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JR北海道の平成31年3月ダイヤ改正斜め読み(前編)

過去のダイヤ改正に関する記事です。

平成最後のJRグループダイヤ改正が、やって来ました。今回は、平成31年(2019年)3月16日の実施となります。

もちろん今回も、JR北海道の改正を当サイト流に眺めてまいります。

今回からは、「北!鉄!ニュースライナー」に合わせる形で、札幌近郊→都市間列車→地方都市近郊→ローカルの順に見ていきます。

長くなっちゃったので、前後編に分けます。前編では、札幌エリアと在来線特急の話題を取り上げます。では早速行きましょう。

※改正についての詳細な情報を手に入れたので、平成31年3月1日に大幅改稿しました。

※後編(新幹線、特急以外の都市間列車、地方都市近郊、ローカルなど)はこちらからご覧ください。

※道南いさりび鉄道の改正内容は、こちらからご覧ください。

もくじ

【札幌エリア】学園都市線(電化区間)大幅改正

というわけでまずは札幌近郊から。一番の話題は、学園都市線でしょう。上り3本が増発されるほか、12本の列車があいの里公園~北海道医療大学間で区間延長となり、大幅に利便性がアップします。


先に増発に付いて解説します。増発される列車は、以下の通りです。

  • あいの里公園19:38発 札幌行き(1630M)
  • あいの里公園20:08発 札幌行き(1634M)
  • 石狩当別20:46発 札幌行き(640M)

従前のダイヤでは、あいの里公園19~20時台発の628Mと2632M、2632Mと636Mの間にはそれぞれ約30分、20~21時台発の2638Mと2642Mの間には約45分の間隔が空いていました。

これらの隙間に列車が増発され、列車間隔は15~25分程度に縮まりました。近郊電車にとって「待たずに乗れる」ことはとても大事。増発によって、北海道教育大の通学・通勤などの利便性がかなりアップするでしょう。

今回の増発は、回送列車を旅客化するものなので、増発にあたって新たに車両が必要になりません。

上記の「従前のダイヤでの列車番号」を見ると、番号が飛び飛びになっているのがわかります。要は、そこに元々回送列車があるのです。それを営業列車に変えただけ、ということです。


続いて区間延長。次の列車が該当します。

  • 下り(札幌 → 北海道医療大学方面)
    • 札幌6:58発 石狩当別行き(537M)→北海道医療大学行きに変更(2537M)
    • 札幌15:00発 石狩当別行き(585M)→北海道医療大学行きに変更(2585M)
    • 札幌15:20発 あいの里公園行き(1587M)→石狩当別行きに変更(587M)
    • 札幌18:15発 石狩当別行き(629M)→北海道医療大学行きに変更(2629M)
    • 札幌18:45発 石狩当別行き(633M)→北海道医療大学行きに変更(2633M)
    • 札幌22:04発 石狩当別行き(657M)→北海道医療大学行きに変更(2657M)
  • 上り(北海道医療大学方面 → 札幌)
    • 石狩当別8:06発 札幌行き(538M)→北海道医療大学始発に変更(2538M、医療大8:01発)
    • 石狩当別8:20発 札幌行き(540M)→北海道医療大学始発に変更(2540M、医療大8:11発)
    • あいの里公園16:19発 札幌行き(1584M)→石狩当別始発に変更(584M、石狩当別16:06発)
    • 石狩当別19:14発 札幌行き(628M)→北海道医療大学始発に変更(2628M、医療大19:10発)
    • 石狩当別20:13発 札幌行き(636M)→北海道医療大学始発に変更(2636M、医療大20:08発)
    • 石狩当別23:13発 札幌行き(656M)→北海道医療大学始発に変更(2556M、医療大23:04発)

なかなか思い切った施策です。JR北海道は再生のために札幌エリアの基盤強化を掲げていますが、早速これだけやってくれるとは。

「これだけ延長したんだから、必要な車両も増えるんじゃ……?」と思ったアナタ。そんなことはないんだなこれが。

実は、必要な車両の数は1本も増えていません。

まず、新2537M・2585M・2538M・2540Mは、元々石狩当別~医療大間を回送として走っていたのを、医療大まで旅客運転するようになっただけです。

残りの8本については、長い折り返し時間を活用したものです。たとえば、従前のダイヤだと1587Mはあいの里公園に15:47に着いた後、折り返し1584Mになりますが、折り返し時間は30分以上あります。この余裕を活用して、ダイヤ改正後は石狩当別まで足を伸ばすようになる、というわけです。

