JR北海道の平成28年3月ダイヤ改正斜め読み - ゲニウス(北)の北海鉄旅いいじゃないか
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JR北海道の平成28年3月ダイヤ改正斜め読み(平成28年1月29日)

過去のダイヤ改正に関する記事です。翌年の改正に関してはこちら→ 「JR北海道の平成29年3月ダイヤ改正斜め読み」


今年3月26日に行われる、JRグループのダイヤ改正。もちろん目玉は北海道。新幹線の開業などのために、大規模な改正が行われます。

今回は、改正で変更がある点で、ボクが「おっ」と思ったものに的を絞って、思ったことをダラダラ書き連ねてみようと思います。

※2月8日にJR北海道のWebサイトで札幌近郊以外の普通列車のダイヤが発表されたので、それを基に修正しました。

※3月4日に札幌駅の改正後の時刻表を入手したので、その情報を基にさらに修正しました。

全体を斜め読みして

ボクは今回の改正について、基本的には高く評価しています(上から目線!スゴイ・シツレイ!!)

今回の改正では、札幌エリアの列車が充実する一方、他のエリアでは基本的にサービスが縮小されます。これはJR北海道の持つ役割を考えれば当然のことで、否定的に評価する理由はありません(文句がないワケではありません)。何より札幌市民のボクにとっては、自分の住むエリアが便利になって嬉しいくらいです。

最近のJR北海道は縮小一辺倒で大事なことを忘れている、と思っていました。しかし、今回は札幌エリア、それに新幹線の来る函館や、札幌に次ぐ都市圏である旭川も改善が見られます。というか、朝の室蘭本線の洞爺発東室蘭行きを幌別まで延ばすという積極策があったのはつい去年のこと。ボクの観察眼は鈍っていたようです。

快速エアポート、神改正

今回の改正の目玉は新幹線なんかじゃありません。快速エアポートです。大きな改正が待っています。

以前にも書いたように、特急スーパーカムイとの謎直通が廃止されます。これで旭川の方から遅れが持ち込まれることがなくなり、車両が3ダァ6両編成に統一され、混雑が緩和。ですが、改正はそれだけにとどまりません。

スーパーカムイのパターンダイヤに合わせたダイヤ設定とする必要がなくなったため、新千歳空港始発のエアポートの時刻がガラッと変わります。

新千歳空港を発車する時間が、毎時00・15・30・45分となり、非常にわかりやすくなります。一見地味ですが、これは結構大きいように思います。

札幌駅では、小樽行きの便は今まで4分停車だったのが6分停車になります。札幌→小樽のパターンダイヤには手が入っていないためです。改悪なようにも見えますが、これは実態にあった改正ともいえます。小樽行きのエアポートは大概札幌に遅れて入り、遅れて発車するので、停車時間4分というのは絵空事なんです。

また、小樽発新千歳空港行きの所要時間が130km/h運転時代と同じ72分に戻ります。逆は札幌の停車時間の関係で所要時間が伸びましたが、片方でも早ければそのラップタイムを宣伝できるので、これは結構巧妙なテクニックです。

改正でますますの名列車化が進むエアポート。混んでるからとバスや自家用車に流れるようでは鉄道ファンとして三流。北のエースであるエアポートを愛してこそ、ホンモノの北の鉄道ファンってなものです。

札幌エリアの普通列車、その他の変更点について

ほか札幌エリアでは、ラッシュ時間帯の増発・増結・停車駅増加が行われ、ラッシュ時の混雑にメスが入るようです。721系がラッシュ時の札幌方面行きに平然と入ってくる現状、少しでも増発などで対応したい混雑。現に同じ列車でほぼ同じ条件でも、733系などでは大した混雑でなくとも、721系の時はすごい混雑、という事態もよくあります。少しでも改善に向かってほしいところです。

