JR北海道の平成29年3月ダイヤ改正斜め読み(後編) - ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか
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JR北海道の平成29年3月ダイヤ改正斜め読み(後編)(平成29年2月23日)

※平成28年12月17日に公開した「JR北海道の平成29年3月ダイヤ改正斜め読み(前編)」の続きです。

※過去のダイヤ改正に関する記事です。翌年の改正に関してはこちら→ 「JR北海道の平成30年3月ダイヤ改正斜め読み」

昨日、平成29(2017)年3月号の時刻表を入手しましたので、2か月前に予告した通り、JR北海道の平成29年(2017年)ダイヤ改正についてもう少し詳しく触れてみようと思います。

いや~、待ちくたびれましたよ。今年は改正が4日と例年より早く、それでいて時刻表はいつも通り20日発売でしたから、正確な時刻が判明するのが改正の半月前。これは、早く情報欲しい身としてはツラかったですよぉ。単にこの記事用だけではなく、実際に列車使うわけで……。

さておき、今回もテケトーにダイヤ観察としゃれこみますか。


簡単なまとめ……

  • スーパー北斗・北斗全列車が7両編成に統一。輸送力は実態を踏まえ若干ダウンも、北斗1往復のスーパー化で平均所要時間は短縮。
  • 根室本線2431D(滝川~富良野)の時刻が変更。ライラックと接続し札幌~富良野をスピーディに結ぶ。
  • 快速なよろは、下り5・7号、上り4号の時刻が大幅繰り下げ。5号はライラックとの接続バッチリ、4号はダメダメ。そのほか宗谷本線は大幅変更。
  • 道内時刻表が「北海道時刻表」としてリニューアル。(ダイヤ改正と直接関係ないけど)

前編の補足 ~はこだてライナーの時刻変更について~

まず以前の記事の補足です。

「はこだてライナー」の時刻変更ですが、プレスリリースに載っていた2列車の時刻繰り下げは「乗り換え時間の確保のためだ」と前編で書きましたが、その後時刻表ひっくり返したらちょっと別のポイントを発見しました。

確認ですが、はこだてライナーは全列車が新函館北斗駅の1番ホームを使用します。1番ホームから函館方面に発車する際、下り(札幌方面)の本線をまたぐ必要があります。

で、件のはこだてライナー2本ですが、従前のダイヤだと札幌行きのスーパー北斗と同時刻発車なんですよね。

ということは、そのスーパー北斗がちょっと遅れただけで、はこだてライナーの発車が遅れる、ということになります。

乗降に手間取ったりすると、北海道の特急は数十秒~数分の遅れを出しがちです。そのため、結構日常的にはこだてライナーの遅れが発生していたのではないでしょうか。

それで、スーパー北斗が多少遅れてもはこだてライナーは定時運行をキープできるようにダイヤを変えて、ついでに乗り換え時間の確保もした、というあたりが真実ではないでしょうか。

細かい話ですが、一応ここに記しておきます。

スーパー北斗・北斗が全列車7両編成に

ではここから今回新たに判明した部分の話をします。

スーパー北斗は現在、キハ261系運用の列車は基本8両、キハ281系は7両で運行されています。北斗は基本的に6~7両編成となっています。

これが、改正後は全列車が7両編成となります。わかりやす~い!

つまり、従来からキハ261系の3往復は1両減車、北斗から格上げの1往復は1両増車、ということで北斗系統全体では片道一日あたりマイナス2両となります。

定員数で見てみましょう。先頭車は先頭車、中間車は中間車として使った編成で、キハ261系はキハ260-1200・1300の全車に洗面所・荷物置場あり、キハ281・183系は指定席のみグレードアップ座席、という仮定でまいります。

キハ261系1000番台は、7両編成で354名(うちグリーン車24名)、8両編成で410名(同)。キハ281系は7両編成で345名(うちグリーン車26名)。キハ183系は6両編成で358名(うちグリーン車24名)、7両編成で424名(同)です。