なお、区間延長が行われた列車の一部など、1分~数分程度時刻が変わる列車があるので、ご注意ください。


この大増発の理由の一つとして考えられるのが、「非電化区間の廃止のバーター」です。

札沼線の非電化区間は、いくつかの条件を付けた上で2020年5月に廃止される、と報道されています。バス網の整備や、線路用地の農地への転用などがその「条件」だといいます。また、当別町についてはさらに、「電車列車の本数増加」「医療大駅へのバスベイ新設」「廃止代替バスを医療大駅でスムーズにJRに接続させる」という条件を付けているようです。

増発の具体的な要求内容としては、「札幌~あいの里公園間の区間列車3往復を石狩当別か医療大まで延長」、それと「石狩当別~医療大間の電車列車を1日66本に増発(現在は、電車40本+気動車15本=計55本)」、この二つです。

今回、あいの里公園まで(から)の区間列車が1往復石狩当別まで延長されたほか、石狩当別発・札幌行きが1本増発。さらに、石狩当別~医療大間では5往復10本が増便されました。

これらは、当別町との取り決めの一部を、非電化区間の廃線に先行して実施したもの、と見ることができます。

でも、まだ当別町の要求が100%通ってはいません。

ここでポイントなのが、「今回は使う車両を1両も増やさずに増発を行った」という点です。おそらく、今回はあくまで先行実施として、車両が新たに必要にならない範囲で当別町の要求をダイヤに反映させた、というところでしょう。

要求を満たすには、あいの里公園~石狩当別間であと1.5往復(3本)、石狩当別~医療大間で(気動車列車の代替を含めて)16本の増発が必要です。今回の増発が本当に当別町にとってメリットになったかどうかを向こう1年間で見極め、非電化区間廃線時(または2020年ダイヤ改正時)に増発本数をどうするか、要求通りにするのかそれとも減らすのか、詰めの協議を行うのでしょう。

※追記(令和4.12.24):その後、令和2年(2020年)5月に非電化区間の廃線に合わせて6本、さらに令和3年(2021年)3月のダイヤ見直しで10本が増発され、約束通り本数は66本となりました。

【札幌エリア】新千歳空港発・手稲行き普通を小樽まで延長運転

札幌エリアはもう一点明るい話題があります。朝の時間帯に、函館本線の手稲→小樽間で1本が増発されます。

具体的には、新千歳空港始発の手稲行き737Mが、小樽行きになります。

この列車は早朝の快速エアポート64号の折り返しで、当然ながらエアポート編成での運行です。で、ネット情報によれば、どうやらこの列車は手稲到着後に小樽まで回送され、小樽9:30発のエアポート100号となるようです。つまり、先ほどの学園都市線の増発と同様に、回送列車の営業運転化なので、新たな車両は必要ありません。

今のダイヤだと、札幌8:17発の小樽行き138Mの後、小樽行きは8:43発の2739Mまで26分も空きます。札幌8:35発の737Mが小樽行きになるので、空き時間は18分に減ります。

一つ注文を付けるとすれば、どうせなら2739Mを手稲行きに、手稲行き148M(札幌8:54発)を小樽行きに変えてやってほしかったかな、と。こうすれば小樽行きと手稲行きが交互に来るわかりやすいダイヤになりますし、列車間隔もちょうどいい按配になるのですが……。

【特急】スーパー北斗はキハ261系1000番台運用が増加

特急の話題に変わります。札幌~函館間の「スーパー北斗」では、2往復がキハ281系からキハ261系1000番台に車両変更となり、キハ261系1000番台運用の便は7往復から9往復に増加、キハ281系は5往復から3往復に減ります。