一方、夕方5~6時台の千歳線上り普通列車は削減(ただし後続を6両化)。寝台特急の厄介払いが済んで夕方の千歳線に若干余裕ができると思っていましたが、そうは問屋が卸さないようです。千歳線の普通列車の間隔は時折30分空くのでそれで困ることがあるのですが、やはりあれだけの列車が走っていることを考えると仕方ないと考えるしかなさそう。

旭川周辺では

旭川エリアも利便性の向上が図られます。特急スーパーカムイ1号の時刻が繰り下げられ、旭川で名寄行き普通列車に乗り換えが可能になりました。

これにより、特急スーパー宗谷1号に乗るよりも名寄到着が若干早くなり、名寄が少しだけ近くなります。

今回の改正で旭川~名寄は減便がないので、JR北海道が旭川~名寄を(一応は)戦力になる路線と位置づけているのが見てとれます。いろいろおトクなきっぷも出していますしね。

まあそうはいっても、普通列車の大半(快速なよろの大半を含む)はキハ40形で、特急サロベツもキハ183系なんですがね。留萌本線を処分した後でいいから、せめて快速はすべてキハ54形あたりにしてほしいですが、はてさて……。

廃止される駅……石北本線金華駅

概ね改善に向かう札幌・旭川・函館エリア以外では、今回の改正で本格的な縮小策をとるようです。大量8駅の廃止がそのひとつ。

これについては、基本的に何も思いません。コストを云々するまでもなく、そもそも路線の存在意義からして利用客のない駅を廃止しない理由がありません。

沿線自治体がかわいそう、という意見も聞かれますが、自治体は今申し上げたような前提を欠いた理論を振りかざしてJRへの寄生を続けようとして、門前払いを喰らっただけです。論ずるに値しません。

ただ1か所、石北本線の金華は気になったので少し触れてみます。

石北本線は全線が単線(宗谷本線に属する旭川~新旭川は複線だけど)で、その中にある貴重な交換駅のひとつが金華です。

北見側から見るとちょうど峠のふもとにあたる地点で、旭川方面の隣駅である生田原は峠の向こう側なのでかなり距離があります。

ボクに「おっ」と言わせた点は、交換駅であるというよりも、金華を始終点とする列車が存在するのに駅を廃止にするという点です。

来年のダイヤ改正でそのうち1往復は消えますが、2往復は残ります。そうなると、その列車の始終点はどうなるか。答えは簡単、北見方面の隣駅・西留辺蘂です。しかし、西留辺蘂は棒線駅。となると、この列車は西留辺蘂で客を下ろしたら金華(信号場として残るでしょう)まで回送し、また戻ってきて客を乗せるのでしょうか。結局走行区間が変わらないですし、何より面倒そうです。

また、新たに「西留辺蘂行き」という車内放送のパーツを録らなければなりません。そこだけ室蘭本線のキハ143の車内放送の声になる、とかになって面白くなりそう。

小幌について

廃止騒ぎのあった小幌ですが、結局1年間は存続するようです。

面白いのは、定期利用客がひとりもいない駅にもかかわらず、豊浦町が駅の管理費用を支出するという方針を出したこと。こうなるとJRとしては存続プランをとりあえず呑まなければなりません。維持費の問題から廃止を主張しているんですから。

いわく、小幌駅を観光資源にしてやっていきたいから出費をする、と。実に面白いですね。

まさか町がお金を出すとは思っていませんでしたから、驚きました。と同時に、まさか観光目的で、しかも周囲に店一軒ない駅にそんな金が出せるとも思えない、という気もしています。

廃止報道が出たとき、ボクが教科書のひとつにしているサイト「以久科鉄道志学館」様が「小幌駅は岩屋観音への陸上ルートというシビルミニマムの維持のために残してるんじゃないか」という仮説を提示しています。こうなると、この読みが結構当たってるんじゃないかというような気もしてきます。