片道あたりで計算すると、従前はキハ261系8両×3+キハ281系7両×5+キハ183系(6両×1+7両×3)=4585名(うちグリーン車298名)。改正後は、キハ261系7両×4+キハ281系7両×5+キハ183系7両×3=4413名(うちグリーン車298名)。

グリーン車は増減なし、普通車は172名ダウン。率にして、マイナス3.8%というところです。車両が減った割合がマイナス3.5%なので、見た目以上に減っています。キハ183系6両とキハ261系7両では、キハ183系の方が輸送力が大きいためです。

所要時間は全体的にやや短縮方面です(後述)が、輸送力は少しですが削ってきました。新幹線開業時は様子見で、積み残しだけはないように多めに輸送力を用意したのであって、1年経ったので整理、という算段でしょうかね。


さて所要時間ですが、札幌~函館間で見てこんな感じです。

  • 速くなった列車
    • スーパー北斗4号:-1分
    • スーパー北斗6号(旧・北斗6号):-11分
    • スーパー北斗16号:-1分
    • スーパー北斗7号:-2分
    • スーパー北斗19号(旧・北斗19号):-13分
  • 遅くなった列車
    • 北斗84号(臨時):+1分
    • 北斗22号:+3分
    • スーパー北斗23号:+1分

車両が置き換わった1往復が大幅短縮、他は途中駅の時刻含めて微調整、といったところでしょうか。

スピード面で特筆すべき変化は特にないかと思います。昔より遅いかわりに停車パターンはわかりやすいから、当面はこれでいいか……。


今回、北斗1往復がキハ261系に置き換え、そしてキハ261系のスーパー北斗が7両に減車、ということで、ボクはキハ260形1300番台の一部が函ハコに転属になるんじゃないかな、と読んでいます。

というのは、今函館にいるキハ261系は6両×2本分と聞いていて、今のままだと函館の車両だけで7両を2本組めないからです。運用は1つなのでそれでも大丈夫なのかもしれませんが、車両故障や増結などを織り込むとやや不足です。札幌の車両と混ぜて使うのもありえますが、それなら2~4両ほど函館に転属させた方が手っ取り早いでしょう。

臨時「北斗」運行に伴う普通列車の時変がほぼ消滅(?)

現在のダイヤでは、臨時の「北斗」が運行されるたび、何本かの普通列車が数分程度の時刻変更を余儀なくされていました。

今回、普通列車のダイヤが少し変わった関係もあり、臨時北斗の絡みで時刻変更を行う列車が時刻表の紙面からほぼ消滅しました。

なお、千歳線の2825M(苫小牧18:16発、手稲行き)は、白石で北斗95号に抜かれるため、北斗95号の運転日だけ白石~札幌間の時刻が変わる、というのは残ってしまいました。逃げ切ろうにも北広島でのエアポート退避の関係で不可能、外側線に転線しようにも同じ時刻に普通列車が走ってる、ということでどこにも逃がせなかったのでしょう。札幌近郊でカラ退避なんてのもカッコ悪いですしね。

ただ、気になるのが室蘭本線の432D(苫小牧10:24発、東室蘭行き)です。コイツ、どこで抜かれるんでしょう。カラ退避するような設定ではないので、必ず時刻表にはない時刻変更があるはずです。

とすると、単に苫小牧以西は普通列車の需要が少ないから時刻変更の記述が省かれた、という線もありますね。

道内をご旅行の際は、駅などの掲示をよくご確認のうえ列車をご利用ください。

「ライラック」「カムイ」と根室本線・宗谷本線普通列車との接続

前編で少し触れましたが、札幌~旭川間の特急「ライラック」「カムイ」の各駅での乗り換えはどんな按配でしょうか。


根室本線(滝川~富良野)を見てみましょう。

まず前編で予想した通り、2431D(滝川16:23発、富良野行き)が16:26発に変更(3分繰り下げ)となり、ライラック25号と接続します。2431Dの所要時間は3分短縮され、乗り継ぎの改善と合わせて札幌~富良野間が2時間2分という好タイムを叩きだしました。