本コーナーでは先日、「函ハコ撤退+観光列車化でハッピー? キハ183系二題」でダイヤ改正後のスーパー北斗の変化を予想していましたが、この予想が大筋で的中したことになります。当サイトも開設から通算4年。積み重ねの重みを、ひしと感じています。

以下、車両変更のポイントをいくつか。予想記事と内容がかぶりますが、フェイクニュース対策で重ね塗りさせていただきます。


ポイントは3つあります。まずは、振り子車両のキハ281系から、車体傾斜のないキハ261系への車両変更なので、所要時間がやや延びてしまう点。

車両の変更のない列車も、一部は微妙に時刻が変わります。

具体的には、札幌~函館間で次のように変わります。

  • 上り(函館行き)
    • スーパー北斗2号:+2分
    • スーパー北斗8号:-1分
    • スーパー北斗10号(281→261):+2分
    • スーパー北斗24号(281→261):+7分
  • 下り(札幌行き)
    • スーパー北斗1号(281→261):+8分
    • スーパー北斗5号:-1分
    • スーパー北斗11号:+1分
    • スーパー北斗13号:-1分
    • スーパー北斗15号(281→261):+3分

24本合わせると、20分の所要時間増加です。ただし、車両変更のない列車は、差し引き±0分です。

車両が変わる列車は、特に東室蘭~森間で所要時間が延びているようです。キハ261系は加速力が高く、高速域の走りが力強いので、直線主体の札幌~登別間では影響はありませんが、振り子が最も力を発揮する高速コーナーが多い東室蘭以西がやはりネックとなっているようです。

なお、スーパー北斗2号の所要時間が延びたため、札幌~函館間の最短所要時間は3時間29分に後退となります。これはおそらく、後述するはこだてライナーの時刻変更との関係です。函館8:45発の快速はこだてライナー3329Mが3分繰り下がるので、七飯~新函館北斗間の閉塞の都合上スーパー北斗5号の新函館到着が1分繰り下がり、その関係でスーパー北斗2号も時刻繰り下げの必要があったのでしょう。一方札幌発車時刻は後続の関係でずらせず、やむなく所要時間増を決断したのでしょう。

ただ、北斗系統が現行の12往復体制となった平成28年改正から見ると、今回のスピードダウンを入れてもまだ合計22分短縮できています。この貯金をできるだけキープしてほしいところ。


2点目。キハ261系1000番台の運用は、今回の運用増によって整理されるでしょう

今回車両変更となる運用は、スーパー北斗1号→10号→15号→24号と1日2往復する運用です。そのため折り返し時間に余裕がありません。

一方で、スーパー北斗6号→19号は函館で長時間留置されます。

そこで、函館での折り返し時間を調整するため、運用を変えることが考えられます。

現行の運用は次の通り。

  • 4号→11号→20号
  • 6号→19号
  • 8号→13号→22号
  • 3号→12号→17号
  • 9号→18号→23号

これが、こんな風になるんじゃないかと。

  • 4号→11号→20号
  • 6号→13号→22号
  • 8号→15号→24号
  • 1号→10号→17号
  • 3号→12号→19号
  • 9号→18号→23号

こうすれば、函館での折り返し時間がしっかり確保でき、定時運行の割合が上がるでしょう。また、スーパー北斗の全運用を1日1.5往復とできるので、車両にムチャを強いる必要が無くなります。

もう一点、車内販売にもいい影響があります。上の予想運用を見てください。6号が13号に、8号が15号に、10号が17号に繋がっています。この予想が当たれば、車内販売は函館到着後、カートを違う列車に載せ替える必要がなくなります。乗ってきた車両で札幌まで帰ればいいだけになるので、女性の客室乗務員にとってはかなりラクになるはずです。

※追記(令和元.9.8):この部分は的中しませんでした。運用の流れは大きくは変わりませんでした。また、車内販売は廃止されたため、車内販売の働き方改革のための運用変更など必要がなくなりました。


3点目。今回の車両置き換えは、キハ281系の淘汰を意味するものではありません

理由は単純。今回の新車投入に関連して、函館運輸所(函ハコ)所属のキハ261系の一部が札幌運転所(札サウ)に里帰りしたからです。

もしキハ281系の本格置き換えを考えているなら、スーパーとかち用以外のキハ261系は函ハコに集中的に配置されるはずです。札サウの容量の都合上、スーパー北斗の運用はすべて函ハコの車両を使う必要があるからです。

