがやって来るまでの時間を使って、さっきあんまりゆっくり見ていなかったホームを見物。番線は旧駅だと札幌方面が3・4番、千歳方面が5番、江別方面が6番だったのが、今は札幌方面が1・2番、逆が3・4番と整理されていました。また、ホームにもフルカラーLEDの電光掲示板がありますが、やっぱり情報量は他の駅とおんなじでした。

そのほかホームの仕様を見ていましたが、だいたい隣の白石と同様でした。というかアレですね、駅舎が新しくてレンガ使ってて、複々線でホーム2面4線で、ホームの仕様似ているので、ともすれば白石駅にいるような錯覚に。

朝なので、4本の線路には次々と列車がやって来ます。どの列車も警笛を鳴らして入線。新駅開業を印象付けます。あと鉄道ファンなどへの注意喚起の意味合いもあるのかな。

写真を撮るなどして過ごしていると、反対側のホームに721系F-5001編成が登場。実はボクが乗ってきたのがF-1009で、降りた時に逆行きのホームにF-2107が停まっていたので、この短い時間に721系異端三兄弟が揃い踏みという事態に。もしかして狙った……?

戯言はさておき、それからしばらくすると報道陣がスタンバイし、ほどなく団体が乗車口に移動。鉄道ファンも徐々に数が増えてきて、いよいよTVとかでよく見る「鉄道のメモリアルデー」な雰囲気がムンムンしてきました。

旗を持った係の方が、団体の乗客に車両の説明をしていました。

また、団臨の出発の際に出発式が行われるので、その説明が報道陣に対して行われました。その中で、列車の停止位置がホーム端の6両停目よりも手前の位置だと判明。イベントならではの措置です。

出発式と言っても、朝の時間帯の高密度ダイヤを縫っての運行なので、ささやかなもの。というか、人が集まっているところに次々と列車が来て乗り降りが発生するので、ホームは若干カオスの様相。

さあ、1番線の電光掲示板に「臨時 ニセコ」の表示が点灯。1番線入線ということは、事前に苗穂から厚別に回送して、折り返し苗穂まで回送したのでしょうかね。

直前に7時44分発の2番線の列車があるので、ホームはもうわやくちゃ。今日くらい1本間引いても良かったのよ?

2番線の列車が来たすぐ後に、いよいよ「元気です 北海道号」が入線。車両はノースレインボーエクスプレス。聞きなれた高い警笛を長く鳴らして、ホームに入ってきました。

団体旅行参加者たちが次々と列車に乗り込む傍ら、先頭部付近では報道陣を含めた大撮影会が開始。新・苗穂駅開業を象徴するシーンに立ち会えたことはとても光栄です。

列車の入線が7時45分、発車予定が47分。案の定2分じゃ時間が足りず、発車は1分以上遅れました。

ともあれ、大きな混乱もなく発車準備が整い、苗穂駅駅長による発車合図の後、「元気です 北海道号」は汽笛一声、ニセコに向け発車。ノースレインボーらしい軽やかな加速で、苗穂駅のホームを離れていきました。


団臨の発車を見届けた後、ボクは後続の普通列車で札幌駅へ。

前がつかえているので、もちろん普通列車も1分以上の遅れ。一日限りのイベントのためとはいえ、こういう形で他の列車の乗客に少ないながらも影響が出てしまうのはちょっとあずましくないなあと。

列車は高架線路を駆け抜け、札幌駅へ。苗穂駅が移転したといってもたかだか300m、乗っていてそんなに所要時間が変わったという実感はありません。

札幌では1番線に到着。列車を降りると、隣にはさっきの団臨が腰を下ろしていました。特急「ニセコ」のスジで走るので、発車時刻の7時57分を待っていたのです。

せっかくだからもっかい撮影。他にも撮影者がおり、また職員さんが横断幕を掲げていたので、「第2回出発式」の様相。ずいぶん手厚く出発式やるんだねぇ……。

で、再度列車を見送ります。ニセコへのよい旅を。


というわけで、取り急ぎ新駅舎アンド団臨レポートでした。

ホントはもうちょっと詳しく触れたいのですが、ちょっと時間が足りないので、後日別に記事作ろうかと。

なんで時間無いの、って? ……すいません、TVでフィギュアスケート見てました。文句はボクじゃなくザギトワと友野に言ってくれ……。

※オープンから3年後の令和3年(2021年)11月にあらためて特集しました。「駅移転の効果」などについて詳しく読みたい方はそちらをご覧ください。

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