バスの速度が落ちる冬はもとより、夏でもバスに対して非常に有利な時刻であり、観光客の利用が期待できます。

一方、2428D(池田5:50発、滝川行き。現在は不通区間があるため新得打ち切り、東鹿越始発の9628Dがほぼ同じ時刻で運行)は滝川での接続列車だったスーパー宗谷2号がなくなってしまったので、20分ほど待ってカムイ20号に乗らなければならなくなりました。乗り継ぎが悪化してしまいましたが、それでもほぼ同時刻の高速バスよりは辛うじて速いです。富良野から札幌へのお出かけには「富良野・札幌往復きっぷ」が使えるので、下り列車の時刻次第ではこのカムイ20号を使うことも考えられますね。


お次は、旭川での宗谷本線との乗り継ぎです。

下り列車は、特急再編のあおりで夕方以降の列車の時刻が大幅に変わっています。なよろ5・7号の時刻が大きく繰り下がり、それぞれ旭川17:35発、20:11発になりました。

なよろ5号はライラック27号と接続するので、利便性アップと言えるでしょう。札幌~名寄間の所要時間は3時間ジャストで、特急に比べれば遅いですが悪くはありません。なよろ7号はサロベツ3号の後追いなので省略します。

一方の上りですが、こちらは軽く落胆です。

なよろ4号は従前はスーパー宗谷2号の前を走っていましたが、改正後はサロベツ2号の後追いとなります。しかし旭川での接続が悪いんです。12時のライラック22号まで、実に26分待ち。もう少し時刻を繰り下げる余地があり、何とかならないかなあ、という気持ちです。なよろ8号と(スーパー)カムイ32号の亜空間接続も相変わらずで、心にしこりが残るようなダイヤです。

サロベツ2号の後に設定された326D(名寄16:15発、旭川行き)とライラック40号との接続は評価できますが、上りはあまりいい改正とは思えません。

快速なよろはあくまで「旭川~士別・名寄の都市間列車」であって、札幌と宗谷本線沿線との間の移動は特急で、ということなのかもしれませんが、たった3往復しかない特急を快速でうまく補佐した方がいいと思うんですがねえ……。

道内時刻表が「北海道時刻表」として生まれ変わりました

最後に若干脱線しますが、道内鉄道旅行者御用達の「道内時刻表」(交通新聞社)が、今回のダイヤ改正号(3月号)から「北海道時刻表」と誌名を改め、大幅リニューアルを果たしました。

従来品も列車の時刻がコンパクトにまとめられており、軽いので旅行に持ち歩きやすかったのですが、「北海道時刻表」はコンパクトさはそのままに、いろいろな改良点がちりばめられています。

時刻表のページですが、特急時刻の青いページ以外(つまり「本文」の部分)の文字が大きくなり、読みやすくなりました。駅や列車の数が減って来た関係で誌面にスペースができるぶんを有効活用ですね。この関係で従来と路線の並びが変わっていますのでご注意ください。

おトクなきっぷのページでは、使い方がわかりづらいとの声が多い(まだ馴染んでいないだけだとは思いますが)「乗車券往復割引きっぷ」の詳しい使い方を説明するページがあります。以前よりはだいぶわかりやすい説明になったと思います。こんな風に、不慣れな観光客のことを考えて、説明はできるだけわかりやすくすべきだな……というのをこないだとある機会に改めて認識しました。

さらに、数ページではありますが観光情報のページがあり、新聞の日曜版のごとくクロスワードまで付いてきました。なかなか力が入ったリニューアルです。

前編でだいぶ話題を拾ってしまったのもあり、後編は特筆したい内容がそこまで多くはありませんでした。

全体的に見て、現状の会社状況と沿線状況に鑑みると無難なダイヤ改正なんじゃないかな、と思っています。今できる範囲でできることをやっている印象です。

前編で申し上げた通り、「ライラック」が使いやすい点で神改正だと思います。ただ「もっと頑張ってくれないかな」という点もあるので、今後の改正に期待したいところ。

……といったところで、今回はこれにてお開き。ちょいと忙しいので、今回は新聞批判やら何やらはナシで。それでは、エル・プサイ・コングルゥ(?)。

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