函ハコ分のキハ261系は、キハ281系ではなく、キハ183系の置き換えを意図したものです。事実、定期運用を(一旦)失った後も函ハコに残っていたキハ183系8両が、今秋に苗穂運転所(札ナホ)に移っています。

それなのにキハ281系が置き換えられたのは、キハ183系が担っていた「波動用車両」の立ち位置を、キハ281系に持たせるためです。キハ281系は27両中21両が定期運用に入る限界状態ですが、改正後は14両となり、予備車が13両となります。増結のほか、波動用車両としても使えるようになるんです。

キハ261系はモノクラス編成を組めませんが、キハ281系なら組めるので、波動用としても使いやすいです。それに、わざわざ新車を入れておいて、それを波動用にとっておく、というのはちょっとムリがあります。だから、キハ281系の余裕を作るのも兼ねて、スーパー北斗の運用を置き換えたんです。

以上より、現在のJR北海道の優先置き換え対象はキハ183系であり、そちらが落ち着いてからキハ281系の置き換えに着手する、と見る方が理に適っています。さらに言えば、新幹線開業までキハ281系を無理矢理延命する可能性すら否定できません。

【特急】スーパー北斗23号の停車駅変更

続いてもスーパー北斗。個人的には、このニュースが今回最も面白い点です。

札幌行き最終のスーパー北斗23号ですが、現行ダイヤだと基本パターン通りの停車駅となっているところ、改正後は南千歳を通過し、新たに千歳駅に停車するようになります。

昭和36年に函館~東室蘭~札幌~旭川間に特急「おおぞら」がデビューして以来、札幌~函館間の定期特急列車が千歳駅に停車するのは、史上初です。(季節・臨時列車は調査していません。)

また、スーパー北斗の南千歳通過も、実に23年ぶりとなります。運行開始当初の函館行き最速達便・スーパー北斗2号は東室蘭以外すべての駅を通過していましたが、平成8年に南千歳・苫小牧を停車駅に加えました。それ以来定期特急全列車が南千歳に停まっていましたが、今回久しぶりに通過列車が現れます。

これにより、千歳線札幌行きの終電1849Mに、同一ホームで接続するようになります。千歳だけでなく、恵庭・北広島などに帰るのに非常に便利です。

また、千歳駅から札幌方面への優等列車の最終も、9分繰り下がることになります。最終エアポートを逃しても、特急料金を払えば素早く札幌に行けます。

南千歳では空港行き・追分方面いずれも接続がないので、停車のメリットは他の便より低いです。通過しても大きな悪影響はないでしょう。

なお、停車駅の数は変わっていないので、スーパー北斗23号の函館~札幌間の所要時間は変わりません。

この停車駅変更と同じ理屈で、スーパー北斗2号も南千歳通過を検討してもよいかもしれません。まあ、先述の通りスーパー北斗5号との兼ね合いがあるので、どのみち所要時間が削れないので、無意味かもしれませんがね。しかも、南千歳は列車どうしの接続だけではなく、家庭・企業のキスアンドライド拠点としても活用されているので、下手に通過すると利便性が下がる危険もあります。停車駅一つとってもこれだけ奥が深いのが交通の面白いところですよね。

※追記(令和4.12.24):令和3年(2021年)3月のダイヤ見直しで、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による利用減少に伴い、北斗23号は運転取りやめとなりました。

【特急】スーパーおおぞらの停車駅追加

今度は道東方面の特急の話題です。スーパーおおぞら12本中、4本で停車駅が追加となります。

第一に、スーパーおおぞら4号がトマムに停車。おととしの年末から、冬季のトマム臨時停車をやっていましたが、ダイヤ改正後は通年停車となります。これで、道東特急全列車がトマムに停車となります。