廃止される列車①……根室本線3425D

お次は列車の減便。

実際に時刻表を買って、北海道新聞の記事を見て廃止列車にマーカーで線引っ張ってみました。

それで思ったのは、「がんばったなあ、JR」ということ。思いの外、「なんでこれ廃止にするんだよォ」と頭にくるものが少なかったです。車両を減らさなければならないという前提(ホントはそこにこそ突っかかりたいですが我慢)の中で、朝晩の列車の削減をよくこれだけに抑えたなあ、と感心すらしました。

さて、廃止列車のなかで気になったのは3列車。まず、根室本線の快速列車、3425Dです。

この列車は滝川発、富良野行きの列車です。急行狩勝の生き残りで、旭川始発の快速狩勝(3427D)と一体で根室本線の速達輸送を「一応」担っています。現に車内放送では「快速狩勝」とハッキリ案内してます。

実態としては、普通列車旅行客御用達の列車・兼・朝の滝川~赤平~芦別~富良野のローカル輸送の列車となっています。

廃止にあたって、結構この列車を使うボクは「エーッ」と思ったワケですが、どうやらその前の2423D(滝川発芦別行き)の時刻を変更したうえで富良野まで延長するようです。札幌発旭川行きの始発の普通列車(925D)を岩見沢で降りて、先述の通り時刻が繰り上げられた特急スーパーカムイ1号で岩見沢~滝川をワープすれば、たぶん今までとほぼ同じ時間に富良野や新得に着けます。助かりました。

廃止される列車②……石勝線2629D

以前このコーナーで石勝線の回2627Dについての話をしましたが、それと一続きの列車である2629Dも廃止だそうです。

この列車は新夕張発、夕張行き。札幌からJRだけで午前中に夕張本庁に行くには、この1本しかありません。

しかし、札幌~夕張の移動の主流は道道3号。石勝線の夕張支線は石炭を室蘭に運ぶための路線だったので、札幌と夕張を結ぶ役目はオマケです。

2629Dを廃止にすると、札幌~夕張の輸送を100%捨て去ることになります。こんなに近いのに午前中に夕張に着けない時点でもうアウトというワケです。

言うまでもなく、貨物列車はとうの昔になくなっています。

そうなると、「どうしたんだ直道! 何のための路線存続なんだ!!」と言いたくなります。広域輸送を担うことができず、地域輸送でも地理的にバスが有利という状況なワケで、もう強情張らずに夕張支線の廃止に賛成しろよ、とさえ思います。

廃止される列車③……根室本線臨8325D

最後は、「花咲線」の謎列車、8325D

知らない方のほうが多いでしょうから解説すると、この列車は厚床発、根室行きの普通列車で、朝に走る通学列車。学校がある日のみの運転です。市販の時刻表には載っていませんが、実際に存在する列車です(実際に乗ったときのお話はこちら)。

根室発釧路行きの始発にひっつけて厚床まで回送して折り返し8325Dとなり、根室に戻ったら昼まで引上線で休んで、根室11:45発の釧路行きになる、という結構面倒な運用なので、JRとしてはできれば削減したい行路なのでしょう。

この8325Dと同じ時間に厚床から根室に向かうバスがあり、廃止にはあまり影響がないようにも思われます。しかし、途中駅の昆布盛の乗客は困ります。バスはこれらの近くを通らず、通学に使える公共交通はこの列車1本しかないからです。

ですが、後続の快速はなさき(3625D)の時刻を少し繰り上げたうえで、厚床から根室まで各駅停車として8325Dを代替するようです。学生たちは一安心といったところでしょうか。

まあホントにダラダラ書いただけのひどい記事になりました。いいんです、そういうコーナーですから。

と、毎度おなじみの免罪符を振りかざしたところで、本日はこれにてウォッホイ。

参考文献……

  • 北海道新聞の記事(何月何日の何面の記事だったかは失念。すみません)
  • JR北海道 プレスリリース 平成28年2月8日「3月26日以降の普通列車時刻について」(URL:http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160208-2.pdf)
  • JR北海道札幌駅で配布されているミニサイズの駅時刻表 平成28年3月26日改正

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