第二に、スーパーおおぞら1・7・8号が、追分・新夕張に停車。これは、後述する石勝線普通列車減便の代替措置です。

この関係で、残念ながら一部列車の所要時間が延びてしまいます。

「一部の」。

詳しく見てみましょう。まずは、札幌~釧路間。

  • 下り(釧路行き)
    • スーパーおおぞら1号:+2分
    • スーパーおおぞら7号:±0分
  • 上り(札幌行き)
    • スーパーおおぞら4号:+3分
    • スーパーおおぞら8号:±0分

1・4号は数分の増加ですが、7・8号は停車駅が2つ増えたにもかかわらず、意外にも所要時間が変わっていません。

ただ、これで下り列車の最短所要時間が4時間2分となり、ついに4時間を超えてしまいます。上り最速が3時間58分をキープしてはいますが、さらなる利用者減に繋がらないか心配です。

で、札幌~帯広間ですが……

  • 下り(帯広・釧路方面)
    • スーパーおおぞら1号:+4分
    • スーパーおおぞら7号:-2分(!?)
  • 上り(札幌行き)
    • スーパーとかち4号:-1分
    • スーパーおおぞら4号:-1分(!?)
    • スーパーおおぞら8号:±0分

まさかのプラマイゼロ。停車駅が増えたはずのスーパーおおぞら4・7号が逆に速達化された上に、しれっとスーパーとかち4号まで速くなっています。

石勝線・根室本線は全区間単線なので、客扱い以外でも列車交換での停車があります。おそらくは、その関係で時刻が変わり、結果所要時間への影響が最小限で済んだのでしょう。

停車駅が増えても、所要時間が延びるとは限らない。ディープだぜ、単線ダイヤってヤツは。

【特急】オホーツク・大雪は所要時間変わらず

もう一つ特急の話題をば。平成30年6月30日・7月1日に基本編成が変更されたオホーツク・大雪ですが、出力・最高速度の低いキハ183系基本番台・400番台が使用されなくなったにもかかわらず、所要時間の短縮はありませんでした。

ダイヤ改正でスピードアップが今度こそ実現するか、と期待していましたが、今回もオホーツク・大雪の所要時間は変わりませんでした。

現在オホーツク・大雪で使われる車両は、すべて最高速度120km/hの車両なので、札幌~旭川間で数分の短縮が可能なはずです。また、従前は最も出力の低いパターンで編成出力1320PS(4両編成、かつ中間先頭車がないパターンに限定)だったのが、今はどんなに少なくても1580PS(同)と、編成出力も上がっています。車重の重い基本番台が入らなくなったので、その点でもスピードアップが可能なはずです。

それでも、JR北海道はスピードアップを選択しなかった。

理由はいろいろ考えられます。憶測ではありますが、二つほど挙げてみます。

まず一つ、オホーツク・大雪は編成変更後、しばらくはNN183系中心の編成の場合5両編成を組んでいました。これは走行中のトラブルを恐れての処置と思われます。

ここから、オホーツク・大雪では、少なくともNN183系を使用するうちは、トラブルに対応しやすいように余裕のあるダイヤとしたいのではないか、という邪推ができます。邪推ですが。

もう一つ、「どうせすぐにキハ261系に置き換えるから、ダイヤをいじるのはその時にしよう」と考えている、という見方もできます。

先述の通り、JR北海道はキハ183系の置き換えを優先していると考えられます。1~3年程度にオホーツク・大雪からキハ183系が撤退し、キハ261系1000番台に置き換わる可能性はきわめて高いです。スピードアップをするならその際に一気にやってしまった方が、ダイヤに手を入れるのが1回で済むので、ラクになります。

……憶測の域を出ませんね。いずれにしてもJRの都合だと思うので、乗客としてはスピードアップを訴えていきたいです。

※追記(令和4.12.24):キハ183系に代わってオホーツク・大雪に投入されるのはキハ283系となりました。これに伴い令和5年(2023年)3月にダイヤが変わりますが、所要時間短縮は数分程度となりました。

冒頭の通り、今回はめっちゃ長くなっちゃったので、後編に続きます。後編では、新幹線、特急以外の都市間列車、その他もろもろを取り上げます。

後編はこちらからご覧ください。面白いぞ~!

参考文献……

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